JOHNNY DEEP の話題作「SWEENEY TODD」、公開されました。
1月22日、MOVX京都にて鑑賞。今や、カリスマ的俳優、ジョニー・デップ再びティム・バートン監督とのコラボで誕生した「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」、長いタイトルですね。ほとんど映像はモノクロの世界。大量の血しぶきは赤色で映し出されています。
150年以上人々に語られ続けたスウィーニー・トッド伝説
伝説の始まり 通説によれば、スウィーニー・トッドは1748年、貧乏で酒びたりの絹織物職人のひとり息子として生まれた。当時のロンドンには病気、汚染、貧困、汚職が蔓延していたそうだ。幼いトッドは織物工場で、両親とともに働きながら成長した。14歳のとき些細な盗みで、監獄に送られる。殺人鬼や悪党たちの間で生活するうちに、トッドは監獄の理髪師であり、受刑者でもあるエルマ・プラマーの養子になる。理髪師以外の仕事に、解剖学、そして理髪店のイスに座るお客のポケットから盗む技を学んだらしい。釈放後は、貧欲さ、嫉妬心、抑えられない怒りが彼を支配し、やがてセント・ダンスタン教会横のフリート街186にオープンした理髪店で、連続殺人事件が始まったという。トッドは最終的に裁判にかけられ、絞首刑となったと言われている。
伝説はやがて物語として・・・・・・。
民衆はこのとんでもない事件を飽くまで追及しようとした。新聞社は発行部数を上げるために、噂と事実を織り交ぜ、センセーショナルに物語を書きたてた有名なタブロイド紙のネタになり、都市伝説の題材となる。お話はいくつもに改ざんされて、トッドが実在したか?どうかという正確な記述は存在しない。犯罪物語としての人気が大人の読書を増大三文雑誌の創作意欲をかきたてた。その中でも最も人気を博したのが、スウィーニー・トッドと言う名前の悪魔の理髪師を主人公とする、トマス・プレストの1848年にピープル誌に掲載された物語「The String Of Pearls:ARomance」だった。このプレストの物語が翌年、舞台劇に脚色され、「フリート街の悪魔の理髪師」という副題を付けて生まれ変わった。
1847年 「The String Of Pearls:ARomance」初の舞台劇化
1973年 戯曲「スウィーニー・トッド」誕生
1979年 ミュージカル「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」初演
2008年 本作公開
というわけで、劇場版ミュージカル 「スウィーニー・トッドフリート街の悪魔の理髪師」が公開されました。ジョニー・デップが歌います♪もちろん他の役者さんも歌います。彼の歌声、なかなかですよ。ジョニーは何でもできるんですね。結構歌う場面も多いです。
お顔が真っ白なのは、やはり悪魔っぽい感じを出すためなのでしょうか?病的です。でも彼はこういう薄幸ぽい役が似合いますね。しかも狂気的で、破滅的なところもいいですね。
いきなり初めから歌で始まります。ベンジャミン・パーカー(ジョニー・デップ)は無実の罪を着せられ、オーストラリアの島流しの刑に処せられるということですが・・・・。一体どのような罪だったのか?その辺がちょっと分からないのですね。彼の美しい妻ルーシーに惚れこんだタービン判事(アラン・リックマン)が、彼女を略奪するために仕掛けた罠だったのですが。判事という役職を盾に、スケベなおっさんは、ベンジャミン・パーカーを奈落の底に卑怯な男です
15年の歳月を経て、ベンジャミン・パーカーは名前をスウィーニー・トッドと変え、ロンドンに戻ってきたのです。実は彼は島からの脱出を謀った際、船乗りのアンソニー(ジェイミー・キャンベル・バウアー)に助けられますロンドンに戻ったわけは、もちろん判事復讐のためなのです。
ロンドンに戻ったスウィーニー・トッドの向かった場所は昔の我が家その場所には現在、客の来ないミセス・ラベット(ヘレナ・ボナム=カーター)のパイのお店になっていた。
パイ屋の女主人 ミセス・ラベット
本当に不味そうなパイ、何と店のなかにはゴキブリが~~~彼女はスウィーニー・トッドに気があるようで・・・・。15年間、彼の愛用のカミソリを保管していた。彼女の思いは通じるのか
ミセス・ラベット、訪ねてきた彼がベンジャミン・パーカーとは最初は気づかず・・・・。パーカーがいなくなってからの妻子がどうなったかを話し出す。タービンが言葉巧みにルーシーを舞踏会に誘い、客の目の前で、彼女を辱めたと話す。(そこで、ラベットは、彼がベンジャミン・パーカーだということを知ることに)その後のルーシーは毒をあおり、娘ジョアナはタービンが養女にして、に閉じ込めているという。
