リフトアップ 石垣島 エコツアー OpenPlace2 

沖縄は石垣島から元報道カメラマンが送る、海・空・山、自然が大好きな方へ! ツアー参加は「リフトアップエコツアー」で検索!

カエルの調査2

2019年03月29日 | 生き物

大分間が空きましたが、カエルの調査の続きです。調査の続きと言っても書ける事は限られているので調査中に見た生き物の紹介が殆どです。まず最初はクワズイモの葉の付け根にいたアイフィンガーガエル(アオガエル科)の若者です。クワズイモの付け根に溜まった水に卵を産んでる事もあります。どうやらアイフィンガー君はクワズイモアレルギーではないようです(笑)。

調査の相方の画像です。真っ暗な中で一晩中やっていました。

日本一小さいカエル、ヒメアマガエル(ヒメアマガエル科)です。UPで見ると目がひん剥いててチョッと気持ち悪いですね(笑)。この画像では分かり辛いですが、背中の稲妻マークが目印です。

コロギスの仲間なのは間違いないんですが、まだ幼体で見分けが難しく、細かい名前がわかりません。だけど可愛いでしょ?胸の辺りを見ると透けてるのが分かりますね。小さいのに脚にはちゃんと棘があっていっちょ前です(笑)。

調査中に撮影したストックはあと1~2回分はあるんですが、上にも書いたように同定が難しくてなかなか紹介出来ません。結局日の目を見ずに何年もたってから「あっ、これ撮った事あるぞ!」と言う偶然に巡り合って、ゴソゴソと過去データを掘り返したりします。

#コロギス #日本一小さいカエル #アイフィンガー  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

名勝「川平湾及び於茂登岳」調査3

2019年03月27日 | 山が好き!

今回でこのルートは終わりです。始めに写ってる物、どれの事を言っているのか分かりますか? この緑の枝みたいなのです(笑)。マツバラン(マツバラン科、絶滅危惧種)と言うシダの仲間です。根も葉も無く茎だけと言うか、そう言う違いが無く全部一緒って奴です。茎状の物と付着器とよべるかわからないけどくっついてる部分。海藻と同じですね。数億年前の化石に殆ど同じ姿で出るそうです。

 

これが問題の穴です。人1人入れるくらいの大きさです。

さすがに入るのは怖かったので、中を照らして見ました。岩が沢山見えてて、オイラが思うに岩と岩の間の土が地下水でドンドン流され、その隙間だけ残ってしまったんじゃないかな?とか、地震で陥没したけど大きい岩がゴロゴロしてるので岩同士が詰まって落ちずにいるとか。それだとこの下にさらに深い穴が開いてる事になりますね。そばにいて「ズドン」と落ちたら怖いので、あまり近づく事も出来ません!

タカサゴサギソウ(ラン科)の種子が出来てる状態です。この状態だとキレイじゃないけど「また新しい子達が沢山生まれたんだな」と思って嬉しいです。ドンドン増えて誰も来ない山中じゃなくとも、山道で当たり前に見られるようになって欲しいです。もともと開けた所が好きなランですから。

この場所も良く来ている地域ではあったんですが、何時もは決まったルートを歩いていました。今回調査のためルート以外の何も無い所から無理やり山に入り、一回りして出て来た訳ですが、こんなに色んな物と出会えるとは思いもしませんでした。何時ものルートだって限られた人しか来ない、荒らされていない場所だと思っていたんですが、こんなに違いがあるなんて「自然おそるべし!」です。

#マツバラン #タカサゴサギソウ #謎の穴 #自然の力 #生きた化石

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

名勝「川平湾及び於茂登岳」調査2

2019年03月25日 | 山が好き!

