リフトアップ 石垣島 エコツアー OpenPlace2 

沖縄は石垣島から元報道カメラマンが送る、海・空・山、自然が大好きな方へ! ツアー参加は「リフトアップエコツアー」で検索!

山のコガタハナサキガエル

2021年03月31日 | 生き物

今冬に撮影したコガタハナサキガエル(アカガエル科、石垣島・西表島固有種、絶滅危惧種、石垣市保全種)です。交尾・産卵シーズンになると滝の斜面や激しい沢などにも出て来て「ちゅぶっ」とか「ちゅっ」と鳴いてメスを誘います。オオハナサキガエルが生息する場所とコガタが生息する場所は多少重なりますが、滝にまで出て来るのはオイラが知る限りコガタだけです。ただ産卵するのは流れの緩やかな場所を選びます。卵が流されないようにという事なんだと思うんですが、以前10㎝四方の小さい岩の凹みで数匹のオタマと数粒の卵を見た時は「なんで?」と思いました。まだまだ謎の多いコガタハナサキガエル、また来シーズンも観察に行きます。

こちらはオオハナサキガエル(アカガエル科、石垣島・西表島固有種、絶滅危惧種)。ご覧の通りこんなに激しい沢にも現れます。この場所もすぐそばに滝がありますが、やはりそこにはいませんでした。逆にもっと平坦な場所まで生息域を広げているので、コガタよりは見る機会は多いと思います。

今シーズン3月の中旬に登った時には沢でコガタを見る事はありませんでした。ただ陸域でやせ細った個体を幾つか見たので、もう産卵シーズンは終わったんでしょう。オオハナはもう暫く続くはずです。

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イリオモテボタル

2021年03月27日 | 生き物

冬の僅かな間にしか出会う事がない、イリオモテボタル(イリオモテボタル科、絶滅危惧種)のメス成虫です。成虫でありながら見た目は芋虫状のまま(ネオテニー、幼形成熟)です。メスはお尻を上げ光と共に性フェロモンを出しオスを誘います。ホタルの中にはメス成虫は光らないか、光っても薄っすら光る程度の物が多いようですが、イリオモテボタルの場合は逆でオスが光りません。光らないオスを見つけるのは難しく、見たい時はお尻を上げているメスの側でじっと待つのが一番でしょう。イリオモテボタルは自然と人との境界が今よりあやふやだった頃、オイラが石垣島に来た20年ほど前は民家の石垣や道端でまだ見る事が出来ました。しかしここ数年はなかなか見つける事が出来ず、今冬も市街地側では出会えず、島の先輩方のお陰で何とか撮影する事が出来ました。

一枚目の画像はLEDライトに赤いフィルターをかけ、光量はバルブで数秒開けて映る程度に落として撮影した物です。なぜ赤い光りでの撮影かと言うと、通常の灯にくらえべ刺激が少なく特に夜行性の生き物に対し有効だとされるからです。たまに昆虫は赤色が見えないから赤色灯を使っていると言う方がいますがそれは半分間違いです。実際には同じ昆虫でも種類によって、また性別によっても違ってきます。ただ昆虫に限らず夜行性の生物は2色覚が多く、赤と緑が見ずらいようです。これは色で見分けるより濃淡で見分けた方が(特に夜)獲物や敵を識別しやすいからです。人間も赤緑色弱の人は夜目が利き、昼間でも通常の人より生き物を見つけるのが早いと言います。猟師さんや漁師さんでやたら獲物を取るのが上手い人がいたら、このタイプの方かも知れません。ちなみに人にも3色覚よりもさらにもう1色覚、紫外線が見えている方がいます。これは哺乳類が爬虫類から進化した名残だと言われています。そして赤緑色弱が男性の20人に1人と言う高確率で存在するのもかつての哺乳類が夜行性だった名残だとも言われています。

たしかにホタルも夜行性ですから赤緑が見え辛い可能性はあります。ただし赤けりゃ良いってものではありません。例えば普通の光量の灯なら赤灯でも光を当てると嫌がり、光るのを止め隠れてしまいます。ですからホタルの為にも撮影したい自分の為にも、かなり暗い光量でないといけません。撮影時こんな事がありました。月が明るい夜、月明かりがモロに当たる場所ではホタルは出て来ませんでした。自然の月明かりでも嫌がるのですから人口の灯は嫌に決まってる!と言う事です。

