リフトアップ 石垣島 エコツアー OpenPlace2 

沖縄は石垣島から元報道カメラマンが送る、海・空・山、自然が大好きな方へ! ツアー参加は「リフトアップエコツアー」で検索!

オモロカンアオイの危機

2020年05月29日 | 石垣島の問題

今回はオモロカンアオイ(ウマノスズクサ科、絶滅危惧種)です。世界中で見られるのは石垣島のみで、さらに限られた場所だけです。

葉の模様からしてオシャレですよね。ですが花は非常に地味と言うか原始的と言うかな容姿です。

こんな地面スレスレで咲く花。花びらに見えるのは萼で、花はその奥です。世界中で石垣島だけにしかない非常に貴重な植物です。生えている場所は国の名勝地区内であり、石垣市の保護地区内にあるので採集禁止です。

ですがチョッと前に100株近くが盗掘にあいました! しかも国の特別保護地区エリア内のまで。これは完全に犯罪で、今石垣市では一生懸命犯人を捜しています。

最後の画像は分かり辛いですが、同じように国が定めた名勝地区であり、国と市が定めた保護地区内で違法伐採された場所が数か所ありました。沖縄のやんばる国立公園内でも同じような事があったそうです。いずれも昆虫採集目的でしょう。石垣島ではさらに100個近くのトラップも仕掛けられていたんですが、幸いその犯人は捕まりました。

近年世界中で保護に対する規制が強まり、日本でも世界遺産にちなんで厳しくなってきています。以前もカメを違法採集して販売していた人が捕まりましたね。TVなどのせいもあり野生の生き物を買うのを良しとする風潮があります。そういうブームのせいもあり動植物を盗って儲けてやろう、今以上に厳しくなる前に盗ろう、と言う輩が増えているそうです。

毎日新聞や朝日新聞に「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上では「ライバルが少ない今年が狙い目」といった地元感情を逆なでするような投稿も見られた。」と言う記事が出ていました。酷過ぎますね。

最近マニアだけでなく普通の女の子でも爬虫類や昆虫を買ったりします。良く考えて下さい、その生き物は誘拐、さらってきたんですよ。本来住んでいた自由な自然の中から、人間の、貴方のエゴで無理やり連れて来られてるんです。そして自分の意思とは関係ない場所で一生涯を終えるんです。

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キールンフジバカマ?

2020年05月27日 | 生き物

於茂登岳の頂上の一部に群生するキールンフジバカマ(キク科ヒヨドリバナ属)だと思います。海岸に生えると書かれているのが多いので迷ったんですが、葉が細長く、山の頂上にもあると書かれているのが少ないながらもあったので、キールン(台湾の基隆から)としておきます。間違ってたら教えて下さいね!
八重山には他にタイワンヒヨドリ、シマフジバカマがあります。

「世界の侵略的外来種ワースト100」の一つ、「ツルヒヨドリ」に近いのかな?と思いますが同じキク科でもそっちは「ツルギク属」なので別物です。ちなみにキールンとタイワンは日本中で八重山にしかありません!

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猛毒!、ヤエヤマシキミ

2020年05月25日 | 山が好き!

於茂登岳に登ると毎回気になるのがこのヤエヤマシキミ(シキミ科)です。一緒に登ってる仲間で植物が好きな人も全く気にしないんですが、オイラは毒がある植物は気になってしまいます。悪い事を企んでる訳ではないですよ(笑)。中華料理に使う八角(トウシキミ)の仲間で実の形はそっくりなのに、こっちは一粒食べただけで死ぬくらい猛毒があります。

サカキは神事、シキミは仏事に使用、と説明されて事が多いようですが、色々調べてみるとどちらも神仏両方で使われているようです。特にシキミは「悪しき実」から来てると言われるくらい猛毒があり、実だけでなく本体全てに毒があります。その毒の効力で亡くなった方の遺体を野生動物に食べられないようにそばに植えるとか、邪気を追い払うと言う意味もあるようですが、成分がとても良い匂いのする香木でもあるので、直接燃やしたり線香の成分の一つとして練り込んだりもします。シキミの毒成分の一つ「アニサチン(毒物及び劇物取締法によって劇物に指定)」は神経毒です。良い匂いのする毒の煙、もしかしたら太古の昔から神仏に関係なく、宗教的な儀式などでトリップするのに使っていたんではないか?とオイラは考えました。

で、調べてみました。
わかりました! 

「メスカリン」と呼ばれる幻覚性アルカロイド、つまり麻薬みたいに使われる薬物があるんですが、その原材料が「シキミ酸」と言います。 他の植物にも含まれるんですが、その名の通り当然シキミにも含まれています。アメリカ大陸でネイティブ・アメリカン(インディアン)・アパッチ族などのシャーマンがサボテンのウバタマ(地域によってメスカル、ペヨーテ、成分にシキミ酸等を含む)の茎頂頭を干して作った「ペヨーテ」を食べ幻覚作用によって「精霊・メスカリト」と交信していた。と言う事で「メスカリン」と名付けられたそうです。当然日本では麻薬扱いで違法です!!!

