☆予告編を見る限り、『マトリックス』シリーズと『ジャンパー』を混ぜたような印象を感じていた。
私にとってはどちらもパッとしない作品なので、あまり期待せずに観に行った。
・・・うん、しかし、面白かった^^
◇ ◇
つまらない人生を送っていたヘタレ男が、とある出会いや覚醒を切っ掛けにヒーローへ変貌していく。
最近では、先ほど名前を出した『ジャンパー』も、『トランスフォーマー』や『ラスベガスをぶっつぶせ』、『ドラゴン・キングダム』なんかも同じパターンだろう。
日本のスポ根マンガのほとんどが、このパターンだ。
不滅のテーマであるが、私は少々辟易していた。
しかし、この作品は、その描き方がちょっと違っていた。
やや、アダルトテイストなのである。
主人公がサラリーマンと言うこともあるのだろうが、嫌な上司、尻軽彼女、精神安定剤、貯金なしと、やや荒んでいる。
・・・それらが、テンポ良く、洋楽に彩られて語られるのだ。
そして、とある暗殺組織と関わり合う。
それからはノンストップだ。
スタイリッシュな映像が、『マトリックス』のような下世話な「これ見よがし」ではなく、自然に描かれる。
スローモーションや画面静止も嫌味がない。
必然性が感じられた。
・・・そして、物語は帰結する。
最終的に、主人公ウェズリー(ジェームス・マカヴォイ)は、「君は今、何をしている?」とこちら(鑑賞客)に語りかけてくる。
それで、私は、この物語が、この監督(作り手)が、こちらへのメッセージとして作品を作っていたと知るのだ。
思えば、冒頭のへタレ人生に、私などは自分を照らし合わせて心をチクチクさせていた。
ウェズリーが暗殺組織と行動をともにし始めても、彼は簡単に楽な状況にはならない。
痛い描写が続き、私は身につまされて、「痛そう~、やりたくね~^^;」などと呟くのだ。
・・・うん、この作品は、裏のテーマとして「サラリーマン」の転職を描いているのだよ。
そして、最終的に、自分の理想を達成するためには、自分一人で戦わなくてはならないことを示して終わる。
◇ ◇
堅実な作りで、私は、この作品を安心して見たのだが、一つだけ破壊的な破綻がある。
それは、とある殺し屋を殺すために、山岳鉄道の数百人の乗客を巻き添えにしていることだ。
アクションとしては、大スペクタクルシーンである。
しかし、物語的にとてつもない「解せなさ」感が貼りついてくる。
私は、その後の物語を楽しむために、その「解せなさ」を、とりあえず心から引き離したが、致命的なシナリオミスだと思う。
何の逡巡もなく、その後の物語が続くのも変だ。
この作品のキーワードに「1を倒して、1000を救う」があるが、これでは本末転倒だ^^;
クライマックスで、正義に殉じるフォックス(アンジェリーナ・ジョリー)も、この大殺戮の後で、「うまくいったわ」などと呟くのである。
なんのこっちゃ^^;
◇ ◇
<フラタニティ>と言う暗殺組織のあり方は非常に面白かった。
これは、『ジャンパー』の組織<パラディン>などより、よっぽど歴史を感じさせてくれるのだった。
でも、モーガン・フリーマンは、映画に出過ぎのような気がする^^;
(2008/09/15)
私にとってはどちらもパッとしない作品なので、あまり期待せずに観に行った。
・・・うん、しかし、面白かった^^
◇ ◇
つまらない人生を送っていたヘタレ男が、とある出会いや覚醒を切っ掛けにヒーローへ変貌していく。
最近では、先ほど名前を出した『ジャンパー』も、『トランスフォーマー』や『ラスベガスをぶっつぶせ』、『ドラゴン・キングダム』なんかも同じパターンだろう。
日本のスポ根マンガのほとんどが、このパターンだ。
不滅のテーマであるが、私は少々辟易していた。
しかし、この作品は、その描き方がちょっと違っていた。
やや、アダルトテイストなのである。
主人公がサラリーマンと言うこともあるのだろうが、嫌な上司、尻軽彼女、精神安定剤、貯金なしと、やや荒んでいる。
・・・それらが、テンポ良く、洋楽に彩られて語られるのだ。
そして、とある暗殺組織と関わり合う。
それからはノンストップだ。
スタイリッシュな映像が、『マトリックス』のような下世話な「これ見よがし」ではなく、自然に描かれる。
スローモーションや画面静止も嫌味がない。
必然性が感じられた。
・・・そして、物語は帰結する。
最終的に、主人公ウェズリー(ジェームス・マカヴォイ)は、「君は今、何をしている?」とこちら(鑑賞客)に語りかけてくる。
それで、私は、この物語が、この監督(作り手)が、こちらへのメッセージとして作品を作っていたと知るのだ。
思えば、冒頭のへタレ人生に、私などは自分を照らし合わせて心をチクチクさせていた。
ウェズリーが暗殺組織と行動をともにし始めても、彼は簡単に楽な状況にはならない。
痛い描写が続き、私は身につまされて、「痛そう~、やりたくね~^^;」などと呟くのだ。
・・・うん、この作品は、裏のテーマとして「サラリーマン」の転職を描いているのだよ。
そして、最終的に、自分の理想を達成するためには、自分一人で戦わなくてはならないことを示して終わる。
◇ ◇
堅実な作りで、私は、この作品を安心して見たのだが、一つだけ破壊的な破綻がある。
それは、とある殺し屋を殺すために、山岳鉄道の数百人の乗客を巻き添えにしていることだ。
アクションとしては、大スペクタクルシーンである。
しかし、物語的にとてつもない「解せなさ」感が貼りついてくる。
私は、その後の物語を楽しむために、その「解せなさ」を、とりあえず心から引き離したが、致命的なシナリオミスだと思う。
何の逡巡もなく、その後の物語が続くのも変だ。
この作品のキーワードに「1を倒して、1000を救う」があるが、これでは本末転倒だ^^;
クライマックスで、正義に殉じるフォックス(アンジェリーナ・ジョリー)も、この大殺戮の後で、「うまくいったわ」などと呟くのである。
なんのこっちゃ^^;
◇ ◇
<フラタニティ>と言う暗殺組織のあり方は非常に面白かった。
これは、『ジャンパー』の組織<パラディン>などより、よっぽど歴史を感じさせてくれるのだった。
でも、モーガン・フリーマンは、映画に出過ぎのような気がする^^;
(2008/09/15)