名勝「川平湾及び於茂登岳」調査の続きです。沢沿いを歩いていたらこんな丸い石を見つけました。これは自然の物なのか人工物なのか?中米コスタリカの真ん丸巨岩遺跡(石球)を思い出します。でもこれは直径20Cmくらい。コスタリカにも色んな大きさの石球がありますが、もう一度行ってデカいの出て来たらどうしよう!(笑)

今度はこんなツル?根? 右の細い方を見ると多分ツルだと思うんですが、こんな太く木質化するツルはモダマ以外に見た事がありません。先を追いかけて招待を探そうと思ったんですが結局分かりませんでした。 

お馴染のカゴメランです、可愛いですね。絶滅危惧種で石垣島の保全種です。内地にも色んなシュスランの仲間が見られるので、自然が好きな人は探して見て下さい。 

ナガバサギソウ(テツオ)の種子です。冬に咲くランは今時期は種子になっています。沢山の種子ですね、かなり立派な花だったんだろうなぁ。あちこちにバラ撒いて沢山増えて欲しいです。 

次回は地面に穴が出て来ます。

#カゴメラン #ナガバサギソウ #石球

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

名勝「川平湾及び於茂登岳」調査1

2019年03月22日 | 何でも

去年の夏ごろから始まったカエルの調査が終わってしまいました。「新年度は年間を通してやるかも」と言う噂があったんですが、今のところ話はありません。あったとしても、また夏からかな? ですが休んでいる暇はありません。もう一つ今年度中にやらないといけない調査があって、今度は急いでこちらに取り掛かります。

石垣島には平成9年に文化財指定を受けた名勝「川平湾及び於茂登岳」と言う区域があり、もちろん大切な場所として守らないといけないと言う事で指定されました。その後、平成27年、28年に新たに追加指定を受け区域が広がったので、その場所も調査しましょう、と言う事になった訳です。調査するにあたって林道や登山道も有りなんですが、そんなのがあるのはほんの一部。基本的に道なんてありません。地図とコンパス、GPSを頼りに、道無き道を踏破して行きます。

 

今回は小さな沢があったのでそこからエントリーしました。沢沿いに行けば分かり安いし、水中や水場の動植物、場所によっては昔の海のラインも分かる時があります。何より道に迷っても何とかなる。

山に入って50m程行くと直ぐに土管が出て来ました。その先は自然に出来たのかは分かりませんが水が溜まるようになっていて、要するに漏斗状になっていて水を集め利用していたんでしょう。今は全く見当たりませんがこの辺に畑や田んぼ、集落があったんでしょうか? 古い地図を出して来て照らし合わせてみると、確かにこの土管の少し先に畑の地図記号(V←こんな奴)が印してありました。数十年前の大事な歴史の跡だったんですね。

そのまま進んで行くとこんな感じ。水場が好きなアカギが多いです。地面が岩だらけなので根が地中にあまり入れられなかったのと、以前は表層土があったんだけど流されて根が出ちゃったのかな。

暫く行くとモダマが出て来ました。この場所にほど近い別の場所でもほぼ同じ高さ(海抜約100mライン)にモダマがあります。モダマは海を使って我が子である種子をバラまくやり方(海流散布)をしているので、数10万年前はこの辺りは入り組んだ海のそばだったと言う事が分かります。

ユウコクランです。丁度開花の時期にあたり、見つけた物はほぼ花を咲かしていました。以前は結構あったんですが最近は今回のように山林に分け入らないとなかなか見る事が出来なくなってきたし、たまに林道沿いで見つけても暫くすると無くなっていたりします。特に花が咲くと普段興味がない人まで取っていってしまいます。結局それって以前だったら誰もが気軽に見れたものが、今では限られた人しか見れなくなると言う悪循環に繋がります。

続く

#ユウコクラン #亜熱帯ジャングル 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カエルの調査1

2019年03月20日 | 生き物

今年もカエルの調査をずっとやっていたんですが、先週は特別で夜中の2時までやっていました。内容はシロアゴガエル(アオガエル科、特定外来種)に超小型の発信機を付け、捕まえた場所に戻し、約1週間どういう動きをするかの調査・研究です。

