木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

砂時計

2004-07-28 01:38:36 | インポート
 犠牲者が35,000人といえば相当な数である。警察庁に
よれば、昨年一年間の全国における自殺者は34,427人で
あったという発表があった。これは統計に表れている数
字であるので、実際の犠牲者数は更に多いのではないか。

 35,000人の犠牲者といえば、戦争で生じる犠牲者の数
よりも場合によれば多い。今、いかに表に見えない場所
で多くの犠牲が生じ、多くの苦しみが起こっているか現実
として、社会の問題として深刻に対応しなければならない。
 
 又、交通事故による犠牲者も年間に約30,000人であると
聞く。毎年、日本では約60,000人以上もの人々が自ら、或
いは不慮により亡くなっていることになる。
 戦慄すべき事実ではないか。

 命を絶つということ以上の終わりはない。
 命を自ら絶つほどの勇気があるならば、何でも出来るだろ
うし、何も恐れるものはないだろうと普通ならば考える。し
かしそういうことを考える以上に追い詰められている人々が
これほどに多数存在していることは、もはや政治が蘇生する
こと以外に、生活や産業の再生もあり得ないことを物語って
いる。

 砂時計がくびれ始めている。
 時間はただ過ぎゆく。過ぎるがままに砂時計はくびれていく。
時間はない。やがて砂が尽きると、砂時計をひっくり返さない
限り時間は始まらない。
 つまり、世の中をひっくり返すような政策を打たない限り、
尽きた時間は再び始まらないということかもしれない。

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