中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

同一職種同一賃金の波が・・・

2013年10月16日 04時59分44秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 200ページの「若年技能系社員の育成・能力開発」をみましたが、今日は202ページの「非正規雇用の技能者の活用状況」をみます。

白書によると、中小企業は大企業に比べて、直接雇用非正社員のみいる割合が高く、大企業は中小企業に比べて、パート・契約社員等と非直接雇用非正社員のいずれもいる割合が高いとのことです。

これを踏まえ、(独)労働政策研究・研修機構「「全員参加型社会」の実現に向けた技能者の確保と育成に関する調査(2012年)」による「非正規雇用の技能者に対する仕事の割り振り」をみると、パート・契約社員等については、大企業、中小企業ともに「補助的ではないが、決まった範囲の仕事を割り振る」、「当面の業務の必要性に応じて様々な仕事を割り振る」ことが多く、「育成のため積極的に高度な仕事を割り振る」は少ないことが分かります。

また、派遣等についても同様の傾向がありますが、とりわけ、パート・契約社員等の方が「育成のため積極的に高度な仕事を割り振る」割合が高い傾向があることが分かります。

大企業、中小企業ともにパート・契約社員等を積極的に活用したいとする企業が多い一方、派遣等については、中小企業は約4割、大企業では6割弱が積極的に活用したいとしています。

雇用形態で賃金に差をつけたまま非正社員を積極的に活用していくのは企業側のエゴであり、同一職種同一賃金の流れはグローバルに国内へ波及していくと考えた方が良さそうですね。

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いかにして馬に水を飲ませるか??

2013年10月15日 04時58分56秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 199ページの「高年齢技能者活用の良い点と今後の課題」をみましたが、今日は200ページの「若年技能系社員の育成・能力開発」をみます。

(独)労働政策研究・研修機構「「全員参加型社会」の実現に向けた技能者の確保と育成に関する調査(2012年)」による「技能の伝承・継承がうまくいっている理由」をみると、「職場全体に若手技能者を育成しようという雰囲気があるから」、「伝承・継承すべき技能をマニュアル化するなど標準化が進んでいる」、「若手技能者を十分に確保できているから」という回答が大企業、中小企業ともに多いことが分かります。

次に、(独)労働政策研究・研修機構「若年技能系社員の育成・能力開発に関する調査(2010年)」から「若年技能系社員の育成・能力開発がうまくいっていない理由」をみると、大企業の7割弱、中小企業の約6割が「育成をになう中堅層の従業員が不足しているから」を、大企業の過半数、中小企業の4割半ばが「効果的に教育訓練を行うためのノウハウが不足しているから」をあげていることが分かります。

大企業に比べて中小企業の回答が多い項目として「若年・正社員に新しい技能や知識を身につけようという意欲がないから」があります。

”馬を水飲み場へ連れていくことはできるが飲ませることはできない”といいますが、いかにして自発的に取り組ませることができるかは頭を悩ます永遠の課題ですね。

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高齢者が企業の強みをより活かす!?

2013年10月14日 06時13分53秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 198ページの「高年齢技能者の活用状況」をみましたが、今日は199ページの「高年齢技能者活用の良い点と今後の課題」をみます。

(独)労働政策研究・研修機構「「全員参加型社会」の実現に向けた技能者の確保と育成に関する調査(2012年)」をみると、企業規模にかかわらず、9割半ば以上の企業が高年齢技能者の活用について「いずれかのメリットがある」と回答しており、その内容としては「若い人に熟練技能を伝承・継承できる」、「熟練技能が確保でき、品質を維持できる」が多くなっていることが分かります。

一方、高年齢技能者が働き続けることで発生する職場の課題をみると、中小企業では「健康面での維持・管理が難しい」が最も高く、次いで「若い技能系正社員の雇用・配置が難しくなる」となっています。

仔細に見ると、デメリットには「とくにない」がかなり高く、メリットには「人件費が相対的に削減できる」、「生産量に応じた人員調整が可能となる」という回答があることから、高齢者を活用することは固定費を柔軟に管理しながら、企業の強みをより活かせるということですね。

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高齢者を戦力として活用する!

