リフトアップ 石垣島 エコツアー OpenPlace2 

沖縄は石垣島から元報道カメラマンが送る、海・空・山、自然が大好きな方へ! ツアー参加は「リフトアップエコツアー」で検索!

マイクロアトールで地殻変動が分かる!

2018年07月30日 | 何でも

先日、東大の「地震研究所地震予知情報センター」教授の佐竹先生やフランスの研究者たちのチームが石垣島などの島々にある「マイクロアトール」を切り出し採取しました。これは何の為にやっているのかと言うと、マイクロアトールの凸凹や年輪によって数千年前に地面が上がったか下がったか(津波があったかも分かるかも知れない)が分かると言う研究の為です。

まだ潮があるうちにボートで機材を運び、エンジンカッターで15Cm幅位で切り出します。その切り出した物を横から見ると高い場所や低い場所があり、年輪と照らし合わせながら調べて行くと、その時代、その場所の地面が高かったか低かったかが分かります。切り出し作業中に間に合わず、画像はありません(笑)

マイクロアトールと言うのはサンゴの平べったい塊(円形が多い)の事です。現代の生きたマイクロアトールの上方への成長は干潮時の海水面とほぼ同じ高さまでで、それ以上上方には成長しません(出来ない)が、潮に浸かっている方向へは成長出来ます(どんどん円形がデカくなります)。

そんな時、地震か何かで地面が下がったり海側に引っ張られたりし、元より干潮時の海水面が今までより上になる(深くなる)環境に変わったら、このマイクロアトールは外側だけでなく上向きにも成長できるようになるので、新たな環境が続いている間(時代)は今まで成長した部分より高く盛り上がります。その逆もアリです。 ___/ ̄ ̄\___ この高低差によって何千年前はこの場所は地面が沈み、何万年前は隆起してた、と言う事が分かる訳です(この説明で合ってるかな?)。 

名蔵アンパルや名蔵湾の「化石マイクロアトール」は約4000年前の物だと言う事は分かっているので、少なくとも4000年以上前のこの場所の地殻変動の様子が分かると言う事になりますね。

ある程度の結果が出たらまた石垣島で途中報告会を開いてくれると言っていたので、その時にまた詳しい(正しい)報告が出来ると思います、楽しみですね!

最後の画像は貝(イシマテ?)がサンゴの骨格内に穿孔し住んでいる様子が良く分かる断面です。成長とともにサンゴの骨格部分(炭酸カルシウム)を削ったり溶かしたりしながら穴を広げていきます。せっかく切り出したんだから地殻変動だけでなく、色んな専門家に見て頂き研究・報告して貰いたいですね。

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2万7千年前の白保人、帰島

2018年07月27日 | 文化・歴史好き!

国立科学博物館でも展示された「白保竿根田原洞穴遺跡から発掘された白保4号」が石垣島に帰って来ました。しかも肉付けされ、当時の人がどんな顔だったかも復元されています。私的な感想ですが、こういう人、今の石垣島にも居るなぁ、と言う顔付。まぁとにかく南方系の顔付だと言う事は間違いない。

 彼は当時としては大柄?な身長165cm、現代にいても全然違和感ない大きさです。年齢は3~40代と言う事で今だったらまだまだだけど、この当時としては長生きとの事。ちなみに沖縄の港川原人や宮古のピンザアブ人など「白保竿根田原の人々は何人なの?」と博物館の知り合いに聞いたら、研究者達のあいだでは「白保人または白保原人」で通っている、と教えて貰いました。

顔の方は3Dプリンターで作った頭骨に肉付けした物ですが、こっちは本物! 今後研究の為に持ち出される事は当分無いと言う事で、この本物の2万7千年前の骨を見る事は暫くないでしょう。今月29日まで八重山博物館で無料で見られるので、興味がある方は是非見に行って下さい。こんなチャンスは暫く無いですよ!