2枚目の画像はこれだけ書いておきながらなんですが、通常の白色灯をほんの一瞬当てて撮影した物です。ただし言い訳になりますが、光量は三日月時の夜の明るさよりも暗いんじゃないか?と思うくらい落としています。ホタルのお尻の光より体の方が暗く写っているのがその証です。そしてどうやったら極力短い瞬間だけ当てる事が可能か?を考えました。方法は2通り。いきなり本番は不味いので、夜自宅の庭でテストをしました。1つ目、スイッチでカチカチッと「点けて消して」をやる。2つ目、手か何かで光を「当てて隠して」をやる、です。結果は2つ目の手でやって、さらに灯自体を同時によそに向ける、でした。これが一番少なく当てるのに適していました。

ちなみにこれらの方法は私がまだ内地にいる頃「部屋の様子も照明器具も一枚の画の中でキレイに出したい」という注文を受けた時の応用です。当時はまだポジフィルムでの撮影だったので、今だったらデジタル合成でめっちゃ簡単ですがフィルムの時代は「フィルムスキャンしてフォトショップで合成」より、多重露光とかバルブで工夫して撮影した方が楽(自分の儲けが増える)でした。実際にはこの撮影の真逆をホタルに試して見た訳です。オイラの基本は報道でしたが、フリーだったので頼まれれば何でも撮影していたのが今になって役にたっています。

★今考えているのはストロボの光量を物凄く落とす事が出来るのなら、それが一番瞬間的に当てる事が可能だろうと思います。なにせストロボの発光時間は数万分の1秒です。またもしホタルが動かないでいてくれるのならば、ホタルの光とホタル本体を数枚に分け撮影し深度合成した方が、ホタルへの光りの負担もより少なく(上手くしたらゼロに)、キレイな一枚になるかも知れません。


★著作権保護の為、見苦しい画になっている事をお詫びします。

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お食事中、ごめんなさい。

2021年03月22日 | 何でも

チョッと前に久しぶりの沈砂池の調査があったんですが、みんなで中に入る前にチュウサギさん(サギ科、絶滅危惧種、成長冬羽)がお食事中でした。

何を捕らえたんでしょうね、分かりますか?この画像じゃ厳しいですね。大きくしても何だか分かりませんでした。ちなみにここにいたのは、テナガエビやハゼの仲間です。

なかなか逃げないので大丈夫かな?と思って入って行ったら、やっぱり逃げちゃった。

お食事中、邪魔してごめんなさいね。ですがこの後さらに水を抜いて行くと再び帰って来てお食事再開。チュウサギさんにとっても水が少なくなり餌が丸見えの状態は絶好のチャンスだったんでしょうね、ごゆっくり。

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ピタンガと島グワが豊作!

2021年03月20日 | 美味しいもの

今年はピタンガ(フトモモ科、南米原産)とシマグワ(クワ科、台湾原産)が豊作です!

ピタンガはまだ青くて小さいけど来週あたり赤く熟すかな? 赤くなると鳥さんとの戦いが始まります。もう既に1~2個赤いのがあったんですが、裏を見ると食べられてて悔しい思いをしています。ビタミンやミネラルが多いので美容食として女性に人気ですが、内地にはあまり流通してないようですね。

あっ、先日紹介したツルグミもそろそろ食べごろかな?見に行って見よう。

毛虫みたいで嫌だという人がいますが「良いから食べてみそ~」って感じで黒いのを食べさせると、二つ目は自分で取って食べてます(笑)。内地に良くあるヤマグワやお蚕さんに使われるマグワと違い、琉球列島や台湾に多い種です。

クワは全部利用出来て、薬、果物、材など有用植物と言えます。成長も早くいつの間にか生えて来て困る事も多いくらい。材と書きましたが大抵暴れるので建築用と言うよりは小物の細工用ですね。特にオスの木は実もならないから、切って何かに加工してはどうでしょう。 えっ、ジェンダーハラスメントだって?!

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美しくも懐かしい、東京下町の朝

2021年03月17日 | 写真好き!