2013年10月13日 05時02分01秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 197ページの「高齢者技能について」をみましたが、今日は198ページの「高年齢技能者の活用状況」をみます。

2012年高年齢者雇用状況報告によると、継続雇用制度があるのは、大企業の93.4%、中小企業の81.2%であり、大企業の78.5%、中小企業の54.3%が継続雇用の基準を設けている。

その内容は、大企業、中小企業ともに、「働く意思・意欲があること」、「健康上支障がないこと」、「出勤率、勤務態度が良いこと」が多いとのことです。

これを踏まえ、(独)労働政策研究・研修機構「「全員参加型社会」の実現に向けた技能者の確保と育成に関する調査(2012年)」をみると、退職前と比べた仕事場所・仕事内容については、企業規模にかかわらず「退職前と同じ事業所、同じ仕事」が圧倒的に多くなっていますが、大企業については、約1割が「退職前と同じ事業所、違う仕事」となっていることが分かります。

続いて、高年齢技能者の仕事の担当をみると、「一般の技能系正社員と同じ仕事」が多いが、「他の技能者の教育担当としての仕事」、「どちらかといえば補助的で単純な仕事」、「どちらかといえば高い技能を要する難しい仕事」もあるとなっています。

日本人の健康寿命は76歳とのことですので、高年齢技能者は、今後ますます戦力として活用していくことが求められるということですね。

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就業を継続する高齢者!

2013年10月12日 06時14分44秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 195ページの「女性技能者の活躍を妨げる要因」をみましたが、今日は197ページの「高齢者技能について」をみます。

総務省「労働力調査」によると、2012年現在で60歳以上の高年齢者の就業者は約1,192万人おり、特に60~64歳の就業率については2005年に52.0%であったが、2012年には57.7%に伸びているとあります。

これを踏まえ、製造業をみると、ここ10年の間に、全体の就業者数が約200万人減少している中で、60歳以上の就業者数は、逆に20万人以上増加しており、その就業者全体に占める割合も2002年には約11%であったものが、2012年には約15%にまで上昇していることが分かります。

近年、60歳を過ぎても健康である人が多く、2010年時点で、日常生活に制限のない平均期間は男女ともに70歳を超えており、健康と自覚している平均期間についても男性が約70歳、女性は70歳強となっています。

また、2012年高齢社会白書にあるとおり、高齢者は65歳以上も就業を継続しています。

中小企業では高齢者が現場の第一線で働く姿を見ることは少なくはないですが、継続雇用の基準には何があるのでしょうか。明日、見ていきます!

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製造業は女性にとって従事しやすい職場!?

2013年10月11日 04時53分48秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 194ページの「仕事と家庭の両立支援策」をみましたが、今日は195ページの「女性技能者の活躍を妨げる要因」をみます。

(独)労働政策研究・研修機構「「全員参加型社会」の実現に向けた技能者の確保と育成に関する調査(2012年)」をみると、女性技能者の活躍を妨げる要因として、大企業では「家事や育児の負担を考慮する必要がある」、「活躍を望む女性が少ない」が多く、中小企業では「女性技能者に向いている仕事が少ない」が多いことが分かります。

仔細に見ると、中小企業は大企業と比べて「女性技能者に向いている仕事が少ない」という回答が多くなっています。

白書によると、技能者の育成に向けた訓練については、企業規模にかかわらず9割以上が、女性技能者も男性技能者も同じと考えており、現在、女性技能者が担当している主な分野は、企業規模にかかわらず「組み立て・調整の作業」、「製品の検査・点検作業」が多くなっています。

要するに、女性にとって技能者となることの特有のネックがあるわけではなく、製造業は女性にとって従事しやすい職場となる可能性もある反面、女性技能者への訓練という入口が受入れの段階でうまく進んでいないことが考えられるということです。

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女性が働きやすい環境整備

2013年10月10日 05時00分35秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 194ページの「女性技能者の活用状況」をみましたが、今日は194ページの「仕事と家庭の両立支援策」をみます。

(独)労働政策研究・研修機構「「全員参加型社会」の実現に向けた技能者の確保と育成に関する調査(2012年)」をみると、仕事と家庭の両立支援策については、大企業に比べ、中小企業では取り組んでいないところが多く、特に企業規模で取組に差があるのは、「短時間勤務制度」、「子の看護休暇制度の実施」であることが分かります。

この図をみると、中小企業の27.3%が「特に取り組んでいない」と回答しています。

白書は、中小企業に比べ大企業の方が、女性技能者を活用する取組や仕事と家庭の両立支援策を行っているが、大企業では全体の社員数が多いことから、例え企業内における女性の占める割合が低いとしても、中小企業に比べ企業内の女性の人数が多く、両立支援制度を作るなどの女性に対する取組を行いやすいことが要因の一つと考えられるとあります。

東京大田区の工場で、女性用更衣室や女性用トイレ等に注力することで、女性技術者の採用に成功している中小企業の記事を見たことがありますが、女性が働きやすいハードとソフトの一体的な整備への投資は優先順位を上げる必要がありそうですね。

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中小企業は女性を活用しているのか?

