私のなかの べつの私は
押さえ切れない 焔(ひ)を抱く女
表向きには おだやかな
みづうみが 渦を巻くなかへ
誘われるまま 今日もまた 身を浸す
不埒(ふらち)といえば それはそうかも
そんな女に 誰が変えたの
遠いむかしの 貞淑は
みづうみの 蒼い水底へ
深く鎮めて 片時に 身を焦がす
あなたは云った そんな私を
欲しいわけでは 決して無いと
色彩(いろ)を持たない モノクロの
みづうみは みんな知っていた
やがて終りの くるときの 身の果てを
ひとこと:5/15は美川サンの誕生日。歌手生活もなんと47年目です。
このブログでは「白か黒 ~White or Black~」「恋の彩」
「木曽路そぞろ雨」「もう時間がないの」と
演歌からシャンソンふうなものまで4篇をUPしてきました。
いずれも好評なアクセスをいただき、さて今回は…と考えて
シリーズで書いている、心にのこる映画 から
吉田喜重、岡田茉莉子夫妻による1966年の映画
「女のみづうみ」をモチーフに、なおかつ美川サン出身の
長野県の諏訪湖をイメージし、女性の本能と理性をテーマに
美川サン独特の世界を書き下ろしました。
この映画は川端康成の短編「みづうみ」が原作です。
しかし、吉田監督のことだけあって大幅に脚色されていて
両者に共通するのは、『女の心には永遠に充たされない みづうみ がある』
ということでしょう。