84歳、かりそめの恋を夢みた
好き度:=70点
えぇ~台本がないの?!何と役作りをして臨むようなものではなかったらしい。それでもここまで完成しているんだからそれは驚きもんです。
その上常に演技をしないでと監督から言われたそうで、、、。自然体で撮ろうしたんでしょうか。
残念ながらアッバス・キアロスタミ監督作品はこれが初めて。前作の「トスカーナの贋作」も観る機会を失ってしまったもので。どういう雰囲気の作品を作られるのかはまったく知らなかった。
冒頭の始まり方は確かに面白い。ある夜のバー、客がわんさかいる中で一人の若い女性がしきりに携帯で男性と言い合いしているという場面。その恋人が疑い深く、彼女の言う事を信じようとしないようだ。
そんな感じで物語りは進みこの彼女がやっている職業が次第に少しづつ解明していく。
でんでん演じるヒロシが若い女性を説得している。う~ん何をさせようとしているのか?最初は分からなかったのだが、どうもあるところへ彼女を派遣しようとしているようだ。これはややこしい職業のような?
もしかしてデート嬢、これってヤバくない。地方から大学進学して上京している飾り気のない女の子なのにこんなアルバイトしているんだね。
断っていたけど、ヒロシに説き伏せられて、そのままタクシーに一人乗せられ、何処へ、、、、、。
その間上京した祖母の留守電を聞くのだが、この祖母の留守電が何ともリアル。そんな祖母の留守電を頼りに居場所を確認する明子の様子も併せて印象的な場面だった。
さてこのタクシーの行先はそうあの84歳の老人、タカシの自宅である。どうも明子がそのタカシの亡き妻に似ているようなのだ。それでデートクラブを通じて彼女を招いたようだ。
さてさてこんなことがきっかけで祖父と孫のような年齢のかなり違う出会いが実現したわけだが、、、、。特にややこしいことが起きるわけでもない。想像するわけではないが、こんな成り行きでいくとヤバいことを考えてしまいがちだが(笑)
タカシは単に寂しさを紛らわすための手段なのかとも、、、。
しかしこの夜は明子がタカシの作った食事には手をつけず、そのまま眠ってしまう、、、。翌朝タカシの車で送ってもらう明子。ところがここからちょっと展開が。
明子の恋人という男性ノリアキが登場。ノリアキはタカシを明子の祖父だと勘違い。ここから思わぬ方向へと話しは進んで行くことに。
タカシとノリアキの微妙な会話が見どころ 年甲斐もなくノリアキにライバル意識を持っているような感じもした。
穏やかな印象の加瀬君、今回は一途だが短気でキレそうな中卒男を好演
明子の仕草にタカシも動揺が隠せないシーンが印象的
一体この作品の結末はどうなるのかと思っていたら、えぇ~という感じであっけなく終了します。その後の行く末が気になるような終わりでした。
解説(goo映画より)
「桜桃の味」で第50回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したイランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督が「トスカーナの贋作」同様に母国を離れ制作した人間ドラマ。元大学教授が例えまやかしでも家族の愛に触れたいと願い女子大生と接触したことから、老境において愛へ執着する元大学教授を舞台やテレビドラマを中心に活動してきた「ディア・ドクター」の奥野匡が、その時々によって様々な顔を見せる女子大生を「生きてるものはいないのか」「GOTH」の高梨臨が、恋人を執拗に追いかけ束縛しようとする男を「永遠の僕たち」「それでもボクはやってない」の加瀬亮が演じる。第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式招待作品。
メディア | 映画 |
上映時間 | 109分 |
製作国 | 日本/フランス |
公開情報 | 劇場公開(ユーロスペース) |
初公開年月 | 2012/09/15 |
ジャンル | ドラマ |
http://likesomeoneinlove.jp/
「こうのとり~」は盛況でしたが、こちらは1列に1人いるかいないか…
加瀬君の役は、普通は金髪のガタイのいい乱暴そうな男を想像しますが、
キアロスタミ監督は彼をそのまま起用したのですね。
最後はあっと思ったら終わりました(笑)
コメント遅くなりました(汗)
今回の起用は皆さん、オディーションで選ばれた
そうです。という事で意外に知らない俳優さんばかり
でしたね。加瀬君、なかなか良かったですよね。
マジギレしているような感じもしてちょっと面白かった!!
最後のシーンの後がなんか気になりますが、、、。