2013年10月09日 05時09分39秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 193ページの「教育訓練のうちもっとも重要なもの」をみましたが、今日は194ページの「女性技能者の活用状況」をみます。

(独)労働政策研究・研修機構「「全員参加型社会」の実現に向けた技能者の確保と育成に関する調査(2012年)」をみると、女性技能者の活用のきっかけは、大企業、中小企業ともに「優秀な人材を確保するため」、「職場を活性化するため」、「男女とも職務遂行能力によって評価されるという意識を高めるため」が多いが、「優秀な人材を確保するため」は大企業で70%、中小企業で60%弱と企業規模で差がみられることが分かります。

次に、女性技能者の活用を促進するための取組をみると、特に大企業の方が取り組んでいるのは、「管理・監督担当者に女性を登用」、「女性の能力発揮の重要性についての啓発」、「女性が満たしにくい募集・採用・配置・昇格基準の見直し」、「出産や育児等による休業がハンデとならないような人事制度の導入」、「男女ともに使いやすい器具・設備等の導入」ですが、いずれの項目においても中小企業との企業規模による差があることが分かります。

このように女性技能者の活用には大企業の方が積極的だが、活用のきっかけには大きな差はみられない。しかしながら、その取り組みには差が生じているということです。

では、仕事と家庭の両立支援策はどのようになっているのでしょうか。明日、見ていきます!

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ものづくり人材の育成の重要性!

2013年10月08日 05時00分38秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 191ページの「2030年までの就業者数のシミュレーション」をみましたが、今日は193ページの「教育訓練のうちもっとも重要なもの」をみます。

「技能系正社員を対象に実施している教育訓練のうちもっとも重要なもの」をみると、大企業・中小企業ともにほぼ100%が技能系正社員を対象に教育訓練を実施していることが分かります。

また、最も重要な教育訓練の内容は、大企業、中小企業ともに、「上司が部下を、先輩が後輩を日常的に指導」、「指導者を決めるなどして実施した計画的な OJT」であることも分かります。

白書も言っているように、技能者の育成については積極的に取り組まれているが、OJT が中心となっていることから、育成方法にOff-JT をより取り入れていくことが今後の課題であると考えられます。

また白書には、中小企業は「多品種少量生産中心」が5割弱と多く、5割弱は業績が悪化しているとあることから、中小企業が「コストの削減」、「製品の品質向上」に積極的に取り組むためにも、現場を支えるものづくり人材の育成はより重要性が増すと言うことですね。

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“製造業1,000万人の日本”を維持する!

2013年10月07日 05時05分53秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 187ページの「経営者の出身と「経営力」の自己評価」をみましたが、今日は191ページの「2030年までの就業者数のシミュレーション」をみます。

厚生労働省「雇用政策研究会報告書」(2012年8月)によると、経済成長と労働参加が適切に進まないケースでは、2010年に比べ、就業者数が845万人減少することが見込まれています。

一方、経済成長と労働参加が適切に進めば、就業者数の減少は213万人に留まる見込みであることが分かります。

次に、製造業をみると、1990年に1,484万人、2010年に1,060万人と減少傾向であるものの、経済成長と労働参加が適切に進めば、2030年においても987万人の就業者数を維持できるものとされています。

雇用政策研究会報告書では、政府は製造業企業の国内生産・国内雇用維持への拘りや、そのための努力を積極的に評価し、労使の取組を支援することなどにより、製造業を成長の軸として“製造業1,000万人の日本”を維持することを提唱しているとのことです。

人口減少社会においても、適切な産業政策と雇用政策を推進することによって、引き続き、製造業が日本の成長の軸となり、「製造業1,000万人」程度の雇用が維持されるよう努めること、また、ものづくり人材の育成に強力に取り組むことは重要な課題ということですね。

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出身の強みを活かした経営者にバトンを渡す!

2013年10月06日 05時01分56秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 186ページの「経営者の出身と企業業績の動向」をみましたが、今日は187ページの「経営者の出身と「経営力」の自己評価」をみます。

「経営力」の各要素の優位性をライバル企業と比べた自己評価について、経営者の出身区分別に集計すると、「経営経験者の招へい」は「変革力」や「交渉力・折衝力」に対する優位性の評価が高いことが分かります。

次に大企業について経営者の出身区分が「内部昇格」「創業家」である企業を対象に、「経営力」の各
要素の優位性の自己評価を集計すると、全ての要素で「創業家」の経営者の方がライバル企業に対する優位性の自己評価が高い傾向にあることが分かります。

「経営経験者」は外部での経験を生かし、また外部からの視点を持ち込むことで、企業に変化をもたらそうとする意向が強い。

「創業家」は「決断力・意思決定」や「行動力」に対する優位性評価が高くなっており、リーダーシップや求心力に強みを持っている。

「内部昇格」は、社内の競合を勝ち抜いた生え抜きの経営者であり、社内実務にも精通していることから経営手腕が期待される。

要するに自社が置かれている状況や必要な要素を踏まえてバトンを渡さないと、その出身の強みを活かした経営ができない可能性があるということですね!

