[8月15日16:30.天候:晴 宮城県仙台市青葉区中央 JR東北本線(仙台空港アクセス線)1362M列車最後尾車内]
発車時刻になり、ホームに発車メロディが鳴り渡る。
オリジナルのもので、MONKEY MAJICの“Around The World”という曲である。
〔3番線から、普通、仙台空港行きが発車致します。ドアが閉まります。ご注意ください。駆け込み乗車は、おやめください〕
録り鉄泣かせなのが、発車メロディに被せるようにして発車放送が流れることである。
但し、ワンコーラスは必ず流れるようになっている。
〔ドアが閉まります。ご注意ください〕
仙台空港アクセス線は2両編成はもちろん、4両編成であってもワンマン運転である。
だからか、戸閉の際に車内にもその旨、自動放送が流れる。
また、ツーマン運転の列車では半自動ドアをやめているが、仙台空港アクセス線においてはそれを続けている。
ワンマン運転だからだろう。
但し、仙台~仙台空港間においては無人駅は無い為、車内に運賃箱は存在しない(地下鉄と同じ、都市型ワンマン)。
それなら、半自動ドアをやめても良いのではと思うが、システム上、それはできないのだろう。
〔今日も、仙台空港アクセス線をご利用くださいまして、ありがとうございます。この電車は仙台空港アクセス線、普通、仙台空港行きです。次は長町、長町。お出口は、右側です。仙台市地下鉄南北線は、お乗り換えです。……〕
私はリサの前、つまり逆向き席に座っているが、最後尾の乗務員室に車掌がいないということもあり、後ろ展望を案外楽しめたりする。
リサ:「エレンに『明日飛行機に乗る』ってLINEしたら、『沖縄に来て!』だって」
愛原:「仙台~那覇間は……あ、飛んでるか」
LCCのピーチ航空がフライト中。
高橋:「行くかボケェ、って返しとけ」
愛原:「こらこら。何つーことを……」
高橋:「俺達が乗るのは、どこの航空会社ですか?」
愛原:「ANAらしいな」
高橋:「LCCで行き帰りしたあのレズガキと違って、キャリア航空ですね」
愛原:「何を張り合ってるんだか……」
そもそも明日乗る成田行きは、私がチケット代を出すわけじゃないからな。
[同日16:49.天候:晴 宮城県名取市美田園 SAT美田園駅→スーパーホテル美田園・仙台エアポート]
〔まもなく美田園、美田園。お出口は、右側です〕
〔The next station is Mitazono.The doors on the right side will open.〕
私達を乗せた電車は、ダイヤ通りに美田園駅に到着した。
車内は名取駅までは、後ろの車両が混んでいたが、そこを過ぎると今度は前の車両から混んで来る。
仙台駅発車時、階段は列車の後ろ側にあるからであり、仙台空港駅は頭端式で、1番前に改札口があるからである。
愛原:「リサ、ボタン押してくれ」
リサ:「ポチッとな」
半自動ドアなので、ボタンを押してドアを開ける。
〔「美田園、美田園です。上り電車との待ち合わせの為、4分ほど停車致します」〕
沿線は宅地開発が進んでいるということもあり、下車客は私達のような旅行客よりも、地元民の方が多い。
また、隣の杜せきのした駅は副線用地だけは確保されているものの、実際にはまだ線路は敷かれていない。
その為、上下列車の離合はこの美田園駅で行われる(仙台空港アクセス線は単線である)。
高架駅である為、改札口に向かうのに階段を使う。
愛原:「スーパーホテルがこの近くにあって、そこを予約してるってさ」
高橋:「そうなんですか」
駅を出て、県道127号線との交差点に出る。
そこを渡ると、途中にコンビニとパチンコ屋がある。
ここまで来ると、ホテルが見えて来た。
まだ真新しいホテルである。
ここが、現時点において最も仙台空港に近いホテルである。
愛原:「着いた着いた」
エントランスから中に入る。
スーパーホテルにはどこの店舗にも自動チェックイン機があるが、多分私達の場合は通常の予約と違うだろうと思い、まずはフロントで尋ねてみることにした。
愛原:「こんにちは。今日から一泊の予定で予約が入っていると思うんですが、愛原と申します。予約者は善場優菜となっているかと思いますが……」
スタッフ:「はい。愛原様でございますね?愛原様他2名様でご利用ですね?」
愛原:「あ、はい、そうです」
どうやら予約はちゃんとされているようだった。
宿泊料金は立替だろうと思っていたのだが、どうやら既に払い込まれているようである。
フロント係:「それと、こちら、善場様からのお荷物となってございます」
愛原:「あ、ありがとう」
封筒であった。
伝票を見ると、バイク便の会社になっている。
まさか、都内からバイク便でここまで配達したのだろうか?
