おすすめ度 ☆☆☆☆
第44回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞し、草なぎも最優秀主演男優賞を受賞作品。
トランスジェンダーの主人公と親の愛情を知らない少女の擬似親子的な愛の姿を描いた、内田英治監督オリジナル脚本によるドラマ。
ある日、凪沙は養育費目当てで、少女・一果を預かることになる。常に社会の片隅に追いやられてきた凪沙、実の親の育児放棄によって孤独の中で生きてきた一果。そんな2人にかつてなかった感情が芽生え始める。
草なぎと少女を演じた服部樹咲の素晴らしい演技に圧倒される。
特に草凪は、いわゆるショーパブのおかまを見事に演じ上げている。
その所作は、歩き方の特徴されるように研究しつくした演技。まさに喝采もの。
しかし、物語は、感情移入した少女への愛から、タイでの手術に踏みきり、悲惨な結果をもたらす。
ジェンダーの生きづらさ、一方で、育児放棄された少女が、バレーに目覚める過程も、服部の演技が光る。
草なぎの演技もさりながら、トランスジェンダーを描きながら、人生を歌い上げる演出も見事。