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次の経営者は誰が良い??

2013年10月05日 05時01分57秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 184ページの「ライバル企業と比べた競争優位性の自己評価(国籍別)」をみましたが、今日は186ページの「経営者の出身と企業業績の動向」をみます。

経営者の出身を「創業家」、「内部昇格」、「親会社」、「取引先」、「経営経験者の招へい」の5つに区分し、企業業績(営業利益)の動向とクロス集計すると、「経営経験者の招へい」では営業利益が「増加基調」との比率が40.4%となり、他の出身区分より良好なパフォーマンスを示す結果となっていることが分かります。

次に良好なパフォーマンスを上げるのは「内部昇格」であり、3番目に「創業家」、最下位は「親会社」となっており、経営者の出身によって企業業績や経営力の優位性に違いが生じていることになります。

この経営経験者が良好なパフォーマンスを上げている理由を私なりに考えると、それは当たり前ですが経営者業に精通しているからであり、具体的には「ヒト」、「カネ」、「営業」の修羅場を乗り越えた人ではないかと推測します。

年齢、性別、国籍、学歴等の可視化できるもので判断するのではなく、海千山千の含蓄から学ぶことで企業は成長するのかもしれませんね。

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欧米人をトップに招聘する!?

2013年10月04日 05時02分50秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 181ページの「ライバル企業と比べた競争優位性の自己評価」をみましたが、今日は184ページの「ライバル企業と比べた競争優位性の自己評価(国籍別)」をみます。

ライバル企業に対する競争優位性の自己評価について国籍別に集計すると、全般的に米国・欧州企業よりも中国・韓国企業に対して優位性が高いと認識していることが分かります。

仔細に見ると、とりわけ「研究開発力・技術力」はいずれの国に対しても相対的に優位性が高いとの結果が出ています。

中国・韓国企業に対しては5割以上の企業が「研究開発力・技術力」で優位性があると回答していますが、米国企業に対しては38.5%、欧州企業に対しては25.3%にとどまっています。

「ブランド力」や「知財戦略」も対欧米企業と対中韓企業で優位性の認識に差が大きく、中韓企業に対しては優位との認識が強いが、欧米企業に対しては優位性の認識が低くなっています。

「営業力・販売力」、「資金力」、「経営力」については、いずれの国の企業に対しても相対的に優位性が低いと認識しています。

日本人には外国に対する潜在的な劣等感と優越感があり、これがそのまま企業経営にも反映してしまうならば、サッカーのように欧米人をトップに招聘することが打開策になるのかもしれませんね。

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「経営力」の重要性

2013年10月03日 05時05分22秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 180ページの「企業・事業の新陳代謝サイクル」をみましたが、今日は183ページの「ライバル企業と比べた競争優位性の自己評価」をみます。

「製品企画・マーケティング」、「研究開発力・技術力」、「営業力・販売力」、「ブランド力」、「知財戦略」、「資金力」、「経営力」という各要素の競争優位性について、同業のライバル企業と比較した自己評価をみると、「研究開発力・技術力」では、ライバル企業に対する自社の優位性の認識が強いことが分かります。

一方、「営業力・販売力」及び「経営力」については自動車、産業用機械、電気機械のいずれにおいても優位性の認識が低くなっています。

技術革新のスピードの高まりや製品寿命の短期化など従来よりも素早く変化に対応しなければならない経営環境は“ものづくり”に限ったことではなく、その意味でも「経営力」が一層重要な要素となっているということですね。

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一朝一夕には構築しない。。。

2013年10月02日 05時10分13秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 174ページの「市場規模と利益率の低下事例」をみましたが、今日は180ページの「企業・事業の新陳代謝サイクル」をみます。

これは、業績が低迷する前に、採算部門を切り出して別企業・事業化を図るカーブアウトやスピンオフとともに、不採算部門の中にある有用な経営資源の再活用するなどの取組が重要であることを示した図です。

この背景として、不採算部門を維持し続けることで企業業績が低迷・悪化し、倒産・清算せざるを得ない状況に陥ることになれば、大量の失業者や連鎖倒産が発生するとともに、当該企業が抱える技術が失われてしまうなど、大きな社会的コストとなる点があげられます。

不採算部門の経営資源を活用した事業転換や再生医療分野、環境エネルギー分野、農商工連携分野など新分野での創業、中小企業による連携、地域資源の有効活用などを促すような環境整備として、

1.経営者の早期の思い切った経営判断を促す仕組みの構築
2.経営資源(人材、設備などの資産)の移動の円滑化に向けた障害の除去

が必要と記載されています。経営者が常に正しい経営判断を下せるように支援する仕組みが全ての原点と考えると同時に、それは一朝一夕には構築しないことを認識しなくてはならないということですね。

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