自分自身の死の予感がある中で、パートナーが事故死する。最悪の状況だ。
大学教授という社会的地位のある男が、この状況の中で自殺を計画する一日の出来事が描かれる。
男の置かれた状況を複雑にしているのが、死んだパートナーが同性であったということだ。元恋人であった女性と教え子の男の子が主人公の最後の一日に絡んでくる。
イギリス映画の雰囲気と、コリン・ファース、ジュリアン・ムーアというベテランの演技、ファッション界出身で監督第1作目というトム・フォードの美しい映像が、映画でなくては描けない純度の高い表現を見せてくれる。