[8月27日17:20.天候:晴 東京都中央区銀座8丁目 銀座グランドホテル]
リサ:「おー!すっごいホテル!」
銀座地区の最南端にある銀座グランドホテルに移動する。
ブラウンのシックな外観が特徴だが、歴史を感じさせる佇まいでもあった。
愛原:「主任はロビーにいるそうだ」
ロビーやフロントは1階ではなく、2階にあった。
階段を上って行く。
善場:「お疲れ様です。愛原所長」
ロビーのソファに座っていた善場主任が、立ち上がって、ポーカーフェイスながら、微笑を浮かべた。
愛原:「どうも、お疲れ様です。主任」
善場:「まずは部屋に入って、一息ついてください。現地には後ほど向かいます」
愛原:「現地というと……」
善場:「日の出桟橋です」
愛原:「ああ、日の出。横浜の大さん橋……うっ……!」
また、電流が流れるような頭痛が起きた。
高橋:「先生、大丈夫ですか!?」
愛原:「だ、大丈夫だ……」
善場:「一旦、部屋に入って落ち着かれた方が良さそうですね。チェックインは、私がしてきますので、こちらでお待ちください」
高橋:「姉ちゃん、実は先生、東京湾フェリーに乗ってからなんだ。今日は中止にした方が……」
善場:「大丈夫ですよ」
高橋:「大丈夫って……」
善場:「愛原所長が、この程度で倒れるような方ではないということは、あなたがよく御存知でしょう?」
高橋:「そ、それは……」
リサ:「……!?」
リサは善場主任の冷たい笑みに、息を呑んだ。
私は善場主任から、ルームキーを渡された。
善場:「8階だそうですので、どうぞ部屋で一息ついてください」
愛原:「ありがとうございます。船は何時に出るんですか?」
善場:「19時です」
愛原:「なるほど。分かりました」
私は鍵を受け取ると、黄色いドアが目立つエレベーターに乗り込んだ。
そして、ドアが閉まってエレベーターが動き出してから気づく。
愛原:「あれ?鍵が1つしか無いぞ?」
リサ:「おー!先生と同じ部屋ー!」
高橋:「高級そうなホテルっスからね、もしかしたら中で部屋が2つに分かれてるのかもしれませんよ?」
愛原:「そんな高い部屋取ってくれるなんて、心が痛むなぁ……」
リサ:「それだけ先生がいい仕事してるってことだよ」
愛原:「オマエも上手くなったなぁ……」
まあ、高級ホテルの方がセキュリティがしっかりしているという面はあるが。
エレベーターを降りて、客室に向かう。
愛原:「えーと……ここだな」
解錠してドアを開ける。
中に入ると、確かに安いビジネスホテルのツインルームよりも広かった。
その広さを利用して、ベッドをもう1つ置いたのだろう。
そう。
高橋の言うようなコネクティングルームとかではなく、広いツインルームが1つ。
そこに通常のツインベッドと、ソファを挟んでもう1つベッドが置かれているといった感じだった。
リサ:「おー!先生と同じ部屋ーっ!」
リサは大喜びだった。
リサ:「先生!一緒に寝よ!?」
高橋:「バカ野郎!俺がこっちのベッドだよ!てか姉ちゃん、部屋の予約の仕方、間違ってんじゃねーのか!?」
愛原:「俺もちょっとどういう意図があるのか、疑問に思ったよ。ちょっと聞いてみよう」
私はスマホを取り出した。
高橋:「実は間違いでした、なんてな?」
リサ:「えー……」
私は善場主任に電話をし、部屋のことについて聞いてみた。
愛原:「……というわけでして……え?これでいいんですか?」
善場主任の話では、これでいいらしい。
今夜は3人で泊まってくれとのことだった。
善場:「リサは愛原所長の言う事をちゃんと聞くようですし、暴走状態になる心配も小さいでしょう。ですので、部屋を一緒にしても大丈夫だと判断しました」
リサが年頃の女の子だという意識は、全く無いようだ。
善場主任自身が、表向きは人間に戻ったとされても、BSAAからはまだBOW扱いされているからなのか、あるいはリサはまだ人間ではないからとか、そんな風に思っているのかもしれない。
善場:「何か御不満でも?」
愛原「い、いえ……。そういうことでしたら、了解です」
善場:「それではあと30分ほど……。18時になりましたら迎えの車が来ますので、それまでは部屋でごゆっくりお過ごしください」
愛原:「わ、分かりました」
私は電話を切った。
愛原:「今夜はリサと3人で泊まれってさ」
リサ:「おー!」
リサは私が寝ようと思っていたベッドにダイブした。
スカートが捲れて、中の黒いスパッツが丸見えになっている。