いやぁ、オイラの予想が半分当たってて嬉しい! あとは古来の日本でもそういう使われ方をされていたのか分かれば完璧なんですが。

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コウガイビル

2020年05月22日 | 生き物

頭は見えていませんが、コウガイビル(コウガイビル科)がいました。伸ばせば5~60センチくらいありそうです。ヒルって付きますがヒルより「プラナリア」とか「リクウズムシ」に近い生き物です。日本の物?内地の物は小さいはずなんですが、外来種のオオミスジコウガイビルは1m以上になります。石垣島で見かけるのがコレなのか八重山の固有種なのか、オイラには分かりません。夜露が出るような時間帯や雨の日とか湿った場所で活動しますが、日中は石の下などにいます。植木鉢をどかしたら見つけちゃって「キモッ」ってなった事ないですか?(笑)

ナメクジやミミズ、カタツムリなんかが好きで、ミミズは困るけど庭のナメクジなんかを食べてくれるなら有難いですね。ウチの庭ではリクウズムシをしょっちゅう見かけます。リクウズムシも同じような物を捕食しますが、昆虫やヤスデなど小さい生き物も食べちゃいます。オイラが知らないだけでコウガイビルもそうなのかも知れませんね。

ムチャ柔らかく過ぎ切れちゃって弱々しいのに、獰猛なハンター。しかも切れても再生します。ただ日が射して来てるのに隠れるのを忘れたのか、時々干からびて死んでる残念な奴です。

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梅雨だから、山のアジサイが咲いていました。

2020年05月21日 | 山が好き!

前回の続きです。

梅雨の登山ですから季節柄ピッタシのヤエヤマコンテリギ(アジサイ科アジサイ属)が咲いていました。以前はユキノシタ科でしたが、晴れてアジサイ科アジサイ属になりました。おいらのブログでも以前に書いたものはユキノシタ科で紹介しています。名前もカラコンテリギと書いたりしてるのもあります(すみません)。
アジサイの野生種なので、これだったら雨の山中で見るのも良いかも知れません。レンズが曇ったのかチョッと紗がかかったような絵になっていますが、雨中感が出ててこれもまた乙でしょ?

石垣・西表の固有種ですから見る価値ありです。来年の今頃、新コロナの再流行がなかったら見に来てください。ちなみに普段みなさんが見ているアジサイは人工的に品種改良した園芸種で、花より萼の部分が目立つように改良したんですね。だけどアジサイの原種「ガクアジサイ」の方がオイラはキレイだと思います。

「アジサイは土壌のPhによって萼の色が変わる」有名な話ですね。ではガクアジサイや他のアジサイ科の野生種も萼の色が変わるんでしょか?それとも育たないのかな?

過去に紹介したのを見返したら、チョッと葉の形が違うのが見受けられました。もしかしたら別種の新種だったりして(笑)。それと西表にしかないとされる「ヤエヤマヒメウツギ(アジサイ科)」は本当に石垣島には無いのかしら?
「日当たりの良い沢沿いの岩場に生える」そうですが、だれか見た人いない?

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アサヒナキマダラセセリ・調査登山

2020年05月18日 | 山が好き!

天然記念物・アサヒナキマダラセセリ(セセリチョウ科 )の調査登山に、W先生、石垣市文化財課、環境課、環境省、オイラで行って来ました。そのうち今回は主目的のアサヒナの画像を載せておきます。

一枚目はオスのアサヒナです。オスの方が少し小さく色も薄い感じ。なによりW先生がオスだと言ってました(笑)。羽を見るとだいぶ年寄りです。

こっちがメス。確かにこちらの方が大きかったです。

次は卵探し。ですがいくら探しても見つかりません! 例年ならこの時期、卵も確認出来るんですが今回は一つも見つからず。温暖化のせいか、コロナによる世界の工場ストップのせいか、例年にない事がおきています。本当は時間が許す限り探したかったんですが、レーダーを見るとこの後も雨雲が迫っていて下山した方が良いと判断。今日はここまでです。

今回の調査は土砂降りの登山でした。雨の日に山に登るなんて何年ぶりだろう? 
すぐにやむと思っていたんですが梅雨の石垣、考えが甘かったです。さっさと雨具を着れば良かったのに登りで既にずぶ濡れになり、下山時もレーダー通り降られました (+_+)。

次回以降、登山中の他の出来事を色々掲載します。

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チッチゼミ?

