goo blog サービス終了のお知らせ 

黄昏れたフクロウ

FC2ブログの黄昏のフクロウと、はてなブログの黄昏にフクロウに移行しました

フグで一杯やりながらメモリー増設

2007-12-11 | 科学、技術
 何事にも旬がある。旬を知ればおいしい物を安く食べることができる。それに「そろそろ寒蜆の季節だなー」とつぶやくのも乙なものではないか。

 友人からコンピューターが欲しいと言われ、DELLのノートPCを差し上げることにした。2002年に購入したInspiron4100。だからもう6年前のPCだが今でも問題なく使える。

 ただメモリー容量については問題があるかもしれない。何しろメモリーの値段は急速に下がるのでPC購入時には最小限のメモリー構成で購入することが多い。このPCもWindowsXPが動作する最低限の256Mbyteしか載せていないのだ。

 価格.comで調べると1GByteメモリーが7000円位まで下がっている。その上バルク品だと2000円を切っている。待てば海路の日和ありということ。Inspiron4100は最大1GByteまで増設できるのでこの際1GByte搭載することにする。

 手元においておくPCならバルク品のメモリーでもよいが、他人に差し上げるとなるとそうはいかないので、メーカー品のメモリーを探すことにしたのだが、、、、、、無い。Inspiron4100での動作保障した512MByteメモリーを2枚購入して1GByteにしようと思ったのだが、売っていない。

 たとえばTranscend社のメモリーでInspiron4100での動作保障しているのは256MByteしかない。それに1モジュールで3600円もする。これを2枚購入して512MByteに増設するのに7000円もかかると言うことだ。

 それでもバルク品では動作しなかったとき手の打ちようが無いので、Transcend社に注文することにした。もちろんインターネット経由で。

 11月30日に発注したメモリーが宅急便で送られた来たのは12月2日、便利な世の中になったものだ。早速メモリーを実装して、電源を入れたのだが、立ち上がらない。BIOSは512MByteになったと言っているのだが、Windowsが立ち上がらない。再インストールもできないので、症状を書いてTranscend社に即刻送り返した。これが動作しなかったメモリーモジュール。台湾のProMOSテクノロジー社製のTSOPパッケージに入ったメモリーが実装されている。
ProMOSテクノロジー社製のTSOPパッケージ品

 12月11日、Transcend社から交換されたメモリーモジュールが送られてきた。早速実装してみたらこれだと問題なく動作した。今回のモジュールはドイツのInfineon 社のBGAパッケージに入ったメモリーが実装されている。これが良かったのか。インターネットでデータシートを検索したが出てこないので、本当の理由は分からない。大分ばたばたしたが、これでメモリ増設を完了した。メーカー品を買ってよかったとおおいに実感した一件であった。
Infineon 社のBGAパッケージ品

 メモリーの世代交代は大体5年周期である。2001年から2005年まではDDRの時代、2004年から2009年までがDDR2の時代。2008年には次世代のDDR3が市場に出始めると言われている。これらはデータレートが異なるだけでなく、電圧まで違うので互換性が無い。困ったものだ。

 2002年に購入したInspiron4100は第一世代のDDRメモリーを使っていて、今回この1世代前のメモリーを購入しようとしたので高いものについたわけだ。確かにメモリーの価格は急激に下がるが、商品寿命を終えるとまた急に高くなるということである。

 2004年頃までにPCを購入した人は今がメモリー増設の最後のチャンス。これからどんどん高くなるし品物もなくなるはずだ。2005年以降にPCを購入した人は今がメモリ増設の旬である。安くておいしいDDR2を腹いっぱい実装しておくのがよいだろう。


日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。

策士、錯視に溺れる

2007-10-22 | 科学、技術
 銀座2丁目を歩いていたとき、周りの空気がふわっと揺らいだのを感じた。何かおかしい。時空に歪を生じたのか、、、、酔っているわけでもないのにビルがゆがんで見える。証拠写真を撮ったのがこれ。
銀座2丁目に建築中のビル


