石垣、宮古、多良間あたりの方々、台風9号は大丈夫でしたか? 「数年前の超巨大台風に匹敵する!」とニュースで繰り返し放送され気象庁のサイトでも、「風速55m、瞬間75m!」と書いてあります。その時の台風では「(一応プロとしてやってるが)素人が作ったのか?」と思われるような作りの我が家の屋根や壁はベコベコたわみ、家の前の道路の電柱が端から端まで全部折れ、倒れた電線が「ボンッ」と言う炸裂音とともにスパーク(ショート)! 真夜中の停電中、真っ暗だった家の中が光に包まれました。
11月8日
そんな経験をしているので今回の気象庁の予想で、最大瞬間風速70mを超えた時点で避難所に行く事を決めました。
念のために避難所(健康福祉センター)に電話して聞いて見ると「毛布は無い、マット等も無い、ブルーシートは敷いてある、お湯はあるが電子レンジはない、水はあるが持って来た方が良い」との事でした。TVで見ていたのと違うのでちょっとビックリ! 案の定、台風がかなり近づいた時間にいよいよヤバいと思い消防に連絡して連れて来て貰ったおじぃは身一つで来たのでマットも毛布も何もなく、夜中に「寒くて寝れない」と言って寝る場所から出て行きました。段ボールくらいスーパーの捨てる奴で良いから「自由にお使い下さい」と用意してあれば良いのに。
オイラが持って行ったのは、普段持ち歩いてる財布とかが入ってるカバン以外に「銀マット、タオルケット、着替え、タオル、エアコンが効き過ぎて寒いかも知れないから長袖と靴下、カッパ、カップヌードル、飲み物(3Lのウォータージャグ)、お菓子、ライト数個、本、ヘッドフォン付きラジオ、電池、モバイルバッテリー、スマホのAC電源、薬、眠剤、耳栓、お酒」です。一晩だけだろうと思っていたのでこんな感じ。途中スーパーで段ボール貰おうと思っていたのに忘れてた。
家を出る前に「頑張ってくれよ、神様我が家をお守り下さい」と。家の屋根や壁が吹き飛んでも大切な物は守られるように防水ケースなどに入れ、崩れた時の事を想定してそれらを置き、シャワーを浴びて、キッチン以外のブレーカーも下ろし、ノートパソコンやカメラも持って行こうと思ったんですが一晩だけだと思ったので友達の家で預かって貰いました。
避難所には19時過ぎに到着。駐車場には結構車があって後から新聞で見ると100数十名が来ていたそうです。
役所の知り合いが受付に。名前を書いて寝る場所(ブルーシートが敷いてある所)をまず見ようと思い行ってみると、小さい子供連れは別の部屋が用意されているので、この時点では割と静かでした。壁際とか居心地の良さそうな場所は既に埋まっています。避難慣れ?しているのか分厚いマットレスを敷いて荷物で壁を作り、まるで自宅の寝室のようなファミリーが多くいました。オイラは仕方ないので結構真ん中でマットを敷き荷物を置きました。前日のツアーと台風対策でクタクタになり疲労困憊していていたので、横になった途端ホッとして暫くボ~としました。19時半ごろ、ここでは飲食禁止なので飲食場所まで移動。カップヌードルにお湯を入れ友達に貰ったイワシの缶詰が夕食。端っこに置いてある映りの悪いTVを何となく見ながら、足りなければお菓子を食べます。
回りでは、おじぃおばぁの集まりがゆんたくで楽しそうに会話をしていたり、島で良く見るホームレスのおじさん、親子連れは用意してきた美味しそうな夕食を食べています。離れた場所でポツンと一人で座っているおじさんがアチコチにいたり、絶えず汗を拭きながら何故か複数ある扇風機の前を順番に巡っては強烈な匂いを撒き散らす太ったおじさんにはまいりました。
おばぁに「白いブラックサンダー」を貰ったり、本を読んだり、スマホで何度も台風進路見て24時ごろ就寝。寝る場所に戻るとオイラが荷物を置いた直ぐ横にさっきの強烈な匂いのおじさんが寝ています! 急いで場所を移しました(笑) クタクタでしたが固い床に銀マットだけではアチコチ体が痛く、数十分おきに体制を変えないといられません(余分に段ボールを数枚敷きましよう!)。静かと思っていたこの場所も凄いイビキが聞こえて来たり、缶を開けてお酒?を飲んでる音が聞こえて来たり、急に寝言?で叫ぶ人がいたり。予想通りエアコンも効き過ぎて寒い! 長袖と靴下を履き、さらにカッパを着て寝ましたが継続した睡眠はとれませんでした(寝袋持ってくれば良かった!)。台風の音は建物がコンクリのデカくて丈夫なせいか殆ど聞こえず、時より聞こえる突風の音も自宅に居る時とは比べようがありません!その辺は安心と言うか実感がわかなく、気持ちとしては忘れるくらい安心感があります。それだけでも来て良かった。
つづく