まりっぺのお気楽読書

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バヴァリア王ルートヴィヒ1世愛妾 ジェーン

2009-08-27 01:41:16 | 王の寵姫・愛妾
これぞ “ 恋多き女 ”
レディ・エレンバラ ジェーン・ディグビー


1807~1881/愛妾 1831

ジェーン・ディグビーの場合は愛妾というのとはちょっと違うのですが
どうしても書きたくてルートヴィヒ1世の名を借りてみました。

ジェーンの父はネルソン提督のもとでトラファルガー海戦を戦った英雄
ヘンリー・ディグビー司令官です。
父方も母方(コーク家)もかなり由緒がある旧家でした。
母もかなり美しかったそうですが、ジェーンも透けるような肌、輝くブロンドヘア
大きな青い瞳、長い睫毛が印象的な美しい少女でした。

あまりにも美しい娘は早くかたずけるに限ると思った両親は
16歳でジェーンを社交界へ出し、33歳のエレンバラ男爵からの求婚を受けました。
17歳で最初の結婚をしましたが、2年目には最初の浮気が…
彼女は従兄弟アンソンやサー・フレデリイク・マドンと情事があり
オーストリアの外交官シュヴァルツェンベルクとの不倫で6年後に離婚しました。

このスキャンダルにジェーンの父親大激怒
ジェーンはシュヴァルツェンブルクとパリに移り子供も生まれましたがその後破局します。

続いてパリでバルザックとの恋が終わった後、ミュンヘンに向かった彼女は
まんまと美女愛好家ルートヴィヒ1世の愛人になったわけですが
一方でフェニンゲン男爵の恋人になり妊娠しました。
1832年に結婚したふたりは、バヴァリアに居づらかったのかシシリーへ。
息子も生まれて落ち着くかと思いきや… ギリシャのテオドキー伯爵登場です。
ジェーンの不貞に気付いたフェニンゲン男爵はテオドキーと決闘し
敗北して身を引きます。 子供は彼が引きとりました。

1841年にテオドキーと結婚してギリシャで暮らすことになったジェーンは
ギリシャ王オソン1世に気に入られ愛妾になりました。
これがまた、オソン1世はルートヴィヒ1世の息子なんですよ! 父子そろって…
王妃アマリアの嫉妬もすごかったが、テオドキーもそうとう不機嫌になります。
夫婦の間にもすきま風、そんな時6歳の息子がバルコニーから転落死する事故があり
ふたりは離婚しました。

ジェーンはバルカン半島を南へ移動、アルバニアで総督でもあり
山賊の隊長でもあるハジ・ペドロスと恋をします。
山賊ってあんた… メイドとか従僕とかついてたはずよね?
その人たちは山賊といっしょくたにされていやじゃなかったのかしら?
ともあれジェーンは洞穴で寝て、馬で駆け巡り、狩りをして、とワイルドな生活を満喫。
けれどこの恋も相手の不誠実が原因で破局しました。

46歳のジェーンは中東へ向いキャラバン隊と旅をします。
まずは20歳年下のベドウィンの族長サレと恋に落ち
その後メズラブ大族長の次男で17歳年下のメズラブに心を移しました。

メズラブとの結婚式はイスラム教にのっとって行われました。
ジェーンはダマスカスに建てたヴィラで暮らしましたが、アラブの衣装を纏い
8カ国にもわたるアラブの言葉を習得してメズラブの良き妻であるように努めたそうです。
時には一緒に放牧に出かけてテントで眠ることもありました。
28年の結婚生活はとても幸せだったということです。

              
                アラブの装いのジェーンです

えーっと、書ききれないから結婚相手と愛人を分けてみました。
こちら結婚相手。
        
こちら主な愛人。
        

ジェーンは故郷を出てから2回ほどイギリスに帰っていますが
顔に泥を塗られた家族のもてなしはとてもよそよそしいもので
その後は二度と帰国しませんでした。

1881年に赤痢で亡くなり、ダマスカスのプロテスタント教会に埋葬されました。
ジェーンが建てたヴィラは英国行政官の官邸になったそうです。

かなりの恋愛体質 … 愛以外は目に入らないと言うラヴ・アディクトですね。
夫とか愛人とか関係なく、愛した人と一緒にいただけという人生、
羨ましいようなしんどいような…
しかし、女を忘れずに綺麗にしていれば20歳以下でもOKということか?
もとが違うからダメか

(参考文献 ドーン・B・ソーヴァ『愛人百科』
      M・ニコラス『世界の悪女たち』 Wikipedia英語版)

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文庫ですが読み応えあり!
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