 これに似た経験は目の錯覚でよく起こる。有名な例を示す。横に走るグレイの線は全て直線で平行になっているのだが、人間の目はこれをゆがんで認識する。
よくある錯視の例


 錯視を引き起こす図形はいろいろあるが、次に示すこれが最高と思うがいかがだろう。真ん中の黒い十字を20秒ぐらいじっと見ていると何が起こるか体験して欲しい。
錯視のなかなか凄い例だと思う

 ピンクの円が見えなくなり、緑の円がぐるぐる回っているように見えたら急いで緑内障の検査を受けたほうが良い、というのは嘘で、これも錯視の例である。


建物の名称:デビアス銀座ビル
ref: http://listverse.com/miscellaneous/20-amazing-optical-illusions/

日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。


ヒューレットパッカード社、電卓発売35周年記念hp35s

2007-10-14 | 科学、技術
 今年の8月、突然うれしいニュースが入ってきた。米国のヒューレットパッカード社が電卓発売35周年記念として新製品の電卓hp35sを発表したのだ。今時何故電卓なのかと思うかもしれないが特別な電卓なのだ。

 ヒューレットパッカード社が電卓を作っていたことは以前の記事に書いた。このヒューレットパッカード社はhpのロゴで有名だが、2002年に電卓事業から撤退するとアナウンスしていた。その後電卓事業は継続するようにしたようだが、それでも現在売られているhp電卓で昔のテイストを残す機種は金融用のhp12Cだけであり、hp30sやhp33sなど科学技術用はエンターキーが小さいなどデザインがいまいちで買う気がしない。

 hp社が初めて電卓を開発したのは35年前で、hp35という名前がついていた。キーが35個あることからつけられた名前らしい。そして最大の特徴は逆ポーランド法という入力方法。カッコつきの式を簡単に入力できる方法で、これに慣れると普通の電卓の入力方法はまどろっこしくてやってられない。ただ問題はある、hpしか逆ポーランド法の電卓を作っていないということだ。
35年前のhp35電卓

 国内のhp社は電卓を扱っていなくてjuly社が扱っている。july社のホームページで10月12日入荷分の予約を取っていたので早速予約した。そして予定通り今日品物が届いた。

 早速いじってみたが、キータッチがずいぶん軽くなって使いやすくなった。軽さを測ってみると、新製品の35sは120gの力で押すと入力される。同じ縦型の32Sは160gだし、20年も使ってきた15Cは150g、10年位前にアメリカのスーパーで買った12Cに至っては170gだからかなり差があるが、体感上はもっと大きな差がある。

 大きさは少し大きくなった。もともと12Cや15Cなどの横型はシャツのポケットにすっぽりはいるが縦型の32Sはポケットからはみ出していた。新製品の35sはそれより一回り大きくなっているからもう少しはみだす。それにケースがかなり大きくなってしまったのでシャツのポケットというわけにはいかない。ケースは昔のタイプが良いと思う。

 液晶表示は2行表示になった。おのおのXレジスターとYレジスターの内容を示しているので、レジスターの内容を入れ替えるときなど確認ができてよい。

 このhp35s、機能的にはhp35とは全く別物で、科学技術計算用電卓の最終形を目指したといっている。この35sはアニバーサリーモデルではないということなので当面買うことができるだろうといわれているが、ビジネスの論理で何時またhp社が電卓事業から撤退するかもしれない。それに定価7,980円だが、このインフレの時代、いつ値上がりするかしれない。欲しい人は早めに買っておくのが良いだろう。

 これでhp社製の電卓を4台も持っていることになった。馬鹿じゃないかと言われたら、そのとおりと答えるしかないのだが、それでもうれしい。つける薬は無いというのは本当だ、、、、、


追記:july社のblogにhp35sの日本語マニュアルがアップされている。非常にありがたいことだ。


日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。



宇宙船2号、事故発生

2007-07-28 | 科学、技術
 よぼよぼになる前に宇宙旅行へ行ってみたいものだと思っていたが、難しくなるかもしれない。以前、Scaled Composites社のSpaceShipOneが有人飛行に成功したと書いたが、次期の宇宙船SpaceShipTwoの開発中に爆発事故を起こしたようだ。