2020年05月15日 | 生き物

石垣島には日本一小さいセミの一つ、イワサキクサゼミ(セミ科)がいます。画像でも分かるように僅か2~3センチしかありません。比較的警戒心が低く、そっと指を差し出すと乗ってくれたりします。ススキとかチガヤなどに付くんですが、サトウキビで育つと栄養が良いせいか早目に成虫になるようです。

このセミが最近セミ亜科ではなく、チッチゼミ亜科に変った?と言います。チッチゼミと言うのはやはり日本で一番小さいセミの内の一つです。難しい事はさておき、イワサキクサゼミは「チッチ」と鳴く事があるのと、見た目から「チッチゼミ」と呼ぶにはピッタシの可愛さです。

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虫こぶ、バラしてみました。

2020年05月11日 | 生き物

大きさにしてビワくらいの「虫こぶ」が落ちていました。最近季節柄?虫こぶが良く落ちています。

ウンチクはともかく、中から幼虫がワシャワシャ出て来るのをビビりながら、まずは割ってみました。

ありゃ?何もない。中からは白い粉状の物と穴の跡みたいなのだけ。粉みたいのが卵かな?と思い潰してみましたが違いました。

丸い穴の部分。ここから虫が出て行って、そのあと塞がったんでしょうか?

虫こぶと言うのはハチやハエの仲間が植物の中に入り(産卵し)、成長点(葉、実、根の先端など)の遺伝子を操作し異常成長させコブを作ったりします。ですが昆虫やダニ等だけでなく菌などによっても虫こぶは出来、それらも含め「虫こぶ」と呼びます。

今回何も入っていなかったのは、もしかしたら菌などによる虫こぶだったのかも知れません。このような形の虫こぶは穴を開け、単純なオカリナみたいに楽器にしたりする事もあります。

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「本格亜熱帯シーズン」

2020年05月08日 | 美味しいもの

内地と違い殆ど気温30度にならないんですが、ここの所、連日30度前後です。おまけに梅雨間近なので湿度も凄い。この暑さにまだ慣れてない体に人もネコなんかもウンザリですが、自然界は大喜び。林道を歩いていると色んな花が咲き始め、いよいよ亜熱帯・石垣島の季節。

クマタケラン(ショウガ科)です。昔はランじゃないけどキレイな花にはランと付ける事が良くあります。本当はゲットウ(月桃)の仲間です。本当のランじゃないってだけで、こんなにキレイなのに道端にあっても全く盗掘されません。良いのか悪いのか?

チャボイナモリ(アカネ科)。他のイナモリと名の付く花の中で一番小さい花が付きます。さらにツボミ時に上から見ると星の形に見えます。以前にも書きましたが、チャボイナモリは抗ガン剤に使える「カンプトテシン系アルカロイド」の成分を持っています。石垣島ではヤクルトがクロタキカズラ科のクサミズキから、同じその成分を抽出するため農家にお願いして作っていましたが、「クサミズキより増やす事が容易なチャボイナモリにシフトした」と言う話をネットで見たような気がします。実際に島でクサミズキ(島ではヤクルトの木と言う)を植えてる畑を見なくなってきました。

最後はコンロンカ(これもアカネ科)。白いのが花だと思って「コンロンカの花が咲いた」と言う人がいますが、コンロンカの花はこの黄色いのです。コンロンカの場合、白い部分は葉っぱだったかな?
こんな具合に石垣島は、「本格亜熱帯シーズン」に入って来ました。

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パラサイト

2020年05月06日 | 生き物

蝶や蛾の幼虫に白い卵見たいのがくっ付いているのを見た事あるでしょ?「何だろう?」と思っている人も多いんじゃないでしょうか。実はあれは「コマユバチ」の仲間のマユなんです。

コマユバチ科の仲間は色んな昆虫に寄生する、寄生昆虫です。お母さんバチが他の昆虫(宿主)に「プスッ」と産卵管を差し込み体内に卵を産み付けます。しばらくすると卵から幼虫が出て来て宿主の体内を食い荒らすんですが、宿主が死なない程度に半殺し状態(ゾンビ)にします。その後宿主の体を食い破り表面に出て来て、マユを作った状態が今回の画像です。しかも宿主の脳を支配し自分たちのいいなりになるようにしているので、コマユバチにとって弱い状態の「マユ」を守るような行動をとったりします。

人間も寄生虫につかれると性格や体質が変わったりします。有名なのがネコやネズミによくいる「トキソプラズマ」と言う奴。これにつかれると死ぬ時もあるんですが、時に女性は社交的でフレンドリーになり、男性の場合短期でIQも落ち、性格が悪くなるそうです。ようするに人間も脳を操られたりするんです(怖っ!)。

話は戻りますが、蝶の幼虫は殆ど寄生され、大人になる事なく生涯を終えます。ウチのシークヮーサーに付くアゲハの幼虫もサナギになってもほぼ100%黒くなってきて死んでしまいます。良く見ると穴があいていて、そこから寄生バチか何かが出て行ったんだな、と言うのが分かります。

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