「ベンジャミン・パーカーという男は死んだ今の俺はスウィーニー・トッドだ。必ず復讐するのだと語る。」そんな彼に、彼の愛用していた理髪道具のカミソリを渡す。売らずに置いていて良かったとラベット。そしてまた店の2階で理髪店を始めては?と勧めるのだった。
一方船乗りのアンソニーは、ロンドンの街を歩いていたタービン家の窓辺で歌う♪美しい娘ジョアナを発見彼はジョアナにひと目してしまう。物乞いの女から、彼女が監禁状態である事を知るそして何とか助けたいと考えるのだ。
アンソニー ジョアナ
その頃、ロンドンには、街一番の腕というイタリア人理髪師ピシリ(サシャ・バロン・コーエン)がいた。見習いのトビー(エド・サンダース)のによれば、ピシリの調合した秘薬を使えば、何と薄毛の人も毛が生えてくるというのだ。抜け毛の心配もない?なんて・・・・・・。トッドとラベットはそんな秘薬がインチキだと訴えるこの訴えにピシリお怒りトッドとピシリの髭剃り対決ということになってしまう。
ピシリとトビー、何か顔見ているだけで、インチキ臭い
その対決に一役買ったのがあのタービン判事と親しい役人バムフォード。
何かきも~いバムフォード(ティモシー・スポール)
対決の勝敗はもちろんトッドが圧勝トッドの腕を見込んだバムフォード、必ずお店に来ると約束するこれでタービンに近づけると期待したトッド
ところが待てど、標的となる彼らは来店せずイライラするトッド「いい加減に昔のこと忘れたら?」となだめるラベット。そんな最中にアンソニーがやって来た。そしてジョアナの境遇を語り始める。(トッドとジョアナが親子だとも知らず)ジョアナが鍵を落としてアンソニーに助けを求めていることも話す。トッドにかくまって欲しいというのだ。
娘との再会に心弾ませるトッドの前にトッドの正体を見破ったピシリが現れる。そして今後の売り上げの半分をよこせと脅す。
見習いトビーにラベットがパイを食べさせている間に、トッドはピシリを殺してしまうトビーにはを飲ませ、ピシリの行方をごまかしたラベットは、彼の生い立ちを聞きだし同情彼をここで雇う事になる。
いよいよチャンス到来!!タービンがバムフォードに聞いてやって来たのだ。何とタービンは親子ほど年の違うジョアナとの結婚を望んでいた。髭を剃って男前を磨けば、ジョアナがになるとバムフォードに言われたのだ。(タービンはほんまにやらしいおっさんです(>_<))
これ以上の機会はないと微笑むトッド。タービンと調子を合わせて♪いだします!
タービンの喉にカミソリを当てた瞬間、アンソニーが駆け込んできたそしてジョアナとの駆け落ち計画がバレバレとなる。タービン、大いに怒るそして二度とこんな男との知り合いの店には来ないと帰っていってしまった。
大切な機会を逃し、失意のトッドをなだめるラベット、そんなトッドにピシリの肉を入れてミートパイにして売ることを提案。復讐のチャンスも、娘との再会も実現できず、嘆くトッドだが、このミートパイの話に乗り。次々と身寄りのない男を理髪店に呼び込み、殺人を繰り返す。
人肉のパイの評判は店は繁盛でもトッドはタービンの復讐を忘れられずそんな彼に苛立ちながらもラベットはトッドとの結婚を夢見る
タービンはジョアナを逃がさないために、精神病院へ監禁してしまう。精神病院の患者の髪の毛がカツラ用に調達されていることを知っているトッドはアンソニーにカツラ業者の見習いになって、入り込むようにとアドバイス。一方トッドはタービンをおびき出すためにを送る。何とアンソニーが店に、ジョアナを連れてくるよという内容だった。
タービン判事(アラン・リックマン)
「パヒューム」、「ハリー・ポッターシリーズ」で存在感のある役者さんでした。今回は卑怯で傲慢な、スケベなおっさんを演じておられました。
さてさてトッドの復讐は実現するのでしょうか?この後、意外な展開になって行きます。トビー少年は、トッドに疑惑の目を向けています。ラベットのトッドへの思いもえぇ~という結末に・・・・・。ぜひこの後は映画館で、観て下さい
ミュージカルでは、少年ではなく、青年だそうです。すべての秘密を知る重要な役どころトビー少年。
トッドの美しい妻 ルーシー
毒をあおり、その後どうなったのか?実はところ、どころで、彼女は登場しています。死んでいません。
ご存知、ティム・バートン監督。
「チャーリーとチョコレート工場」では子供向けのファンタジーでしたが、今回はブラックミュージカルとでもいいましょうか。毒の効いた血だらけの物語でした。ちょいとグロイかも・・・・・。
お話はそんなに難しくはないですが、ダークな映像美と役者さんの歌声の素晴らしさでしょうね。「ジョア~ナ♪」というフレーズが何故か忘れられません。
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師作品紹介&公式サイトへリンク