 Scaled Composites社はマイクロソフトの創業者の一人、ポールアレンやバージン航空のリチャード・ブランソンが出資していることでも有名な会社である。

 リチャード・ブランソンはバージン・ギャラクテイックという会社を作り、すでに$200,000で弾道飛行による宇宙旅行を売り出している。Scaled Composites社の宇宙船を5機発注していて、今年から運行を始める予定だったのだがどうなるのだろう。

 事故はモハーベー砂漠にある基地でエンジンテスト中に起こったと言うことで、作業者が二人即死、一人が病院でなくなったようだが、あと3人が危篤状態にあるという。

 つい先日のことであるが、このScaled Composites社をノースロップ・グラマン社が買収することが発表されたばかりである。買収にともなうサボタージュにしては犠牲が大きすぎるのでそうでは無いと思うが、買収はどうなるのだろう。

 一方NASAのスペースシャトルでサボタージュが発見されたらしい。8月7日に打ち上げ予定であったエンデバーで国際宇宙ステーションに運ばれる予定であったコンピュータの配線が切断されていたと言うもの。

 宇宙旅行というと夢が一杯のおとぎの世界のような気がするが、いろいろと人間社会のしがらみを引きずっているようだ。まったく夢も希望も無いのがこの世界と言うことか。

 それにしてもSpaceShipOneは訳すと宇宙船1でSpaceShipTwoは宇宙船2になるのだろう。そのまんまの名前だがSpaceShipOneは米国でトレードマークとして登録されている。英語では単語をつなげて一語にすると新語になると言うことか、フーン、、、、、、でも日本では駄目だろうなあ、、、、、


日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。


伝染性肥満症

2007-07-27 | 科学、技術
 ソーシャル・ネットワーキング・サービスが花盛りだ。これは社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスのことで、米国が発祥地だが日本でもmixiなど色々なサービスがある。

 ただ、規模が大きくなるに従って色々問題も多くなり、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の分析が大きなトピックスになっている。このように人間関係をネットワークとして解析していく手法はいろいろな分野で使われているが、最近思わぬ発見があったという。

 それは「あなたの体重は、あなたの親しい人達に影響されている」と言うこと。米国マサチューセッツの12000人以上の肥満症の人たちを調べたところ、肥満症の人たちの友人には肥満症の人が多かった。つまり肥満症は伝染するらしい。

 この親しい人たちには配偶者や家族も含まれるから納得するところもあるが、仲の良い友人同士にも明らかにこの傾向があるらしい。

 仲の良い友人とは食習慣や運動に対する態度、目標とする体型に対する基準が似てくるので、体重も似てくると言うのが理由らしい。実際データでは、友人が肥満症になったとき肥満症になる確率は非常に高く、又逆に、友達が減量に成功するとやはり体重が減ることが多いらしい。

 減量を志すとき、あいつには負けたくないからというように嫌いな奴をターゲットにするのはうまく行かないと言うこと。競争状態に置くのではなく、友人同士では励ましあうことができるというのが減量に成功する理由のようだ。レポートでも減量のコツは家族や友人を巻き込むことだと言っている。

 そういえば最近腹が出てきて困っている。君、少し減量したらどうだろう。 えっ、俺の肥満がうつったって、、、、、、、



Ref: New England Journal of Medicine Volume 357:370-379 July 26, 2007 Number 4


日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。

ピザによるロールシャッハテスト

2007-07-10 | 科学、技術
 精神分析のひとつの方法としてロールシャッハテストがある。インクブロットテストとも言われていて紙にインクをたらし、それを半分に折って対称形のインクのしみを作ったものを使う。被験者はそのしみの中に見えるものを答えるのだが、性格分析に使われる。

 どの領域を見たのかとか、そこに何が見えたのか、形か、色か濃淡か、などから判断するのだ。これなら特にインクのしみを使わなくても、普段の生活にも応用できるかもしれない。

