ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

山形県白鷹町の「置賜さくら回廊」の主役「釜の越桜」を見に行ってきました

2012年05月05日 | 旅行
 山形県西置賜郡白鷹町や長井市などの「置賜(おきたま)さくら回廊」と呼ばれるサクラの古木を花見した話の続きです。

 長井市にある「白兎のしだれ桜」のすぐ北側に、今回の「置賜さくら回廊」の主役になっている「釜の越桜」(かまのこしざくら)があります。東京都内のJR山手線の各駅などに貼られた「置賜さくら回廊」ポスターは「釜の越桜」の開花期の写真を用いたものでした。

 「釜の越桜」は、長井市と白鷹町の境付近の白鷹町側に植えられています。花見を目指す車が道路に列をつくり、臨時駐車場に入るために辛抱強く待ちます。駐車場には観光バスも何台か並んでおり、花見ツアー客が大勢来ています。

 樹齢約800年のエドヒガンザクラの「釜の越桜」は花を何とか咲かせている様子です。



 「釜の越桜」は幹がだいぶ痛んでいるようで、主な枝を切り落とされています。小枝での花の付きは少ない感じです。一見すると、サクラの花がたくさん咲いているように見えますが、すぐ側に植えられた子孫のサクラが満開の花をつけているのが重なって見えるからです。



 「釜」という名称は、「釜の越桜」の周りに立つ棒状の巨石を“かまど”として使ったとの伝説があるからです。

 白鷹町にはサクラの古木が点在しています。県の指定天然記念物の「薬師桜」(やくしざくら)、「十二の桜」(じゅうにのさくら)、「子守堂の桜」(こもりどうのさくら)などの古木が見事に満開です。満開の「子守堂の桜」も幹はかなり傷んでいます。



 どのサクラも地元住民の誇りです。

 今回、一番気に入った古木のサクラは「殿入り桜」(とのいりざくら)です。 他の古木のサクラからは離れた場所にあり、地元の花見客しか来ていませんでした。地元地域の自慢のサクラです。

 「殿入り桜」は樹齢約680年だそうです。下から見上げても、上から見下ろしても絵になるサクラの古木です。





 「殿入り」とは、米沢藩主の上杉斉定が文政12年(1829年)に、このサクラの花見をしたことから付いたとの由来です。

 「殿入り桜」は、丘の中の公園の入り口付近に立っています。公園には多数のサクラの木々が植えられ、満開になっていて、他の木々の新緑とのコントラストが美しい花見会場です。里山のサクラの花見を堪能しました。地域住民が守り育ているサクラです。