いや、そうではない。
確か、バイク便の会社の中には、新幹線などを利用して直接配達しに行くサービスがあったはずだ。
恐らくそれを利用したのだろう。
配達料以外に、そういった新幹線代などの実費が掛かるので、料金はかなり高くなるはずだが、それを利用してでも、私達の帰りの行程を変えさせる必要があったようだ。
チェックインの手続きを済ませると、私達はナイトウェアを手に、エレベーターに乗った。
高橋:「枕もありましたね?」
愛原:「そうだな。もちろん、部屋には既に枕がある。要は、それとは別の枕を使いたい人用ってことだな」
高橋:「なるほど。そういうことでしたか」
エレベーターが、私達の宿泊するフロアに止まる。
スーパーホテルの客室の鍵は、暗証番号式である。
暗証番号はもちろん、宿泊客が変わる毎に変更される。
高橋:「先生、リサには暗証番号を内緒にしとかないと。夜中、侵入されますよ?」
愛原:「そんなことしなくても大丈夫だって」
高橋:「ええっ?」
私はフロントで教えられた暗証番号でロックを解錠し、ドアを開けた。
部屋はスーパールームというツインルームだが、他のホテルと違うのは、2段ベッドになっていることである。
下段はダブルベッドだが、上段はシングルベッドになっている。
で、特徴的なものが……。
愛原:「コネクティングルームなんだ、これ」
高橋:「ええっ!?」
部屋の中にはもう1つドアが付いており、そこから隣の部屋と行き来できるのである。
もちろん、鍵はこちら側と向こう側とであり、片方でも鍵が掛かっていれば開けられない。
また、ドアノブが着脱式になっているので、コネクティングルームとしての利用が無ければ、ドアノブを外しておくのだろう。
リサ:「おー!これで、いつでも遊びに行けるね!」
高橋:「オマエなぁ……。あ、先生は下で寝てください。俺は上で寝ますんで」
愛原:「そうかい?悪いね」
リサ:「じゃあ、わたしは先生の隣―!」
リサは下段ベッドにダイブした。
黒いミニスカートが捲れて、下の白いショーツが見えてしまうが、リサは気にしていない。
高橋:「オマエは隣の部屋だろうが!」
リサ:「えー……」
高橋:「さっさと荷物、置いて来い!」
リサ:「はーい……」
リサは部屋の中のドアから、隣の部屋に戻った。
すると高橋、バタンとコネクティングのドアを閉めて鍵を掛けた。
高橋:「これでBOWは、入って来れません」
しかし、ドアをドンドンドン!と強く叩く音がした。
リサ:「うがぁァァッ!!」
愛原:「やめなさい。ドアが壊れたら、弁償だよ?」
私は鍵を開けてやった。
ドアを開けると、既に第1形態に戻ったリサがいた。
リサ:「ウゥウ……!!」
愛原:「鍵は開けとくから、気にしないで荷物を整理しておけ」
リサ:「うぅ……」
リサは第0形態に戻りながら、自分の部屋に戻った。
で、また高橋はドアを閉めて、鍵をガチャリ。
リサ:「ウガァァァァッ!!」
ドンドンドンドンドン!!