 さて、下の写真をよく見てもらおう。これでもロールシャッハテストの代わりになる。あなたはこのピザに何を見るだろう。生活の一場面を目の前に再現できるだろうか?あなたの深層心理にひっかかる点は無いだろうか。

何に見えますか?あなたの性格、注意力を判定します

 一番多い回答はもみ上げを伸ばし、チョビ髭をはやした男の顔が見えるというものだ。また、猿のヒヒに見えたりする人もいるだろう。しかし、何か変だと感じたら、さらに分析を進めて欲しい。これには心理学的に重要な側面を含んでいるのだ。

 分析的にこの写真を見ると以下の点が明確になる。

1)たしかに対称図形になっているが、なぜ?
2)皿の右側の色が不自然。
3)ピザの影が不自然なところがある。
4)ピザと皿の境界が不自然

まあ、科学技術捜査隊が見れば、一目で修正されていると見抜くはずだ。ただし重要な問題点はここから。何故、修正されているのかの分析が心理学の新たな側面を花開かせることになる。

 証拠写真を見せる。

オプレチェネッラの食べかけピザ

 会話を再現するとこうなる。「あっ、、、また写真を忘れた。しょうがないなぁ、でも食べかけだけど撮っておこうっと」

 大皿で食物を出されると反射的に自分の分を確保してしまう。終戦直後の混乱を生き抜くための本能であった。これを心理学的専門用語で言うと「貧すれば鈍す」というのだろう。それにしても我ながら情け無い。

 最近は画像修正ソフトの性能が上がり、このように食べかけのピザが上の写真のようにいとも簡単に修正できる。もっとも店のほうからこんな不細工なピザは作っていないと抗議されるかもしれないのだが。さて、これからパスタの皿も修正しなくては、、、、、、



日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。

踏んだりけったり

2007-06-27 | 科学、技術
新丸ビル ドライミスト



 梅雨だというのに真っ青な空と、うだるような暑さ。関東地方では入梅後ほとんど雨が降っていない。利根川水系のダムの貯水量も平年を下回っている上、今年の夏は猛暑が予測されている。十年前の平成8年に給水制限があったが、今年はどうなるのか。

 東京の丸の内の景観が大きく変わっている。特に日比谷通りの一本裏の通り、仲通りは信号の数も少なく石畳でなかなか雰囲気がある。この仲通に面した新丸ビルの前に変わったものがある。

新丸ビル ドライミスト




 パイプから噴出しているのはドライミストと呼ばれる高圧で噴射された水。気化熱で温度を下げようと言うものである。愛・地球博でも設置してあったらしいが気がつかなかった。気温が3度ほど下がるらしい。

 写真で見るとわかるように新丸ビルの前のドライミストはその存在を激しくアピールしている。勢い良く噴出している霧を初めて見たときは大回りしてしまったが、多くの人はわざわざ霧の下を歩く。マネをして霧の中を歩いてみたが、すぐに蒸発するらしく濡れることは無く涼しいから快適である。

 巨大なエネルギーを消費してヒートアイランドになっている東京を冷やすために屋上緑化などが進められているが、維持費の点でも効率の面でもドライミストのほうがよさそうだ。

 ただ、ダムの水位が下がっている今年の夏、給水制限になったとき真っ先に止められるのはドライミストではないかと思う。今年の夏は猛暑で水飢饉なんてことにならなければ良いのだが、、、、、

日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。


日本語プロセッサーATOK試用結果報告

2007-06-24 | 科学、技術
 キーボードに向かいローマ字やひらがなで入力してスペースバーを押すと漢字に変換してくれる。これをやってくれるのが日本語プロセッサーとかフロント・エンド・プロセッサー、略してFEPなどと呼ばれているソフトだ。マイクロソフトのウインドウズの中にはもともとMicrosoft IMEというものが入っていてローマ字かな変換や仮名漢字変換をしてくれる。

 FEPには市販されているものもあり、代表的なものがジャストシステム社のATOKだ。NECのPC98でパーソナルコンピュータの洗礼を受けた年寄り達はジャストシステム社のワープロである一太郎を使っていたはずだし、一太郎に組み込まれていたFEPであるATOKを使っていたはずだ。

