札幌空港で土産を買おうとするとロイズのチョコレートが目に付く。
市内にロイズのコーヒー店があったので、このチョコレート会社直営の喫茶店かと思っていたが、調べると英文表記のスペルが違う。会社名も「ロイズコンフェクト」と「ロイズコーヒーユニオン」。まったく別物のようだ。
今回はそのコーヒー店の方の話題。札幌市内伏見区にあるこの店は旧小熊邸という文化財がそのまま店舗として使用されている。
設計者は田上義也という北海道の建築家だが、フランク・ロイド・ライトの弟子として知られているそうだ。リーフレットによると、ライトがジャパンタイムスで「英語を話せる建築家」の募集広告を掲載したのがきっかけだとか。
この旧小熊邸は窓の形態に見られる六角形のパターンなど、ライトの影響を思わせるが、その後、ライト風からの離脱を目指したそうだ。
旧小熊邸は1988年にさっぽろ・ふるさと文化百選に選定され、その存続について協議された結果、97年に現在の場所への移築復原が決定されている。
翌98年9月に工事が完成し、2001年には札幌市の都市景観賞を受賞している、とは言え、形態やインテリアはともかく、この外部の色彩はちょっと鮮やか過ぎるように感じるのだが、復原という以上、当初からこの色だったのだろうか?
ライトが見たら何と言うだろう。