日本は少資源国で、貿易を通じて諸外国から材料を輸入し、それらを加工し付加価値を高めた製品を輸出して経済大国となった。
しかしながら、日本は、もはや工業立国ではなく、今後そういった意味での成長は期待できない。
中学生時のおさらいになるが、産業構造はイギリスの経済学者であるC・クラークが1940年代に説いた分類。
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1次産業
自然から資源を採取する産業のこと。農業・林業・水産業など。
2次産業
自然から採取した材料を、加工・生産する産業のこと。鉱工業や製造業、建設業などが属す。
3次産業
流通・販売など目に見えないサービスや情報の生産を行う産業。金融、保険、卸売り、小売、サービス業、情報通信業などが属する。
自然から資源を採取する産業のこと。農業・林業・水産業など。
2次産業
自然から採取した材料を、加工・生産する産業のこと。鉱工業や製造業、建設業などが属す。
3次産業
流通・販売など目に見えないサービスや情報の生産を行う産業。金融、保険、卸売り、小売、サービス業、情報通信業などが属する。
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本当は1次産業は国民生活に重要であるが、現在、日本の労働人口の七割近くが第三次産業に従事している。
経済の構造改革がなし崩し的に進められたにもかかわらず、日本では、教育のシステムも雇用や福祉政策のシステムも、大量生産大量消費の工業立国の時代のまま。社会のシステムの改革が進んでいない。
第二次産業に従事していた労働者が第三次産業に転換していくことは、大きな痛みを伴ったと思われる。社会の流れ、と言えばそれまでだが、技術を発揮してきた腰の座った物づくりから接客業への転換には辛いものがあったはず。
しかし、私たちは新しい時代を迎えなければならない。
日本はもう、成長社会に戻ることはない。 世界の中心で輝くこともない。私たちはこれから、成長の止まった、長く緩やかな衰退の社会の変化に耐えなければならない。下り坂をそろそろ降りることを前提にしてあらゆる政策を見直すならば、様々なことが変わっていく。
何より難しいのは、寂しさに耐えることであろう。
日清戦争以降の120年近く、アジア唯一の先進国として扱われてきたこの国が、はたして、アジアの一国として身の丈にあった振る舞いをするととが出来るのか。
日本人のほとんどの人の中にある無意識の優越意識を、どうやって少しずつ解消していくのか。ここでは、教育やマスコミの役割がとても大きいが、現状が、それとは反対の方向に向かっているように見えることは残念だ。
極東の島国が、どうやって国際社会を生き延びていけるかを冷静、冷徹に考えざるをえない。
過去の誇りと寂しさに耐え、現実を見ることが、日本の未来を拓くのだが、本音を語れない政治家に任していていいのだろうか。
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