この画像はまだ発信機が付いていませんが、こう言う感じでシロアゴの胴体に発信機を付けます。個体数は全部で3匹。24h体制で数人が交代しながら1h事に移動状況を調べます。あれ?もしかしてこれって、まだ公表したらいけないんだったっけかな?でも調査結果を載せなければ良いかな?良いんじゃない?良しとしておこう。

調査中シロアゴが死んだり見失った時の事を想定し、念の為に新たなシロアゴを確保(捕まえる)時間があるんですが、探しながら色んな生き物を撮るのがオイラの日課と言うか楽しみです。これはヤゴの脱皮殻です。これだけで何トンボかまではオイラには分かりませんが、カッコ良いですね。H先生なら分かるかな?

ライティングが下手でかなりブッ飛んでますが、寝ているトンボがいました。確か黄色ぽかったと思うんですが、このトンボが上の抜け殻のトンボと同種かどうかなんて全く分かりません!(笑)

まだお尻に尾っぽが残っているヤエヤマアオガエル(アオガエル科)の若者です。大きさは2Cmあるかないか。オタマからカエルに成り立てのアオがあちこちにいて、とっても可愛いです。グッと体を伏せているのは大抵のカエルの特徴で、緊張してたり身構えてる体制です。リラックスしている時は前脚を立てて体と言うか頭を上げています。

続く

#シロアゴ #ヤエヤマアオ #夜の撮影 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の夜の海・観察会2

2019年03月18日 | 海が好き!

3月の夜の名蔵湾・観察会の続きですが見て下さい、天からの光線が! な~んて言うのは冗談で、オイラの手が縦にブレたんでしょう。こう言うのを胡散臭い番組や雑誌では「雷光!」とか「天孫降臨!」とか言うんでしょうね(笑)

干潟の観察で何時も「良いねぇ!」と思うカニが幾つかいますが、その内の一つがこのコモンガニ(キンセンガニ科)です。キレイな彩りと横に突き出した突起、泳ぎに特化したツメ以外全部ヒレ脚、格好良いですね! コモンガニは海水を噴水のように噴き出してる姿が可愛いんですが、この時も噴水やってました(笑)。コモンガニの特徴は他のキンセンガニの仲間に比べると甲の6個の顆粒(かりゅうと言うらしい)が目立つ事だそうですが、この子の場合微妙ですね。 

こちらは真上から見たカットでも顆粒が全然ありませんでした。だからキンセンガニ?だけど本当に個体差が大きく、絶対に合っているか?と聞かれれば自信ないです。もうちょっと暖かくなると小さい個体を挟んで持ち歩く事をしますが、その小さい方はメスです。キンセンガニ科はヤドカリと同じようにストーカー行為を行います(笑)。毒が無いので一応食べられますが、小さくてあんまり食用には適さないので、写真だけ撮らせて貰ったらリリースしましょう。

この日は他にもコブシガニ、ベニツケガニなど数種類を見る事が出来ましたが、もうちょっと暖かければもっと色んな生き物が見れたでしょう。興味があったら来月干潮に合わせて行って見てね。これは石垣島だけでなく、内地の海でも面白い生き物に沢山出会えるはずです!

知り合いの親子がお洒落な灯りを身に着けていたので一枚撮らせて頂きました。これだとお子さんが離れても、お母さんの場所が直ぐに分かります。 アウトドアだけでなくクリスマスなんかにも良さそう。

今回の観察会を機にお子さんにヘッドライトを買ってあげたそうですが、もう一つ(自分も)欲しいと言っていました。ますます自然派ドップリですね。二人とも素敵な笑顔です!

もうそろそろ、アーサーとモズク取りに行かなきゃ!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の夜の海・観察会

2019年03月15日 | 海が好き!

