まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『ある微笑』 何事も経験ということで・・・

2009-03-06 01:19:05 | フランスの作家
UN CERTAIN SOURIRE 
1956年 フランソワーズ・サガン

世界が固唾を飲んで待っていたというサガンの2作目です。
彼女の成功を決定づけたという本ですが、文学的価値はどうあれ
私はあんまり好きじゃないかしら…

大学生のドミニックが、恋人ベルトランの叔父リュックになんとなく惹かれて
彼と “ 軽い気持ちで ” カンヌにでかけ、1週間、そして2週間と過ごすうちに
本気で愛してしまうようになるという… 「ほらね!」というストーリー。

別に不倫したい人は勝手にやってくれい、と思う私ですが
この物語でふたりに嫌悪感を覚えるのは
不倫を始めてからのリュックの妻フランソワーズとの接し方というかな?

たとえば、リュックとドミニックはふたりきりで会う以外に
フランソワーズも交えて3人で食事をしたり出かけたりするのですが
その時「分かってしまうんじゃないか」と思うようなことが度々おこるんですよね。
結局分からなくって良かったということになるのですが、私だったら交えてほしくない。
目の前で欺かれてるなんてはらわた煮えくり返ります。 きっと分かると思うし。

それから、リュックとドミニックはふたりきりの時やけにフランソワーズを褒めて
ドミニックも「フランソワーズのことは大好きなのに…」と
いけしゃあしゃあと悩んだりするのがさ、優越感っぽくって気に障ります。
妻子ある人を愛してしまう気持ちはわかります、が
奪うなら、妻を憎んでめちゃめちゃにするぐらいの気持ちで奪いなさい!

ちょっと興奮しちゃいました

結局ふたりの関係はばれちゃいます。
リュックはフランソワーズと別れないし、ドミニックは電話を待ち続けます。
その間ドミニックはフランソワーズにも会いにいき、彼女の涙も目にするのですが
リュックからやっと電話がかかってきた時、思わず微笑んでいる自分に気付きます。

まだまだお若いのでいろいろな経験もいいと思うが
このままいくと都合のいい女になっちゃいますよ、と
老婆心ながら可哀想になるのでございます(嘘です)

ちなみに妻フランソワーズの言葉に寄ると、リュックは何度も浮気をしていたみたい。
無口で変わり者というのは作戦か?
やり手なのかしらとも思えますが、何度もばれてるようじゃ遊び人失格ですよね。

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