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ボブ・マーリー ルーツ・オブ・レジェンド

2012-09-03 17:12:05 | 好きなもの・映画やDVD

9月1日から3週間だけという限定で、『ボブ・マーリー ルーツ・オブ・レジェンド』が
上映されています。

昨日、夫とふたりで、角川シネマ有楽町(有楽町ビッグカメラビルの8階)で
観てきました。


25年くらい前から、ボブ・マーリーの曲を聴いていますが、映画の宣伝コピーに
書かれているように 私は、本当のボブ・マーリーを知らない まま、今までずっと
過ごしてきたんだなーと、つくづく思いました。
そして、この機会に映画を観ることができて、ほんとうによかったと心から
思っています。


カリスマとしての、レゲエの神さまとしてのボブ・マーリーにも、ハーフとして
生まれ、ゲットーで育った、つらい少年期があり、ミュージシャンを夢見て、最初に
仲間と結成したウェイラーズの瑞々しい青年期があったことを、当時の彼を知る人の
インタービューを聞き、またその時々の曲がとてもタイミングよく流れてきて‥
もしも、レゲエが好きでない人や、ボブ・マーリーを知らない人がこの映画を観たと
しても、ひとりの男の生涯のものがたりとして、とても感銘を受けるのでは
ないかなと思いました。

私は、本当のボブ・マーリーを知らない 人だったかもしれませんが、その音楽は、
長い時間の中の、色々な、ほんとうにいろいろな場面や局面で聴いてきたので、
その時々の、自分の思い出が、流れてくる曲にたびたび重なりました。

その中でもとびきりは、1998年6月、NYワシントンスクエア。(旅行中のことです)
公園で、輪になって「ノーウーマン・ノークライ」を歌っているグループがいたのです。
当時まだ2歳になっていなかった娘とふたりで散歩中にその光景に出くわし、
私は足をとめて、すこし離れたところからその人たちの歌を聴きました。
曲に合わせて、私から手を離して、踊り始めた(ほんのわずかな踊りですが・笑)
娘を見ている自分を、さらにはなれた場所から見つめる自分自身がいました。
こんな幸せってあっていいのかな、と思いながら。

きっと、誰にも、こんなエピソードがたくさんたくさんあることでしょう。
よい歌は、いつでも私たちのすぐそばにあって、生きて行くことを肯定してくれるように
思います。


ボブ・マーリーはわずか36歳という若さで旅立ってしまったので、「晩年」というと
30代に入ったばかりのころをさすことになるのでしょうかー
フィルムの中で、インタビューに答えたり、ステージで踊り歌っているときの顔が
とても30代そこそこの人には見えず、達観しているというか、老成しているなあと
感じたところがありました。
背負っているものの(もちろん病気のことも含めて)大きさを思わないでは
いられませんでした。

映画のエンディング。

いろんな国のいろんな人たちが、彼の歌を歌ったり、曲を聴いたりするのです。
その場面のことを思い返すだけで、熱いものがこみ上げてきます。





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