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ルリマダラシオマネキだけど、

2018年07月25日 | 生き物

先日、八重高の生物部の子達が捕まえたルリマダラシオマネキ(スナガニ科、絶滅危惧種)のメスだと思うんですが、こんなに黒地が多く、ルリマダラ模様が少なく、かつルリマダラ模様の太いのは初めて見ました。脚の色も赤が全く入ってない黒一色。甲に白っぽい色が少しだけありますね。

横から見ると分かり安いですね。ハサミが両方とも小さいからメス、脚は黒一色。 

奥に見えるはミナミコメツキガニですが、こちらも個体によってピンクのがいたりします。この画像のも脚がピンクで甲が紫色です。甲殻類は成長度合、食べてる物によって結構色が変わります。では模様はどうやって個体差が出るんでしょう?これはネコなど他の動物と同じで、親から受け継いだ遺伝子によります。ネコが出たので書いておきますが、同じ親から同じ時に産まれた子猫なのに模様が全然違ったりするのはネコは多卵性で、しかも発情期に交尾した時だけ排卵する交尾排卵動物(人にも良くある)です。父親が複数でも同時に妊娠・出産出来るので模様が違うくらい当然、と言う事でしょう。ついでに全然違う方向の話ですが、白猫やシャムネコで目が青い猫はかなりの確率で視覚障害をもっています。かなり話がそれたなぁ(笑)。

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自然に出来た岩窓の向こうに灯台が見える

2018年07月23日 | 何でも

海岸を歩いていたら石灰岩が割れ、三角形の岩窓のような感じになっていました。近づいて覗いて見ると、その向こうには灯台が見えます!

これ以上説明する事も無いんですが、覗いて灯台が見えた瞬間、何だか得した気分になりました(^.^)/

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肺呼吸する、カラマツガイの仲間

2018年07月20日 | 生き物

ほぼ日本中どこにでもいるカラマツガイ科の仲間です。この貝も先日のヒザラガイやマツバガイなんかと同じで「帰家習性」を持っています。夜間などに岩肌に付いてる藻を石灰岩ごと削り取って食べ、朝方帰ります。さらに凄いのがこの貝はエラ呼吸じゃなくて肺呼吸! 下の貝を見ると分かり安いと思いますが、チョッと出っ張ってる所があります。この部分に水管ならぬ呼吸管があり、呼吸してます。と言う事はどういう事ですか? そう、この貝は水中では溺れてしまうので満潮時でも水が被らないギリギリの位置に住んでいます。じゃぁ何で海に住んでるの?そのうち完全陸域の貝になるのかな?

削り取ると言えばヒザラガイは食事の時だけでなく自分の家もドンドンカジっていき、自分が収まりやすい心地よい家を作り上げます(先日の画像見てね)。そんな生物由来の岩の削れも、石灰岩などに出来る波打ち際のノッチの形成の理由の一つになっています。この話は面白いので時間のある時にジックリ書きたいと思います。

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ウミケムシ

2018年07月18日 | 生き物

ウミケムシ(ウミケムシ科)を知っていますか?暖かい海が好きなので北部にお住まいの方はあまり耳にしないでしょうが、だんだんと北上して行ってます。ゴカイに近い仲間で刺されると物凄く痛く、後日激しい痒みが数週間続きます。毒成分は炭素が鎖状につながった構造の神経伝達物質「ガンマアミノ酪酸」を分子内に持つ有機化合物が毒物質と言う事が慶応大と名古屋大の研究チームによって判明。命名コンプラニンだそうです。炎症が起こる仕組みが段々分かって来てるので、そのうち塗れば一発で治る!薬が出来るかも知れませんね。

天敵は普通に魚やカニなどで、自然界では毒針はあまり聞かない様です。なんで自然界であまり役に立たない毒針を発達させたんでしょうか?人間だけ痛い目に合うのはなぜ? ウミケムシ(ゴカイ)の仲間には光るのがいて、メスがオスを誘う為に光る物質を出すとか。ただ毛自体がガラスのような感じなので光が当たるとオスでもキラキラしていてキレイです。ちなみに画像のは裏です、何故か背泳ぎみたいな感じでウロウロしていました。

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ヒザラガイ

2018年07月16日 | 生き物

今回はヒザラガイ(沖縄方言でクジマ、奄美などではクンマー)です。同定は出来ませんでしたが、リュウキュウヒザラガイかオニヒザラガイでしょう。多板綱と言うよりヒザラガイ類クサズリガイ科で良いんだと思います。 石垣に何種類いるか分かりませんが日本全体で100種程だとか。石垣の人も食べる人は食べると言う事で、内地と同じですね。オイラはまだ食べた事がありませんが普通の貝の味です。ただ依然食べたカサガイとかマツバガイのように岩に生えてる藻などを歯舌で削り取って食べている貝なので、凝灰岩や砂岩などにいるのは不味くて食べられないと思います。