高橋:「こら!先生のベッドに何をしやがる!」
愛原:「まあまあ。悪いがリサ。オマエはあっちのベッドで寝てくれないか?」
リサ:「えー……」
高橋:「先生の御命令は!?」
リサ:「絶対……」
リサは渋々、エキストラベッドの方へ向かった。
愛原:「18時に出発だそうだ。それまで、一息つこう」
高橋:「はい。今、お茶をお入れします」
高橋はティーサーバーにお湯を入れ、それでお湯を沸かし始めた。
愛原:「ホテルも高級なら、これから乗るクルーズ船も豪華だぞ」
高橋:「えっ?ドレスコードとかあるんスか?」
愛原:「いや、それは無いらしい」
高橋:「何だ、良かったっス」
愛原:「それでも、きれいな服は着ていった方がいいかもな」
高橋:「えーと……確か、荷物の中にアロハシャツがあったな……」
リサ:「体操服とブルマの方がいい?」
愛原:「私服でいいっつってんだろw」
取りあえず私は、高橋が入れてくれたお茶に口を付けた。
愛原:「メインはクルーズ船でのディナークルーズだよ。ディナーバイキングだっていうから、リサにはピッタリだろ」
リサ:「バイキングというと……食べ放題!?」
愛原:「そういうことになるな」
リサ:「おー!」
愛原:「言っただろ?俺の焼肉宴会コースなんか、ほんの前座だって」
リサ:「でも、それはそれで嬉しい」
高橋:「同感っス」
愛原:「ああ、そう。それはありがとう」
リサは自分の荷物の中から、昼間に着た水着を取り出した。
愛原:「おいおい。水着は要らんよ。豪華客船と違って、プールがあるわけじゃないんだから」
リサ:「ううん。濡れてるから、乾かしておく」
リサはそう言って、自分の水着をハンガーに掛けた。
迷彩柄のような模様の入ったスポブラタイプの上と、ピンク色のビキニショーツである。
愛原:「それもそうだな」
リサ:「先生、勝手に取らないでよ?w」
愛原:「取らねーよ」
高橋:「先生。俺のパンツと先生のパンツも、乾かしておきます」
愛原:「済まないな」
高橋は同じようにハンガーに掛けると、それをバスルームに持って行った。
なるほど。
バスルームの換気扇を回しておき、その下に吊るしておくやり方か。
リサのように窓際に掛けるのと、どちらが良いのかは不明である。
リサ:「おー!すっごいホテル!」
銀座地区の最南端にある銀座グランドホテルに移動する。
ブラウンのシックな外観が特徴だが、歴史を感じさせる佇まいでもあった。
愛原:「主任はロビーにいるそうだ」
ロビーやフロントは1階ではなく、2階にあった。
階段を上って行く。
善場:「お疲れ様です。愛原所長」
ロビーのソファに座っていた善場主任が、立ち上がって、ポーカーフェイスながら、微笑を浮かべた。
愛原:「どうも、お疲れ様です。主任」
善場:「まずは部屋に入って、一息ついてください。現地には後ほど向かいます」
愛原:「現地というと……」
善場:「日の出桟橋です」
愛原:「ああ、日の出。横浜の大さん橋……うっ……!」
また、電流が流れるような頭痛が起きた。
高橋:「先生、大丈夫ですか!?」
愛原:「だ、大丈夫だ……」
善場:「一旦、部屋に入って落ち着かれた方が良さそうですね。チェックインは、私がしてきますので、こちらでお待ちください」
高橋:「姉ちゃん、実は先生、東京湾フェリーに乗ってからなんだ。今日は中止にした方が……」
善場:「大丈夫ですよ」
高橋:「大丈夫って……」
善場:「愛原所長が、この程度で倒れるような方ではないということは、あなたがよく御存知でしょう?」
高橋:「そ、それは……」
リサ:「……!?」
リサは善場主任の冷たい笑みに、息を呑んだ。
私は善場主任から、ルームキーを渡された。
善場:「8階だそうですので、どうぞ部屋で一息ついてください」
愛原:「ありがとうございます。船は何時に出るんですか?」
善場:「19時です」
愛原:「なるほど。分かりました」
私は鍵を受け取ると、黄色いドアが目立つエレベーターに乗り込んだ。
そして、ドアが閉まってエレベーターが動き出してから気づく。
愛原:「あれ?鍵が1つしか無いぞ?」
リサ:「おー!先生と同じ部屋ー!」
高橋:「高級そうなホテルっスからね、もしかしたら中で部屋が2つに分かれてるのかもしれませんよ?」
愛原:「そんな高い部屋取ってくれるなんて、心が痛むなぁ……」
リサ:「それだけ先生がいい仕事してるってことだよ」
愛原:「オマエも上手くなったなぁ……」