 最近Microsoft IMEがどうも言うことを聞いてくれないと言う印象があったので、ATOKの試用をしてみることにした。一ヶ月の試用ライセンスがあるので早速インストールして使い始めたのだが、結局2週間ほどでMicrosoft IMEに戻してしまった。

 これはATOKの問題と言うより、私の使っているHappy Hacking Keyboard Lite2との相性によるものだ。このキーボードはテンキーが無く、小型なので狭い机の上で使うには大変重宝しているのだが、ファンクションキーが数字キーと共用されている。

 Microsoft IMEで入力した平仮名をカタカナに変換するには無変換キーを使えばよいが、ATOKではFnキーをおしながら7を押すことになる。これが面倒。

 あと文節区切りの変更方法がMicrosoft IMEに慣れてしまったのでATOKではいらいらする。カーソルキーを使ったあげく消去して入れなおすと言うことを何度やったか。

単語の変換については例えば

気門:IMEーOK、ATOK-NG
親油性:IME-NG ATOK-OK
ファインマン:IMEーOK、ATOK-NG

であったが、これは登録して教えればよいことで大きな問題にはならないと言う結論に達した。

 そんなわけでATOKはきれいさっぱりアンインストールした。それでもMicrosoft IMEで「天の川」を「尼の皮」と変換してきたときはそのシュールさに怒る気も失せ、思わずにやりとしたりしていたのだが、、、、、、人間丸くなったてことか、、、、、

Photo:http://www.pfu.fujitsu.com/hhkeyboard/lite2/


 
日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。


夜遊びの友

2007-06-23 | 科学、技術
 真っ赤な夕焼けが終わって、黒くなり始めた雲のふちが細く橙色にかがやいている。やがて空の色が濃い青に変わっていくのだが、好きな瞬間だ。

 人間の視神経は光量が低くなると青い色に対する感度が上がるらしいが、カメラでとってもこの時間帯の空は深い青に写るので人間の視細胞のせいだけという訳でもなさそうだ。

 夕方散歩に出かけるときには必ずカメラを持って出かけるのだが、最近はデジタルカメラになった。最初に買ったのはニコンのCoolpix885でその次に買ったのはやはりニコンのCoolpix4300だったのはバッテリーとメモリーカードが共用できたから。

 これらの操作性、画質には文句は無かったが、ポケットに入れて持ち歩くには大きい。それにISO感度が最大400までしかないので、弱い光の中でのスナップに手ブレが多い。そんなわけで感度の良い小型のデジカメを探していたのだが、目をつけたのが富士フィルムのF31fd。サイズは今流行の機種に比べちょっと大きいがISO1600相当の感度で撮影してもノイズが少ないと評判の機種である。

 2006年11月に発売になったこのF31fd、そろそろ生産中止になりそうなので、買うなら今がラストチャンス。そんな時amazonで20,000円くらいで売っているのを見て思わずお買い物のボタンを押してしまった。

 三日後に届いたF31fdはその後大活躍である。フラッシュの焚けない薄暗いレストランでかなりラフにシャッターを押しても手ブレしない。ニコンでは脇をしっかり締め、おでこにしっかりと押し付け、息を止めてシャッターを押しても手ブレしたような条件であってもである。

 ファインダーが無いので屋外での撮影は苦労しそうだし、ニコンの絵作りのほうが好みに合っているのだが、暗いところでのスナップショットにF31fdは最適だ。

 かなり暗いところで撮影した絵を見てもらう。

ニコンCoolpix4300 ISO=400, F=2.8, 露出=0.62秒

ガラスの質感が良く出ている。


富士フィルムのF31fd ISO=400, F=2.8, 露出=0.25秒



富士フィルムのF31fd ISO=800, F=2.8, 露出=0.25秒



富士フィルムのF31fd ISO=1600, F=2.8, 露出=0.10秒

ISO=1600でもそれほどノイズは目立たない。ブログには十分。


富士フィルムのF31fd ISO=3200, F=2.8, 露出=0.05秒

ISO=3200だとさすがノイズが多くなる。


 やはりISO400ではニコンのほうがシャープであり、好みだ。しかし富士フィルムのISO1600はスナップショットには十分の画質を持っている。十分の一秒のシャッター速度で撮影できるのは手ブレを防ぐには大きなメリットだと思う。これから夕方の外出が増えそうな気がしている。