3月に入りそろそろ石垣島も春が近づいて来ましたが、まだまだ寒い日があります。この日も北風で物凄く寒かったんですが、夜の干潮時の観察会を行いました。

寒かったんでなかなか生き物に出会えないかなぁと思っていたんですが、これだけの人数の目があると結構な生き物を見つける事が出来ました。

夜の海で必ず出くわすのが、危険なウミケムシ(ウミケムシ科)です。見た目ゴカイと似ているんですが、こちらは触ると毛虫のように毒針が刺さるので要注意です!コンプラニンと言う毒素で、刺されると強烈な痛みと、痒みが1ヶ月程続きます。応急処置はまず粘着テープで毛を取り除き、流水やアルコールで洗い流しましょう。あとはステロイド系の軟膏を塗ったり飲んだりです。とにかく絶対に擦らないで、直ぐに病院に行って下さい。

ホウシュノタマガイ(タマガイ科)です。他の貝を食べる肉食の貝で、二枚貝などの蝶番の辺りに小さな穴が開いてるのが、このタマガイ科の仲間が襲って食べた跡です。干潮時の海岸に行くと「砂茶碗」と呼ばれる底の抜けたお茶碗を逆さにしたようなものがありますが、その砂茶碗を作っているのがこのタマガイ科の貝です。何の為に砂茶碗を作っているかと言うと、実は砂茶碗と言うのは何万個もの卵と粘液と砂で作った卵塊なんです。タマガイ科の中でも大きいツノガイの砂茶碗は本当に子どもの茶碗くらいある大きさです。貝自体は食用にもなります。

ところで、オイラが他の物を撮影中に「これシロウサギ?」と聞いて来た方がいたんですが、チラッと見ただけで「ホウシュノタマガイですよ」と答えてしまいました。すぐにシロウサギでなくウミウサギ(タカラガイの仲間、ウミウサギ科)と間違えてるんだろうなとは気付いたんですが、今考えてみると「白」と言ってたんだから貝自体は「リスガイ」だったんだろうな、と思います。ウソを言ってすみませんでした。

つづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

平喜名揚水機場の魚道

2019年03月13日 | 何でも

石垣島最大河川・宮良川水系にある平喜名揚水機場です。たまたま入れる機会があったので写真だけ撮らせて頂きました。以前カヌーでこの上から下流まで下りたいなぁと思っていましたが、これを見て「やらなくて良かった!」と思いました(笑)

良く見て頂きたいのが、画面右側にある「魚道」です。石垣の施設にもちゃんと魚道があったんですね、素晴らしい! これだけ泡だっていれば酸素が溶け込むにもかなり効果があるんじゃないでしょうか?

下流側と上流側の出入り口がこのような形になっています。調査をした時に上流側の沢でオオウナギなどを確認していますからちゃんと役に立っているんだろうと思います。

ただ於茂登岳水系に関して言うと、途中にダムがあるのでそれがどの程度影響するのかキチンと調査して見ないと何とも言えません。

#平喜名 #ヘーキナー #宮良川 #於茂登水系 #魚道

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

石灰岩の森5

2019年03月11日 | 何でも

「樹木医さんの研修ツアー」シリーズも今回で最後です。最終日も雨が降ったり止んだりで、そんな中での山歩きでしたが全然平気。皆さんの強靭な足腰はものともしません。最後は去年と同じ場所なんですが、今回初めて石垣島に来るメンバーもいると言う事で是非その人達に見て頂きたいからと言う事でまずはリュウキュウマツ(マツ科)の巨木です。

日本中の巨木を見て回っていると言う皆さんお墨付きで今現在、沖縄県で一番デカいリュウキュウマツです。

全然わからないと思いますが、枝の間に芽生えた他の植物が出ています。絞め殺しの木の仲間じゃなければ良いけど、と心配です。みんなで色々話し合っているとそのうち「近いうちにAさん(オイラの事)が取ってくれるでしょう!(笑)」と言われました。「えっ!?」と思いましたが確かに近いうちに何とかしないといけませんから、Mさんや文化財課と相談して、多分オイラが行くんでしょうが(>_<)、取る事を検討します。

そして石灰岩混じりで雨が降ると直ぐに川になってしまう谷に入って行かないと見られないのがウドノキ(オシロイバナ科、絶滅危惧種、別名オオクサボク)です。山菜で有名な「ウドの木」とは違いますよ。人と一緒に撮影するのを忘れてしまい大きさが分かり辛いですね。石垣島でも限られた場所でしか見る事が出来ません。これもおそらく太古の昔の海岸線近くのマングローブ林に生える植物だったんじゃないでしょうか? 周りにはカショウクズマメやタカナタマメなど海流散布で増える植物が多数見られます。

シリーズ5回も続けてしまいお付き合いありがとうございました。樹木医の皆さん、ありがとうございました。またお会い出来るのを楽しみにしています!