まあ、高級ホテルの方がセキュリティがしっかりしているという面はあるが。
エレベーターを降りて、客室に向かう。
愛原:「えーと……ここだな」
解錠してドアを開ける。
中に入ると、確かに安いビジネスホテルのツインルームよりも広かった。
その広さを利用して、ベッドをもう1つ置いたのだろう。
そう。
高橋の言うようなコネクティングルームとかではなく、広いツインルームが1つ。
そこに通常のツインベッドと、ソファを挟んでもう1つベッドが置かれているといった感じだった。
リサ:「おー!先生と同じ部屋ーっ!」
リサは大喜びだった。
リサ:「先生!一緒に寝よ!?」
高橋:「バカ野郎!俺がこっちのベッドだよ!てか姉ちゃん、部屋の予約の仕方、間違ってんじゃねーのか!?」
愛原:「俺もちょっとどういう意図があるのか、疑問に思ったよ。ちょっと聞いてみよう」
私はスマホを取り出した。
高橋:「実は間違いでした、なんてな?」
リサ:「えー……」
私は善場主任に電話をし、部屋のことについて聞いてみた。
愛原:「……というわけでして……え?これでいいんですか?」
善場主任の話では、これでいいらしい。
今夜は3人で泊まってくれとのことだった。
善場:「リサは愛原所長の言う事をちゃんと聞くようですし、暴走状態になる心配も小さいでしょう。ですので、部屋を一緒にしても大丈夫だと判断しました」
リサが年頃の女の子だという意識は、全く無いようだ。
善場主任自身が、表向きは人間に戻ったとされても、BSAAからはまだBOW扱いされているからなのか、あるいはリサはまだ人間ではないからとか、そんな風に思っているのかもしれない。
善場:「何か御不満でも?」
愛原「い、いえ……。そういうことでしたら、了解です」
善場:「それではあと30分ほど……。18時になりましたら迎えの車が来ますので、それまでは部屋でごゆっくりお過ごしください」
愛原:「わ、分かりました」
私は電話を切った。
愛原:「今夜はリサと3人で泊まれってさ」
リサ:「おー!」
リサは私が寝ようと思っていたベッドにダイブした。
スカートが捲れて、中の黒いスパッツが丸見えになっている。
高橋:「こら!先生のベッドに何をしやがる!」
愛原:「まあまあ。悪いがリサ。オマエはあっちのベッドで寝てくれないか?」
リサ:「えー……」
高橋:「先生の御命令は!?」
リサ:「絶対……」
リサは渋々、エキストラベッドの方へ向かった。
愛原:「18時に出発だそうだ。それまで、一息つこう」
高橋:「はい。今、お茶をお入れします」
高橋はティーサーバーにお湯を入れ、それでお湯を沸かし始めた。
愛原:「ホテルも高級なら、これから乗るクルーズ船も豪華だぞ」
高橋:「えっ?ドレスコードとかあるんスか?」
愛原:「いや、それは無いらしい」
高橋:「何だ、良かったっス」
愛原:「それでも、きれいな服は着ていった方がいいかもな」
高橋:「えーと……確か、荷物の中にアロハシャツがあったな……」
リサ:「体操服とブルマの方がいい?」
愛原:「私服でいいっつってんだろw」
取りあえず私は、高橋が入れてくれたお茶に口を付けた。
愛原:「メインはクルーズ船でのディナークルーズだよ。ディナーバイキングだっていうから、リサにはピッタリだろ」
リサ:「バイキングというと……食べ放題!?」
愛原:「そういうことになるな」
リサ:「おー!」
愛原:「言っただろ?俺の焼肉宴会コースなんか、ほんの前座だって」
リサ:「でも、それはそれで嬉しい」
高橋:「同感っス」
愛原:「ああ、そう。それはありがとう」
リサは自分の荷物の中から、昼間に着た水着を取り出した。
愛原:「おいおい。水着は要らんよ。豪華客船と違って、プールがあるわけじゃないんだから」
リサ:「ううん。濡れてるから、乾かしておく」
リサはそう言って、自分の水着をハンガーに掛けた。
迷彩柄のような模様の入ったスポブラタイプの上と、ピンク色のビキニショーツである。
愛原:「それもそうだな」
リサ:「先生、勝手に取らないでよ?w」
愛原:「取らねーよ」
高橋:「先生。俺のパンツと先生のパンツも、乾かしておきます」
愛原:「済まないな」
高橋は同じようにハンガーに掛けると、それをバスルームに持って行った。
なるほど。
バスルームの換気扇を回しておき、その下に吊るしておくやり方か。
リサのように窓際に掛けるのと、どちらが良いのかは不明である。