報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“Gynoid Multitype Cindy” 「マルチタイプのコスチュームは、格ゲーの女キャラと似て非なるもの」

2016-11-17 19:19:59 | アンドロイドマスターシリーズ
[11月1日14:00.天候:晴 東京都中央区内・とある診療所]

 シンディ:「社長、お迎えに参りました。……って」
 敷島:「悪い。今年から心電図検査受けることになって、もう少し掛かりそうなんだ」

 敷島は会社の健康診断を受けに、それを請け負っている診療所にいた。
 四季グループで一括して行っているのだが、敷島エージェンシーは今月からである。
 社長自ら率先して受けに行くことで、社員達の受診率を上げるのも狙っている。

 シンディ:「そうですか。じゃあ、外で待ってます」
 敷島:「いや、いいだろ。もう少しで終わるから、ちょっとそこで待っててくれ」
 シンディ:「分かりました」
 看護師:「敷島孝夫様、心電図検査室へお入りください」
 敷島:「おっ、呼ばれた。ちょっと行って来る」
 シンディ:「行ってらっしゃい」

 敷島は検査室の中に入った。

 シンディ:(心電図検査って何かしら?)

 シンディはネット回線に繋いで、心電図検査について調べた。
 中には心電図検査を受ける人の写真が出て来たりする。

 シンディ:(フムフム……)

 しばらくして、敷島が検査室から出て来た。

 敷島:「次は先生の診察で終了だ。もう少し待ってくれ」
 シンディ:「人間もケーブル繋いで検査するんですね」
 敷島:「? ああ、そうだな」

 シンディはこの前、全般検査に入った初音ミクの姿を思い出した。
 両腕・両足のみならず、頭部にもケーブルを繋いだ状態で検査を受けていた。

[同日14:30.天候:晴 東京都中央区内・とある診療所の入っているビル]

 ピーンポーン♪(エレベーターが到着したチャイム)

 敷島:「思わぬ時間を食ってしまった。急いで会社に戻らないとな」

 1階でエレベーターを降りた敷島とシンディは、足早にビルの外へ向かった。

 シンディ:「地下鉄を乗り継いで行ってもいいので、経費節減お願いします」
 敷島:「ちっ」
 シンディ:「人形町駅から日比谷線で銀座駅まで行き、銀座一丁目駅に移動して有楽町線に乗り換えるとよろしいです」
 敷島:「菊川に事務所があった頃は、浜町駅から一本で行けたのにな」

 敷島は苦笑して人形町駅に向かった。
 その間、シンディは豊洲の事務所に連絡を入れていた。

[同日14:46.天候:晴 人形町駅・日比谷線ホーム]

〔まもなく1番線に、中目黒行きが到着します。黄色い線の内側まで、お下がりください〕

 日比谷線にはホームドアが無い。
 それはこの人形町駅とて例外ではない。
 その理由としては……。

〔「1番線、お下がりください。中目黒行き電車の到着です。ご注意ください」〕

 因みに今の日比谷線は、東急東横線への乗り入れはしていない。
 従って、東急電鉄の車両が乗り入れてくることも無くなった。
 トンネルの向こうから轟音と強風を引き連れて、東京メトロの03系電車がやってくる。
 シンディの金髪が靡き、スリットの深いスカートの裾がパタパタと揺れた。
 やってきた電車のフロントガラスには、『5DOORS』というステッカーが貼られている。
 03系の一部電車には、先頭車とその隣の車両、最後尾とその隣の車両は5ドアになっている。
 これは地下鉄の特徴として、先頭車や最後尾部分が混雑しやすい為、その緩和策としてドア数を増やしたことによる。
 但し、それによって起きた弊害としては、駆け込み乗車がされやすくなったこと、車内保温状態が悪くなったこと、座席数が減ったこと、そして極めつけは、規格外の為にその線区においてホームドアが設置できないということである。
 どうしてJR山手線E231系に連結されていた6ドア車が無くなったかというと、山手線にホームドアが設置されるに当たって、6ドア車が対応できなかったからである。
 多扉車の存在は、往々にしてこのような弊害をもたらすことが多い。
 京浜東北線においてもE233系の導入で6ドア車が廃止になったが、京浜東北線にもホームドアを設置する布石だろうか。