どうです、面白いでしょ?植物だけでも島の成り立ちや歴史など色んな事が分かってきます。遥か昔この場所はどんなだったんだろう?どうやってここにやって来たんだろう?鬱蒼とした森の中で思いは何千年、何万年とタイプトリップします。そろそろレジャー感覚のツアーは卒業して、亜熱帯・石垣島の本当の自然を堪能してみませんか?もっと面白い石垣島が待ってますよ! 宣伝か?!(笑)

#リュウキュウマツ #ウドノキ #オオクサボク #亜熱帯・石垣島

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イリオモテランのポリネーター調査2

2019年03月08日 | 何でも

イリオモテランのポリネター探しの続きです。まずはこの画像を見て下さい。黄色っぽい2つの丸いのが見えますか?これが花粉の塊です。誘引物質によって集まって来た生き物が蜜などを目当てに花の奥に入って行くと、この花粉塊が体について別のランに運んで貰える、と言う仕組みです。簡単な仕組みですがポリネターの大きさなどが丁度良くないと上手く花粉塊が付かず蜜だけ持って行かれるなどの問題が生じるので、花達はあらゆる仕組み施して自分にとって丁度良い花粉の運び屋さんにだけ運送代を払えるように進化?しているのです。

代表的な誘引物質は蜜の甘い匂いと、性的フェロモン、肉が腐ったような匂いでしょうか。運び屋さんは昆虫、鳥、コウモリ、風、雨、珍しい所ではサルやトカゲなんかも運び屋さんになっているようです。

ある植物では始めは殆ど蜜が出ていないんですが、奥をペロペロ舐めると徐々に蜜が出て来ると言う仕組みの物があります。これは花粉がしっかりとポリネターの体に付くように長くいて貰う為の戦略だと考えられます。だけどこのポリネター、どうやって舐めると蜜が出て来ると言う事を知ったんでしょう?偶然? 疑問に思ったNさんは知り合いの昆虫学者に相談して見ました。すると「そのポリネター(昆虫)の交尾の仕方を調べて見たら?」。と言う事でオスメス揃えて観察していると、「この昆虫が交尾する時、メスの背中をペロペロ舐める事によってメスがその気になり交尾に至る」と言う事が分かったんです! つまり蜜(ご褒美、運送代)が目当てでやって来たと思っていたら性的フェロモンによってもやって来た可能性が出て来た訳です。何年も掛かってようやく蜜によってやって来ると言う研究結果が出たと思ったらまた新たな課題が(>_<)。

その後もかなりの時間がかかったんですが、結果的にこの昆虫の性的フェロモンの匂いが何か?と言う事の判明しました。この事からこの花は甘い蜜と性的フェロモンと言う二刀流でポリネターを誘引していた、と言う事が分かったんです。この他にも面白い話は沢山聞けたんですが、キリが無いので今回はこの辺で。

このような実験・調査はただ植物のポリネターを調べて終わり、じゃないんですよ。そのポリネターが誘引されている物質は何なのか?と言う所まで突き止め、例えば野菜や果物の害虫を誘引し駆除したり、逆に忌避成分を突き止めて寄せ付けない、と言うふうに役立てているんです。特にサトウキビの害虫駆除研究では「サトウキビを加害する土壌害虫の生態とその防除法」など、その分野での第一人者がN博士なんです。

#ポリネーター #サトウキビ #性フェロモン #花粉塊

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする