木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

ジャンピングする人は信用されない

2024-06-13 13:53:45 | 随想
物事は人と人とが織り成すもの、
人と人とのやり取りで成り立ちます。
そのような中で苦情というものが
出てきます。

苦情にも多種多様な苦情があります。
例えば対応が悪い、
品質が良くない、
内容が違う、
話が違う、
トラブル、
相手の怒りに触れる、
話にならない、
担当を変えて欲しい、
などなど世の中で何かをすれば様々な苦情は
生じていきます。

大抵の苦情は悪意が無い限りきっちり対応すれば
また相手との関係も良好になります。
逆に開き直ったり無視したりすると相手は激怒
して人間関係そのものが終わりを迎えたり時に
あらぬ展開になったりします。

相手の信用を失う行為の1つにいわゆる
ジャンピング
という事があります。
意外とこれを犯してしまう方がいるのです。
ジャンピング、つまり勝手に人を飛び越えて
何かをしたり出入りしたりする事ですね。
これ、嫌われます。
嫌われるだけでなく時に出入り禁止にされる場合
もよくあります。
「あの人、気を付けろよ。よくジャンピングする
からね。」
と業界や同業他社の間でくちコミで伝わり始める
とその人はなかなか信用されなくなります。

例えば何かを開発、製造している社長がいます。
しかし販路を持っていないし広報手段も
持っていない。
せっかく素晴らしい商品を開発したのに
世の中に知られていない。
だからと言って自分で自らが営業するにも不得手
であり、また限界があるとします。
そういう時に商社や時に代理店にお願いする
事になります。

商社の営業がその社長と会って話をしていくうちに
社長の情熱、商品の中身にも問題がないとなれば
商社としてその社長の開発した商品を売ってあげます
となりますね。
例えば価格が5000円とします。
社長では売れないし売り方を知らないから
商社が販路開拓、販売先を開拓してあげますと。
つきましては1個売れるにつき商社は手数料として
2割頂きますね、と社長と契約します。
1個売れれば社長には4000円、商社は手数料
として1000円が入ります。
これでウインウインの関係ですね、と。

ところが時々、デリカシーの無い人ならば
商社が開拓してくれた販売先であるにも関わらず
商社の存在を無視して勝手に販売先に連絡したり
出入りするようになる事例が生じる場合があります。
これ、ジャンピングですね。
販売先を紹介してくれた、新たな販売先を開拓
してくれた、自分を新たな販売先に繋いでくれた
商社の営業に全く知らせず、全く連絡も相談もなく
良かれと思って無断で販売先に出入りしては
勝手に話を進めたり時に新たな商品提案をしたり
或いは自分が直接納入するようにしたら
今の5000円から4500円に値引きするよ
というような話をする方も時にいます。
故意にする人もいますね。
しめしめ、と出し抜こうとする人ですね。

やがてどのような展開になるか・・・。
商社が後からその事実を知らされると問題になります。
「弊社が開拓してあげた販売先ですよね?」
「弊社が紹介してあげた販売先ですよね?」
必ずこのような展開になり商社とその社長との間
に軋轢が生じます。
この時、その社長がついうっかり、つい急いでいた
とか等々で真摯に詫びればまた商社と関係が改善
しますが時に開き直る人もいます。

「何が悪いんだ。俺が作った商品じゃないか。」
などと全く自覚がない場合もあります。
こうなると往々にして商社は販売先に連絡して
取引停止、
社長との契約解除、
場合によっては販売先からも社長は出入り禁止
になる場合がありますね。
様々にビジネスや仕事をされている方々なら
よく分かる事例でしょう。

法的に違反とかではなく、モラル的に道義的な
感覚だと言えます。
ジャンピングする人は嫌われたり信用されなく
なります。

「気を付けろよ。あの人はよくジャンピングを
するからな。」
このように言われ始めるとビジネスでの成功は
難しいでしょう。
デリカシーが無いとも換言できますね。

例えば商社から社長に
「今後は弊社に連絡しなくても良いので直接
販売先とやり取りして頂いて構いません。」
となれば直接出入りしても良いのですが、それでも
商社に無断で販売価格を変更したり中身を無断で
変更したりすれば同じような展開になりトラブル
になりますね。
要するにデリカシーの問題ですね。

社長と商社との関係に限らず、このジャンピング
してはいけないという感覚が欠落している方は
よく随所でトラブルを起こしています。
物事は全て人と人とのやり取り、信頼に基づいて
成り立つという事はあらゆる分野に共通する
大原則ですね。


コメント
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