SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

第82回アカデミー賞 ~ アニメと実写の間

2010年03月09日 | 映画

 受賞式から一夜が明けた。

 作品賞、監督賞に輝いた「ハート・ロッカー」は日本では先週末に公開されたばかり。戦争映画だし、映画ファンでもなければ監督の名前は知らない、キャストもスター級はレイフ・ファインズ、ガイ・ピアースとやや地味。興行的には日本では未知数だが、受賞効果がじわじわと出てくるだろう。

 女性監督初、ハードな映画に似合わず本人は美人だ。しかもキャメロン監督の元妻でその「アバター」を破っての受賞、加えて事前の受賞活動によるスキャンダル、モデルとなった軍人からの批判など話題は豊富だ。

 とにかく世界的な大ヒット作「アバター」を上回る作品というわけだから、すでに「アバター」を見た人はそれだけでも見てみたい気分にはなるだろう。

 今回作品賞ノミネーションが10作に増えた。「カールじいさんの空飛ぶ家」は長編アニメーション賞を受賞しているが、作品賞の候補でもあった。
 日本アカデミー賞もアニメ部門を独立させ、圧倒的に強い宮崎アニメは本選で実写映画を脅かすことは無くなった。アメリカのアニメ事情はよく分からないが、ノミネーション枠拡大で結果的にアニメ作品も入った。

 「アバター」は実写「ハート・ロッカー」とアニメ「カールじいさんの空飛ぶ家」の中間領域にある作品だ。3作がともに作品賞候補になったことは象徴的だ。しかし、結果として実写が制した。「長編アニメーション」の定義が問われることになりそうだ。


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