学生時代から付き合いのあるeから、朝出勤時に撮影した画像を送って来てくれました。下町商店街の通りの先に、スカイツリーが見えます。オイラ的に凄く気に入ったので使わせて貰いました。オイラにとって下町の懐かしさもありますが、この信号を入れるシュールさが昔からのセンスの良さが出てるなぁと勝手に感心しています。eも学校を卒業後、プロのカメラマンとして活躍していたので納得です。オイラだったら街灯は入れても信号は絶対入れてないだろうなぁ。

通勤時にスマホで撮ったそうですが、今どきのスマホってこんな暗くてもたいした手ブレも無くピントも合い撮影出来るんですね、これにもビックリです。

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嵩田林道・農道 ウォーキング観察会、報告

2021年03月15日 | 何でも

今回は観察会当日の報告です。参加人数は25人で大盛況です。全部で5キロちょいのコースで途中3キロ地点、4キロ地点に車を停めておき、いざと言う時に備えました。かなりの大人数になりましたが皆さんマスクをして、最初の注意事項で「歩きながら話す場合は後ろに3m飛沫が飛ぶのでマスクを外して話したくなった時は後ろに注意して下さい」とお伝えしました。

スタッフも久しぶりの大人数で9人も手伝いに来てくれました。今回はオイラが講師と言う事でしたがメンバーには各種、島のトップクラスの専門家がいるので参加者にとってはかなり贅沢な観察会となったでしょう。だって動植物はもちろん、地学、農業、化学他、誰かしら答えられる人がいるんですもん。余りにも解説者が多いのでなかなか歩が進まず、そちらに苦労したくらいです(笑)。

カショウクズマメ、シマサルナシ、炭焼窯跡、ヤマガニ、オオハナサキガエルの卵塊、花崗岩の秘密、シマギンレイカ、オオキバナムカシヨモギ、ヤエヤアマオガエルの卵塊、ガジュマルの巨木、クバ(ビロウ)の秘密、水の話など、書き出すのに苦労するくらい色々な物を見て頂きました。


          シマサルナシの花(マタタビ科)キウイの原種の一つ

残念なのは集合場所に行く途中、違法採取者が2組もいて注意したんですが、観察会中も1組、「見てるだけだ!」と言われました。観察会が終わった後も行く前に注意した採取者が戻って来ていてまた注意しました。ここの林道・農道には採取禁止の看板が沢山あり、環境課、文化財課、農政経済課、地元農高の演習林もあるので農高の生徒たちも採集しないで下さいの看板をつけているのに、承知の上で採取者が絶えない事です。最後の採取者は看板の直ぐ横での注意でした。

最終的には約4時間の観察会となりましたが、小さい子供も含め全員完歩。とても楽しかったと言って頂きました。SNSでも行きたかった!と数人からの声を頂きました。健康と自然観察。季節や場所を変え、またウォーキング観察会をやりたいと思います。F先生が参加者に「林道を散歩する人が増えれば採取者がやり辛くなるので、普段から来て下さい」と言ってくれました。本当にそうですね、パトロールは難しくても散歩なら気軽に来てくれるはずです。

皆さんもスタッフもいなくなりオイラ一人で帰る時に、イノシシとすれ違いました。毎年その場所で見かけるメスのイノシシだと思います。この時はまだ1頭でしたが、いつも5月くらいになるとウリ坊を連れて歩いています。

この日の夜は直ぐに寝つき、8時間キッチリ眠れました。

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嵩田林道・農道 ウォーキング観察会

2021年03月11日 | 何でも

今回は地元の方対象の観察会のお知らせです。

 啓蟄も過ぎ暖かい日が多くなって来ましたが、春の長雨(菜種梅雨)も同時にやって来ました。我が家の周りではヤエヤマヒメアマガエル(新種)が鳴き、いつもよりテレビのボリュームを上げないといけません。遠くからはヤエヤマアオガエルとサキシマヌマガエルの声も聞こえて来ます。日暮れの庭にオオヒキガエルが出て来て、それはそれはとても臭いウンチをし、植木鉢の水受け皿でひとっ風呂浴びてから(体に新しい水を入れている)食事に出かけます。自然界は確実に春になりバンナ公園でも様々な植物が花を咲かせ色と匂いで配達屋さんにアピールをしていました。
では嵩田林道・農道はどうでしょう?於茂登岳の麓、バンナ公園よりも気温が低く鬱蒼としていて陽当たりも悪い。そのせいか?花はまだチラホラ。植生が違うのも理由の一つでしょう。
そんな嵩田林道・農道、ぐる~と一周5Km強あるんですが、今回はいつもの観察会にウォーキングを兼ねた「第一回 ウォーキング観察会」を開催したいと思います。資料は無く行き当たりばったりです。
参加条件は、約5Kmを歩けそうな方。キョロキョロ見ながら歩くので3時間以上かかっても良い方です。
なお、業者の方はご遠慮下さい。