高橋:「ターッハハハハハハッハーッ!!」
高橋、大爆笑。
愛原:「遊んでる場合じゃないんだよ」
私は呆れながら鍵を開けた。
リサ:「ウゥゥ……!!」
今度のリサは第2形態(オリジナルのリサ・トレヴァーに近い形態)まで変化していた。
次の第3形態にまで変化したら、暴走したと見做され、BSAAが出動して来てしまう。
愛原:「高橋、フザけるんじゃないよ」
高橋:「ハハハッ!サーセン!」
愛原:「荷物を整理したら、夕飯食いに行くぞ」
リサ:「おー!」
リサは第1形態まで戻りながら応えた。
発車時刻になり、ホームに発車メロディが鳴り渡る。
オリジナルのもので、MONKEY MAJICの“Around The World”という曲である。
〔3番線から、普通、仙台空港行きが発車致します。ドアが閉まります。ご注意ください。駆け込み乗車は、おやめください〕
録り鉄泣かせなのが、発車メロディに被せるようにして発車放送が流れることである。
但し、ワンコーラスは必ず流れるようになっている。
〔ドアが閉まります。ご注意ください〕
仙台空港アクセス線は2両編成はもちろん、4両編成であってもワンマン運転である。
だからか、戸閉の際に車内にもその旨、自動放送が流れる。
また、ツーマン運転の列車では半自動ドアをやめているが、仙台空港アクセス線においてはそれを続けている。
ワンマン運転だからだろう。
但し、仙台~仙台空港間においては無人駅は無い為、車内に運賃箱は存在しない(地下鉄と同じ、都市型ワンマン)。
それなら、半自動ドアをやめても良いのではと思うが、システム上、それはできないのだろう。
〔今日も、仙台空港アクセス線をご利用くださいまして、ありがとうございます。この電車は仙台空港アクセス線、普通、仙台空港行きです。次は長町、長町。お出口は、右側です。仙台市地下鉄南北線は、お乗り換えです。……〕
私はリサの前、つまり逆向き席に座っているが、最後尾の乗務員室に車掌がいないということもあり、後ろ展望を案外楽しめたりする。
リサ:「エレンに『明日飛行機に乗る』ってLINEしたら、『沖縄に来て!』だって」
愛原:「仙台~那覇間は……あ、飛んでるか」
LCCのピーチ航空がフライト中。
高橋:「行くかボケェ、って返しとけ」
愛原:「こらこら。何つーことを……」
高橋:「俺達が乗るのは、どこの航空会社ですか?」
愛原:「ANAらしいな」
高橋:「LCCで行き帰りしたあのレズガキと違って、キャリア航空ですね」
愛原:「何を張り合ってるんだか……」
そもそも明日乗る成田行きは、私がチケット代を出すわけじゃないからな。
[同日16:49.天候:晴 宮城県名取市美田園 SAT美田園駅→スーパーホテル美田園・仙台エアポート]
〔まもなく美田園、美田園。お出口は、右側です〕
〔The next station is Mitazono.The doors on the right side will open.〕
私達を乗せた電車は、ダイヤ通りに美田園駅に到着した。
車内は名取駅までは、後ろの車両が混んでいたが、そこを過ぎると今度は前の車両から混んで来る。
仙台駅発車時、階段は列車の後ろ側にあるからであり、仙台空港駅は頭端式で、1番前に改札口があるからである。
愛原:「リサ、ボタン押してくれ」
リサ:「ポチッとな」
半自動ドアなので、ボタンを押してドアを開ける。
〔「美田園、美田園です。上り電車との待ち合わせの為、4分ほど停車致します」〕
沿線は宅地開発が進んでいるということもあり、下車客は私達のような旅行客よりも、地元民の方が多い。
また、隣の杜せきのした駅は副線用地だけは確保されているものの、実際にはまだ線路は敷かれていない。
その為、上下列車の離合はこの美田園駅で行われる(仙台空港アクセス線は単線である)。
高架駅である為、改札口に向かうのに階段を使う。
愛原:「スーパーホテルがこの近くにあって、そこを予約してるってさ」
高橋:「そうなんですか」
駅を出て、県道127号線との交差点に出る。
そこを渡ると、途中にコンビニとパチンコ屋がある。
ここまで来ると、ホテルが見えて来た。
まだ真新しいホテルである。
ここが、現時点において最も仙台空港に近いホテルである。
愛原:「着いた着いた」
エントランスから中に入る。
スーパーホテルにはどこの店舗にも自動チェックイン機があるが、多分私達の場合は通常の予約と違うだろうと思い、まずはフロントで尋ねてみることにした。
愛原:「こんにちは。今日から一泊の予定で予約が入っていると思うんですが、愛原と申します。予約者は善場優菜となっているかと思いますが……」
スタッフ:「はい。愛原様でございますね?愛原様他2名様でご利用ですね?」
愛原:「あ、はい、そうです」
どうやら予約はちゃんとされているようだった。
宿泊料金は立替だろうと思っていたのだが、どうやら既に払い込まれているようである。
フロント係:「それと、こちら、善場様からのお荷物となってございます」
愛原:「あ、ありがとう」
封筒であった。
伝票を見ると、バイク便の会社になっている。
まさか、都内からバイク便でここまで配達したのだろうか?
