銅版画制作の日々

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倫敦から来た男(2007)

2010-03-02 | 映画:ミニシアター

 The Man from Lonndon

ある晩、静かな港で起こった殺人事件。
偶然にも大金を手に入れた男と失った男。
二人の人生が交錯し、運命の歯車が狂ってゆく。

3月1日、京都みなみ会館にて鑑賞。何と3日間の限定公開です。実は物語を把握出来なくて正直困ってしまいました。そしてもうひとつ困ったのは睡魔に襲われたことです。写しかたも独特です。船の底から上に向けてかなり遅いスピードで映し出されて行きます。なかなか人物の登場がなくて。。。。一体どうなっているんだろうか?なんて考えてしまいます。

ようやく人物が現れます。人の動きをじっと見るのですが。。。。なかなかどういう話なのかを理解するのが困難です。セリフも少なくて困りました。
主人公が倫敦から来たのかしら?と思ったらそうではありませんでした。主人公のマロワン(ミロスラヴ・クロボット)の職業は鉄道員だそうです。パンフを購入して分かりました。彼は暗闇の中で仕事をしています。ガラスの檻ようなところにいるのですが、これは制御室だったんですね。毎晩この場所から、駅と港を見下ろしていました。


マロワンが見ていたのがこの風景。この風景は何度か映し出されます。

さてあらすじですが。今回はパンフより抜粋します。

STORY

海のそばで静かに生きる鉄道員のマロワン。毎晩、ガラスの檻のような制御室から、漆黒の港と駅を見下ろしていた。ある夜、彼は偶然にも倫敦から来た男・ブラウンが犯した殺人現場を目撃してしまう。そして殺された男が持っていたトランクを海から拾いあげると、大量の札束が入っていた。濡れたお札を一枚ずつストーブで乾かし、再びトランクに丁寧に戻す。マロワンはそのことを警察に届けたり、同僚に話したりしなかった。

マロワン役のミロスラヴ・クロボット
1951年チェコ共和国生まれ。チェコでは、有名な俳優さん。

朝になり、一日の仕事を終えたマロワンは、ホテルの馴染のカフェに立ち寄り、裏路地を通って帰路についた。食事を済ませ、妻と少し会話した後、午前中の光がまぶしい寝室のベッドにもぐり込む。

 妻は光を遮るために雨戸を閉める。


妻役にはあのティルダ・スウィントン

寝室の窓辺。夜になり、街灯の光でできた雨戸の影が深い傷のようにマロワンの横顔に刻みこまれている。窓を開けるとブラウンが部屋を見張っているのが見えた。

娘・アンリエット(ボーク・エリカ
家族3人で囲む食卓で、不安と苛立ちを隠せないマロワン。娘に肘をつくな!と怒鳴る。そのことで妻と激しく喧嘩状態。この喧嘩のバトルが凄まじいんですよね。
個人的なことですが、この娘さんが私の姪にそっくりなのでそれも驚きでした。
ひょっとして姪も外国人かしら・・・・?

喧嘩したマロワン。家を飛び出し仕事場へ・・・・。ブラウンはボートを漕ぎ、トランクを探している。ボートから降りると、制御室いるマロワンをじっと見つめていた。
マロワンは路線変更のスイッチを激しく切りかえる。この音が耳にこびりつく。心の乱れが映し出されているようだ。

ホテルのカフェ。奥のテ―ブルで見慣れない老紳士とブラウンが座っている。実はこの老紳士、倫敦から来た刑事だった。話を聞いていると、ミッチェルという人物の金が盗まれたということで、ブラウンに疑いがかけられているようだ。その話に慌てたブラウン、席を立ち勝手口から逃げ出してしまう。

右がブラウン(デルジ・ヤーノシュ
ハンガリー生まれ。本作は主要な役での60本目の映画出演。

食料品店。突然、仕事中のアンリエットを訪ねるマロワン。怒り狂う女主人を横目に、無理やり娘を連れて出て行く。そしてマロワンは娘を連れて高級衣料品店へ。ノッポとチビの店員がまくし立てるように毛皮の襟巻を薦める。マロワンは娘のために襟巻を現金で購入する。ひょっとしてあのトランクのお金なのか?う~ん怪しい。

 夜の港で老刑事と地元の警官による再現が行われていた。


老刑事役にはレーナールト・イシュトヴァーン
ハンガリーの映画・テレビで50年間にわたり活躍しているベテラン俳優。

そして刑事は制御室にいるマロワンを訪ねて来る。
「・・・・・ところで昨日の夜だが、変ったことはなかったかね?例えばあんなことだ」
刑事は窓ガラスの水滴ふき取り、窓の向こうを見せる。そこには漆黒の海から、昨晩殺された男の遺体が引き上げられている光景。

翌日は刑事がホテルのカフェに顔のこわばった中年の女を連れて来た。女は刑事に尋問を受けているように見える。実は彼女はブラウンの妻だった。
ブラウンを助けたいなら、協力して欲しいと告げる。その話に女は涙を流す。


その頃マロワンの家では帰宅した娘興奮気味に「小屋に誰かがいた」と話していた。それを聞いたマロワンは食料とワインを持って部屋を飛び出す。海沿いの道を超えた向こうに廃墟に近い汚い小屋があった。マロワンは鍵を開け「ブラウン?」と呼びかける。長い沈黙の後、マロワンは小屋から出て来た。再び鍵を閉めた。

ホテルのカフェ。「逮捕してくれ、あのイギリス人を殺した」。トランクを持って現れたマロワンは食事していた刑事に告げる。トランクの中には美しく並べられた札束が入っていた。

さてこの後、意外な結末を迎えます。ネタばれになるのでここまでに・・・・・。

時々睡魔に襲われるため、かなり大変でした。映像を観ながら何処までこのお話しをしっかり捉えられるか?がこの作品を観るポイントでしょうね。

モノクロの映像は何かノスタルジックで味があります。古い映画を思い出します。光や闇が凄く上手く表現されていて、その辺は面白いなあと思いました。ただ限りなく睡魔に襲われるのがやばいですね。


解説(allcinemaより抜粋)

「ヴェルクマイスター・ハーモニー」のハンガリーの鬼才タル・ベーラ監督が、『メグレ警視』シリーズなどで知られるジョルジュ・シムノンの小説を基に、ふとした偶然から犯罪に絡む大金を手にしてしまった一人の男の運命をスリリングに描くサスペンス・ドラマ。平凡な人生を送っていた男が、ある日突然欲望と引き換えに平穏な日常を失い、心理的に追いつめられていくさまを、光と影が織りなす美しいモノクロ映像で重厚かつ緊張感いっぱいに描き出す。主演はミロスラヴ・クロボット、共演に「フィクサー」のティルダ・スウィントン

メディア 映画
上映時間 138分
製作国 ハンガリー/ドイツ/フランス
公開情報 劇場公開(ビターズ・エンド)
初公開年月 2009/12/12
ジャンル サスペンス/犯罪/ドラマ

公式サイト (日本語)

 

 

 

Comments (2)
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