ワカメちゃん

パソコンに向かって編集している時、たまにスープを飲む。

お湯を入れるだけのインスタントのやつね。
コーンスープとかポタージュが多いけど、今日は久々にワカメスープにしてみた。

スープってのは旨い。
我が家の蛇口からスープが出るのなら、１時間くらいずっと口をつけて飲んでいられる自信があるよ。

このワカメスープも旨かった。
けどさぁ。

ワカメスープって飲み終わった後、ワカメだけが大量に残っているんだよね。
というか、飲んでいる最中に一度もワカメが口に入る事はない。

箸とか使わずに飲んでいるからね。
食事中ならともかく、スープを飲むだけの為にわざわざ箸だのスプーンだのを持ってくるのは面倒だもん。



コーンスープの時も同様の事が起こる。
コーンだけが悲しく残ってしまうんだよね。

台所まで箸を取りに行くのが面倒なので、どうにかしてそのまま食べようとしてみる。
編集中なので指で取りたくはない。
だから結局、舌で、こそぎ取るようになってしまう。
底の浅いコップならいいけど、ボクはマグカップで飲んでいるので、毎回苦労しながらワカメを取る事になる。

全て取り終えた時は、何物にも変えがたい達成感と満足感があるね。

でもなぁ。
もうちょっとお上品に取れないものか。

舌でワカメを取ろうと必死になっている姿って、あまりかっこいいものではなかろう。
こんな姿はあまり人に見られたくない。

ボクを気に入ってくれた美女とデートをする機会があったとしよう。
映画を見て、その後はワカメスープを飲みに行きましょうかって展開になる場合もある。
その時、舌でワカメをこそぎ取る姿をさらけだしてしまえば、そのデートは打ち切りになってしまうに違いない。

いつかシャインクラブにスポンサーがついてくれ、いよいよ契約書をかわすって時に
「書類を用意しますんで、ワカメスープを飲んで待っていて下さい」
と言われる可能性だってある。
そんな時にボクが舌でワカメを取っているのを見られたら、当然ながら契約は無効となってしまうだろう。

いかんぞ。
ワカメスープを正しく飲めないってだけで、人生が狂うのだ。

その日に備え、何かいい対処法を考えておく必要があるな！
もっとお上品に食べる方法をね。

さて。
どうしよう。

コーンスープの場合は、スープに浮かせつつ流し込めるんだけどね。
金魚のようにして食べると、綺麗に残さずいける。

けど、ワカメだと『浮かせる』というワザが使えない。
奴らは、コップに張り付こうとするだけで、一切こちらには協力してくれないもんね。

スープを飲むと同時に、もの凄い吸引力を使ってワカメもすすりこむか。
相手に見えないようにコッソリとね。
あ、それなら見えないようにコッソリ舌で取ればいいのか。

結局舌を使う事には変わりないけど、その場を見せなければいいんだからね。
「トイレに行ってきます」とスープを持ったままトイレに行き、そこで豪快に食べるのもアリかもな。

これから毎日スープを飲む時に研究して、一番上品な方法を開発しよっと。