万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

仏飯台

2007年12月29日 | Weblog
 京都の古田仏具製作所に修復依頼していた
小物の仏具が帰ってきました。その中にご本尊
前に置く一対の仏飯台があります。
 浄土真宗本願寺派ではご本尊の上卓にはお仏
飯をお供えする時の台は依用(えよう)しない
ことになっているのですが、当山では昔から仏
飯台が使われてきました。
 この須弥壇、宮殿、上卓が調製された大正1
1年に同じく製作された仏飯台であることは確か
ですが、何故作られたのかは伝承がありません。
 六角台形で金箔押、金具打、六面に群青と緑青
が振り分けに彩色されているものです。余り他で
は見ることのない形状と色彩をしています。
 修復されて新調同様の輝きとなった宮殿、須弥
壇、上卓に今又修復された小さな仏飯台一対を置
いて見ると、一層の生気が漂い始めました。画竜
点睛と云うべきでしょう。わずか二点に過ぎない
群青と緑青の岩絵の具の色彩がよく効果を発揮し
ているように思えます。
 その製作に当たった仏具師も依頼をした当時の住職
慈朗師も80数年前に他界していますからその製作意
図について聞くべくもありませんが、仏教の美の世界
の感覚と云うべきものなのでしょう。  (住職)
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