〔足元に、ご注意ください。人形町、人形町。中目黒行きです〕

 敷島は先頭車に乗り込むと、3人掛けの座席に座った。
 ドア横でシンディがその横に立つ。
 営団ブザーと呼ばれる旧式の発車ブザーがホームに鳴り響いた。

〔1番線は、発車致します。閉まるドアに、ご注意ください。駆け込み乗車は、おやめください〕

 シンディ、改めて経路を確認する。
 日比谷線も、乗り換え先の有楽町線も、特に運行情報は出ていない。
 電車が地下トンネルの中を走り出した。

〔次は茅場町、茅場町です。乗り換えのご案内です。東西線は、お乗り換えください〕
〔The next station is Kayabacho.Please change here for the Tozai line.〕

 ついでにドアの窓ガラスに映る自分の姿をスキャンしてみたが、エラーと出る。
 実体をスキャンしないことには、何も出ないのだ。
 因みにこれをエミリーに行うと、とても不愉快な顔をされる。

[同日14:55.天候:晴 銀座駅(構内→地上出口)]

〔足元に、ご注意ください。電車とホームの間が、広く空いている所があります。出口は、右側です〕

 敷島:「ん、ここか」
 シンディ:「はい」

 電車がホームに滑り込む。

〔足元に、ご注意ください。銀座、銀座。中目黒行きです〕

 敷島:「銀座か。芸能関係じゃ、接待でよく来るけど、日比谷線を使ったことは無いな」
 シンディ:「社長も接待される側になるといいね」
 敷島:「ああ、全くだ」

〔5番線は、発車致します。閉まるドアに、ご注意ください。駆け込み乗車は、おやめください〕
〔銀座線、丸ノ内線はお乗り換えです〕

 電車が走り出して行く時にも強風が起こるが、シンディのスカートがパタパタと靡く。

 敷島:「あー、思い出した。格ゲーの女キャラのそれみたいだ」
 シンディ:「えっ、何が?」

 敷島はシンディのスカートを指さして言った。
 シンディは自分の下半身を見たが、敷島の言っている意味を理解できなかった。

 敷島達は地上に出た。
 銀座4丁目交差点付近である。
 そこから北の方に歩いて行くと、有楽町線の銀座一丁目駅に着くというわけだ。
 両者は同じ銀座地区にありながら、同一駅という扱いではない。
 そこを歩いていると、思わぬ人物と出くわした。
 敷島達の歩いている歩道に、車道を走っていた1台の乗用車が横付けされたのだ。

 鷲田:「よお。どこに行くのかね?同じ行き先なら、ついでに乗せてやるよ」
 敷島:「鷲田警視!?」
コメント (5)
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トリビア?あれこれ 忘れてた編

2016-11-17 10:20:51 | 私立探偵 愛原学シリーズ
“私立探偵 愛原学”:

 ・元々は作者が高校時代に書いた一話完結の短編小説。
  ・校内コンクールに出して最優秀賞を受賞した。
  ・登場人物は愛原学と、その話に登場する犯人役?とモブ役しかいない。
  ・作者が初めて一人称形式で書いた作品。
  ・職業が私立探偵でありながら、コナンや金田一少年のように事件解決する描写はまるで無い。
  ・“加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ”の探偵物語のような展開になることが多い。
  ・愛原学という名前は作者の高校時代の同級生から拝借した。
   ・但し、本人に配慮して字を変えている。
   ・名前だけで容姿や中身は完全にオリジナル。
   ・実は先代ブログのコメント欄にコメントを残していた。
    ・その時のHNが愛原学。