いや、そうではない。
確か、バイク便の会社の中には、新幹線などを利用して直接配達しに行くサービスがあったはずだ。
恐らくそれを利用したのだろう。
配達料以外に、そういった新幹線代などの実費が掛かるので、料金はかなり高くなるはずだが、それを利用してでも、私達の帰りの行程を変えさせる必要があったようだ。
チェックインの手続きを済ませると、私達はナイトウェアを手に、エレベーターに乗った。
高橋:「枕もありましたね?」
愛原:「そうだな。もちろん、部屋には既に枕がある。要は、それとは別の枕を使いたい人用ってことだな」
高橋:「なるほど。そういうことでしたか」
エレベーターが、私達の宿泊するフロアに止まる。
スーパーホテルの客室の鍵は、暗証番号式である。
暗証番号はもちろん、宿泊客が変わる毎に変更される。
高橋:「先生、リサには暗証番号を内緒にしとかないと。夜中、侵入されますよ?」
愛原:「そんなことしなくても大丈夫だって」
高橋:「ええっ?」
私はフロントで教えられた暗証番号でロックを解錠し、ドアを開けた。
部屋はスーパールームというツインルームだが、他のホテルと違うのは、2段ベッドになっていることである。
下段はダブルベッドだが、上段はシングルベッドになっている。
で、特徴的なものが……。
愛原:「コネクティングルームなんだ、これ」
高橋:「ええっ!?」
部屋の中にはもう1つドアが付いており、そこから隣の部屋と行き来できるのである。
もちろん、鍵はこちら側と向こう側とであり、片方でも鍵が掛かっていれば開けられない。
また、ドアノブが着脱式になっているので、コネクティングルームとしての利用が無ければ、ドアノブを外しておくのだろう。
リサ:「おー!これで、いつでも遊びに行けるね!」
高橋:「オマエなぁ……。あ、先生は下で寝てください。俺は上で寝ますんで」
愛原:「そうかい?悪いね」
リサ:「じゃあ、わたしは先生の隣―!」
リサは下段ベッドにダイブした。
黒いミニスカートが捲れて、下の白いショーツが見えてしまうが、リサは気にしていない。
高橋:「オマエは隣の部屋だろうが!」
リサ:「えー……」
高橋:「さっさと荷物、置いて来い!」
リサ:「はーい……」
リサは部屋の中のドアから、隣の部屋に戻った。
すると高橋、バタンとコネクティングのドアを閉めて鍵を掛けた。
高橋:「これでBOWは、入って来れません」
しかし、ドアをドンドンドン!と強く叩く音がした。
リサ:「うがぁァァッ!!」
愛原:「やめなさい。ドアが壊れたら、弁償だよ?」
私は鍵を開けてやった。
ドアを開けると、既に第1形態に戻ったリサがいた。
リサ:「ウゥウ……!!」
愛原:「鍵は開けとくから、気にしないで荷物を整理しておけ」
リサ:「うぅ……」
リサは第0形態に戻りながら、自分の部屋に戻った。
で、また高橋はドアを閉めて、鍵をガチャリ。
リサ:「ウガァァァァッ!!」
ドンドンドンドンドン!!
高橋:「ターッハハハハハハッハーッ!!」
高橋、大爆笑。
愛原:「遊んでる場合じゃないんだよ」
私は呆れながら鍵を開けた。
リサ:「ウゥゥ……!!」
今度のリサは第2形態(オリジナルのリサ・トレヴァーに近い形態)まで変化していた。
次の第3形態にまで変化したら、暴走したと見做され、BSAAが出動して来てしまう。
愛原:「高橋、フザけるんじゃないよ」
高橋:「ハハハッ!サーセン!」
愛原:「荷物を整理したら、夕飯食いに行くぞ」
リサ:「おー!」
リサは第1形態まで戻りながら応えた。