見た目通り古くからいる生き物で、3億年前くらいから殆ど形が変わっていません。浅い場所にくっ付いていいるので見た事がある人は多いはず。昼間はジッとして夜に動き回ります。ただし朝になるとまた、ほぼ同じ場所に戻るので、例えばマーキングしたり定点で画像を取って次の日見ても動いている事に気付けないかも知れません。どうやって元の場所に戻るのか良く分かっていませんが、感覚器官の機能として光を感じる事は出来る様なので、トカゲなどの第三の目と同じで月夜行性だから)の動き(光)等で位置を割り出しているのかも知れませんね。見た目こんななのに雌雄別です。

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ヒメジャコ

2018年07月13日 | 生き物

石垣島に来れば誰でも素人でも簡単に見れるヒメジャコです。ツアーなんかに参加しなくても干潮時の海に行けば見れます。青い色や緑色のキレイな貝ですが、食べる事も出来て海水もキレイにしてくれて言う事無いですね。昔は映画なんかで美女がオオジャコに足を挟まれて大変な事になったりする場面がありましたが、そんな事は滅多にありません。そんなシャコガイの仲間ですが、このキレイな色はサンゴと同じで温暖化が進むと真っ白になってしまいます。体の中の共生藻が抜けたりしてそう言う事がおきますが、それはイソギンチャクなども同じで、見た目には分かりませんが前回の星砂なんかも体内に共生藻が住んでいます。

共生藻(褐虫藻、植物プランクトン)は住まわして貰ってる代わりに家賃として光合成で作った栄養を貝いに与えています。こう言う関係の海の中に住む生き物は沢山いて、クラゲや他の貝類、ウミウシの仲間にもいますよ。気を付けて欲しいのは、TVの影響で自然の物を取って食べようなんて人が増えて漁業関係者もそうですが、自然破壊が問題になっています。流行りや遊び半分で自然の物を収穫するのはやめましょう!このキレイな貝が誰でも見れる方が良いでしょ!?

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ウデフリクモヒトデ

2018年07月11日 | 生き物

石垣島で干潮時の海に出ると当たり前のように見る事の出来る、ウデフリクモヒトデ(フサクモヒトデ科)です。色のパターンは色々あって適当。名前の通り腕を振ってデトライタス(デトリタス、微細な有機物粒子)を口に運んで食べたり、死体なんかがあっても食べてます。まぁ要するにこの子達も自然の再生係だから、海をキレイにする重要な役目を担っています。貝やタコ取りなどをしている時に、この子達が腕を振り出すと潮が上がり始めた合図なのでそろそろ帰ろうか、となります。もう帰った方が良いよって、オイラ達にバイバイしてくれてるんですね(笑)。

ヒトデと違って管足を持っていないので、ジワ~と移動するんじゃなく、直接腕を使って移動してます。なんとテヅルモヅルなどに近い生き物。腕を摘まんだりするとすぐに自切してしまうので捕まえて観察する時は全体をすくう感じで採取してください、毒は無いはず!?。

↑は色違いの画像ですが、ヒトデだけでなく星砂(バキュロジプシナ、カルカリナ科)太陽の砂(カルカリナ、カルカリナ科)なんかも写ってますね。これが生きている時の様子です。網状仮足で移動もするし藻類なんかを食べてる生き物だよ!

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ヒメイワオウギガニ?

2018年07月09日 | 生き物

赤目なのでイワオウギガニかな?と思ったんですが、ガラがヒメイワオウギガニ(オウギガニ科)なんですよね。取り合えずこっちにしておきます。オウギガニの仲間なので凄い毒を持っています。まぁこのカニを食べようって人はいないかも知れないけど、出汁を出すくらいに考えて煮込んじゃう人はいるかも知れませんね。テトロドトキシンやサキシトキシンを持っているので絶対ダメです!

出汁を取るくらいならイソガニにしておきましょう、可もなく不可もなくです。ただ何処にでもいるのでキレイな岩場にいるのにしておきましょう。石垣にいるのはミナミイワガニです。ただし自己責任で!

もうじきどデカい台風がやってきます!負けないぞ~!皆さん、無事を祈ってね。

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