  ・今年に入って大幅にリニューアル
   ・高橋正義という押し掛け助手が登場。
    ・こちらも名前は高校時代の同級生の名前から。
    ・名前はもちろん、朴訥で生真面目だが、天然ボケな所までモデルにした。
     ・但し、容姿だけは違う。
   ・『探偵のバイオハザード』編で高野芽衣子が登場。
    ・こちらは完全にオリジナルキャラで、モデルはボーカロイドのMEIKO。
     ・しっかり“Gynoid Multitype Cindy”ではMEIKOがその映画に出演しているという設定になっている。
   ・『探偵のバイオハザード』編はかなりのムチャぶりだった。
    ・霧生市は群馬県桐生市とは関係ない。
     ・いおなずんさんにも弁明済み。
    ・アンブレラ・コーポレーション・ジャパン(アンブレラ日本支部)の工場や研究所がある町という設定。
     ・フリーゲーム“のび太のバイオハザード”ではR市になっている。
    ・展開は“バイオハザード アウトブレイク”シリーズをモチーフにしている。
     ・スタートが飲食店で夕食を取っていたら、ゾンビが乱入して来たという点は“バイオハザード アウトブレイク”と一緒。
    ・大病院ステージはカットになった。
     ・愛原達が1度病院に向かっているシーンがあるが、そこにその名残がある。
    ・鉄道ステージと大寺院ステージだけは絶対に入れたかった。
     ・霧生電鉄の車両のモデルは、JR東日本701系やE127系。
     ・トンネルが分岐しているアイディアは、りんかい線に乗っている時に浮かんだ。
      ・本線と東臨運輸区(りんかい線の車両基地)へ向かう分岐。
       ・こちらはトンネルの中が明る過ぎたので、実際の写真は別の線区のものを使用した。
    ・大山寺のモデルは大石寺。
     ・こちらでの展開は“のび太のバイオハザード 無理のないバイオV ジャイアン編”と“バイオハザード リベレーションズ”を参考にした。
      ・大講堂の警備室で老警備員と会ったり、UBCS隊員と共闘する所がのびハザの方。
      ・総坊でクリーチャー化した主管と戦うシーンはリベレの方。
     ・大山寺ステージの大ボスと戦う場所のモデルは奉安堂。
      ・天井の高い堂宇なので、サスペンデッドが戦えるかどうか不安だったが……。
       ・実際のサスペンデッドを見て可能と判断した。
       ・こちらではまだ自我が若干残っていたのか、うわ言のようなセリフを愛原達に吐いている。
        ・実際のサスペンデッドは人間だった頃の面影は残しつつも、自我が完全に失われている状態なのか、一切セリフは無い。
       ・愛原がサスペンデッドを「妖怪、逆さ女」と呼んだが、これは作者が実際にサスペンデッドを見た印象。
        ・「逆さ女」の語源は“ゲゲゲの鬼太郎”とかではなく、“学校であった怖い話”。
      ・奉安堂の裏手には行ったことが無いが、恐らくヘリポートは無いはず。
       ・でもヘリポートくらいありそうな雰囲気はある。
    ・最終ステージ、アンブレラ研究所でもかなりのムチャぶり。
     ・研究所内マップのモデルは特に無い。
     ・「仮面の少女」こと、日本版リサ・トレヴァーのモデルは“学校であった怖い話”のトイレの花子さんと、“バイオハザードHDリマスター”のリサ・トレヴァー。
      ・特に後者はリサが中ボス、タイラントがラスボスであるが、ゲームのストーリー上、2人には接点が無い。この接点を繫げてみれば面白いのではないかと思った。
       ・2人の戦闘力、実は互角なのではないかと思った。リサは動きは遅いが、恐ろしいほどの耐久力と腕力があり、タイラントは動きは速いが、パイソンでかなりのダメージは与えられるので。
     ・「仮面の少女」の素顔のモデルは、“学校であった怖い話S”の女主人公、倉田恵美。
     ・ラスボスでありながら、それまでの敵と違い、曲がりなりにも人間の姿をしているという理由で主人公達と一緒に脱出し、生き残った稀有な展開!
      ・政府機関のモルモットにされそうな描写で終わったが……。
      ・序盤に登場した警視庁刑事が追っていた殺人事件の被害者は、こちらのリサの両親ではないかとされている。

  ・『廃屋』編はただの読み切り。
   ・モデルは“バイオハザード7”の体験版。……というか、もう8割以上パクリパロディ。
   ・最後に家の主人の幽霊と思しきオッサンにブン殴られているが、それでもうこのシリーズが終了というわけではない。
    ・“バイオハザード7”はゾンビではなく、幽霊が登場するのか?
コメント (6)
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