         シマギンレイカ(サクラソウ科、絶滅危惧)

主催 :石垣島エコツーリズム協会、アンパルを守る会
開催日 :2021年3月14日、13時半~3時間以上、雨天中止
集合場所:大本小学校、南側にあるパーキング
服装 :帽子、長ズボン、歩きやすい靴
持ち物 :飲み物、タオル
参加費 :150円、保険料150円 (任意)
申し込み:山崎 090-6785-8692、10時~19時
講師 :リフトアップ石垣島エコツアー 青木康夫
あると良い物:上着、虫除け、カメラ、おやつ

★熱があったり体調が悪い方はご遠慮下さい。マスク着用でおこし下さい。

★嵩田林道・農道の名勝地区(国指定、文化財保護法)および、八重山農林高校演習林、個人有地での採取は違法となります。

★石垣島エコツーリズム協会、アンパルを守る会主催の観察会は、全て「動植物採取禁止」です。

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自然界の厳しさ、コマユバチ

2021年03月08日 | 生き物

ジャコウアゲハ(アゲハチョウ科)の幼虫がこんな姿になっていました。決して寒いから毛糸の服を羽織っている訳ではありません。もちろんまだ生きています。この白いのは「コマユバチ」と言う寄生蜂が作った繭です。チョウの幼虫を観察しようと持ち帰り、毎日新鮮な食草を摘んで帰っては、いつかサナギになりチョウチョが出て来るのを楽しみにしていたある日。幼虫の体の中から皮膚を食い破り小さなウジが沢山出て来るのです。やがてそいつは繭を作り、そこから出て来るのは小さな「コバチ」だったり「コバエ」だったり。こんなのを見てしまったお子様はどう思うんでしょう?

ますます生き物の世界に憑りつかれるのか? それともトラウマになり昆虫嫌い!幼虫大嫌い!になるのか? これってその時そばにいた大人(年長者)次第だと思います(大人(年長者)がいない時はどうしよっか?笑)。ここで大事なのは寄生虫が出て来た時点で捨てずに、最後まで見届ける事です。

そばにいた大人が「こうやって葉っぱを食べる虫をやっつけてくれる虫がいるから、キャベツやレタスなんかが虫に食べられずにすむんだよ」「害虫をやっつける薬もあるんだけどそれは人間にも毒だから、害虫をやっつけてくれる虫がいれば毒の薬を撒かなくても良いでしょ?」

こんなふうに説明してあげたらどうでしょうか? 

 

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目玉の生き物!

2021年03月06日 | 何でも

黒い眼玉が目立つこの生物、何だか分かりますか? 実はこれ植物でタンキリマメ(マメ科)と言います。植物に詳しい人ならこれに良く似たゴンズイを思い浮かべた方もいたでしょう。

痰が切れるかどうかは分からなかったんですが、頭痛、腹痛、解熱、できもの、腫物、ジフテリア、扁桃腺炎などの薬効があるのは分かりました。興味がある方は調べて見て下さい。

#リフトアップ石垣島エコツアー #タンキリマメ

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シャリンバイ、満開!

2021年03月03日 | 何でも

何時の間にか庭に生えてきたシャリンバイ(バラ科、地域によっては絶滅危惧種)があっという間に大きくなり、ここ数年春になると、満開の花を楽しませてくれます。またシャリンバイはとっても良い匂いで特に夜になると匂いが強くなるような気がします。

海岸林に生える植物で台風にも強く家の防風林にするのにフクギだけだと寂しいので丁度良いかも知れません。材は固く丈夫でシロアリにも強く、タンニンが多いので染め物に使ったり葉を炎症剤に使ったりも出来るので有用植物と言って良いでしょう。

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