万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

河原のカンナ

2010年08月25日 | Weblog
 寺のある集落の中央部を流れている川を奥に入りますと、その河原にカンナが群生して咲いていました。もう盛はすぎていましたが、干天でも水の流れが絶えないせいでしょうカンナも他の草々も旺盛です。この河原には年中何かの花が群れて咲きます。誰かが河原に植えたものでもないようなのですが、菜の花、菖蒲、カラーなどなどが咲きます。

 カンナを牧野図鑑で引いてみて驚きました。かんな科に属していて「はなかんな」が正式名のようですが、他に一種「だんとく」と呼ばれる種があるのみで二種類しか属していないのです。「だんとく」と呼ばれていた花は江戸時代に到来して明治には絶えてしまったようです。「だんとく」とすれ違うように「はなかんな」が明治末年に到来して全国に広まったようです。

 外国で品種改良された「だんとく」が「カンナ」として明治時代に到来したのだろうと思いますが私が興味を持ちましたのは原生地がインドや東南アジアである「だんとく」にです。
 「だんとく」は漢字表記では「壇特」、「曇華」とも呼ばれています。
 仏教辞典には「壇特山」の項があり、お釈迦さまの前生譚の中に12年間修行された山であることが分かりました。カンナの原種と考えられる「だんとく」はお釈迦さまに関連した花であったことが知られたのです。

 
コメント (2)
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