チョコレイト

バレンタインデイ。

いやぁ。
これほどまでに何もないかねぇ。
ドキドキワクワクする気持ちもなければ、実際に何もイベントがない。

顔見知りの女の子からチョコを貰ったけど、その子は小学生。
嬉しくはあるけど、そういう対象ではない。

あとは普通の日。

そういえば、産まれてこのかたバレンタインにチョコ渡されて告白された事なんかないなぁ。
周りでもそんなケースを聞いたことないけど、この日に成就した恋って本当にあんのかね？

ま、いっか。

夜もいつものように編集作業をするだけ。

愚妻も息子もいない１人ぼっちの夜なので、むしろいつもより閑散としているくらいだ。

晩ご飯くらい豪華にしようかと思ったけど、冷蔵庫はカラッポ。
しかたなく味噌ラーメンを食べた。

せめてもの抵抗で、２個食べた。

餅やタマゴも大量に入れたから、グッチャグッチャで何が何だか分からない状態になってしまう。
それを食べてたら何だか気持ち悪くなってきた。

バレンタインなのに…

ええい！
何かバレンタインっぽいことやったるわい！

と思うが、残念ながら何も思いつかない。

溜まっている仕事の編集が気になって仕方ないので、結局また編集作業に戻る。

う～ん。

ここはいっちょ、バレンタイン特別バージョンの編集でもやってみっか！

チョコを片手に編集するのだ。

編集の合間合間にチョコをひとかじり。

タイムラインをいじってはチョコをかじり、
音声を調整してはチョコをかじる。

美味しいし、編集ははかどるし、いい事ずくめだね。

そんな時、ちょっとした用事でＲ氏から電話が入る。
話している最中、彼の後ろからはワイワイキャ～キャ～と楽しげな声。

ああ。
そういえば今夜は、彼が代表を務める団体の飲み会だって言ってたっけ。

楽しそうでいいですなぁ。

こっちはバレンタイン編集なんかしとりますわ。
むなしい日だ。

いつか、下駄箱開けたらチョコがギッシリというのを味わってみたいものだね。