日記blogランキングに参加しています。
クリックをよろしくお願いします。
日記@BlogRanking

人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。

それでも地球は動いている

2007-05-25 | 科学、技術
 レオナルド・ダ・ビンチから約百年後に生まれたガリレオ・ガリレイは天文学の父と言われている。イタリアの大学で数学や天文学を教えていたが最も大きい功績は実験結果を数学的に解析するという手法を確立したことにある。

 彼は手製の望遠鏡で惑星を観測した結果、地動説を唱えた。その後異端審問で地動説を捨てることを誓わされたガリレオが「それでも地球は動いている」と言ったというのは有名な話である。

 ガリレオは地動説の根拠として潮の満ち干をあげたが、彼の説明だと一日に2回満ち潮がくることを説明できない。

 ちょっと前、ヨットマンの川神さん、工学部を出たドクターである、にも「どうして満ち潮が一日に2回あるのか分からないのですよ」と聞かれたことがある。

 これはなかなかおもしろい問題であって、前に紹介した朝永振一郎の物理学読本にも、ファインマン物理学の力学にもわざわざ説明してある。

 ガリレオにも分からなかった、そして大学レベルの物理と思われる一日2回の潮の満ち干の説明をしてみようと思う。

 まず潮の満ち干は地球と月の関係で起こるということは事実としよう。太陽は関係ないと言うこと。

 そうすると月の引力が引っ張るから液体の水がたくさん引っ張られて満ち潮になる。これは感覚的によく分かりそう。月に面している海面が盛り上がる訳だから、地球の自転に伴って一日に一回満ち潮が起こるのならよく分かる。

 ところが満ち潮は一日に2回起こる。月に面しているのとちょうど反対の海面も盛り上がってしまうのだ。なぜか。

 実は月が地球の周りを回っているのではないと言うこと。月も地球も、月と地球の重心を中心に回っていることさえ分かれば簡単である。月に面しているのとちょうど反対の海面は遠心力によって盛り上がるというわけ。

 月がどっしりと動かない地球の周りを回っているのではなく、ほんのわずかであるが「それでも地球は動いている」のである。

 イタリアのフィレンツェへ行ったときウフィッツ美術館へ行かず、サンタ・クローチェ教会の中にあるガリレオの墓を見に行き記念写真を撮ってきた。同行者からは今でも非難されている、もう10年も前の話なのに、、、、、


ブログの人気投票に参加しています。
ぜひ、ここをクリックして投票をお願いします。


人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。
 

ゴキブリの科学

2007-05-24 | 科学、技術
 ゴキブリの季節である。ゴキブリが出ると昔は大騒ぎして新聞紙でひっぱたいたりしたが、最近では台所用の液体洗剤をかけることが多い。さすがに3億年も生き続けてきたあの生命力の強いゴキブリも1分くらいで動かなくなる。これをもって台所用の液体洗剤がいかに毒性が強いかと思うかもしれないがそれは違う。

 ゴキブリのような昆虫類は肺ではなく腹にある気門で呼吸している。そして昆虫の外殻は水をはじくように油になじみやすい物質でできている。これを親油性があるという。一方洗剤はといえば油を落とすのが目的だからこれも油になじみやすい性質を持っている。

 親油性のある体に親油性のある洗剤をかけるわけだから体にべっとりとついてしまい気門をふさいでしまう。だからゴキブリが死ぬのであって洗剤の毒性のためではない。嘘だと思ったらサラダオイルで試してみたらよいだろう。親油性というより油そのものだから洗剤よりも効果があるはずだ。

 でもまてよ、親油性があれば良いのだからあれも使えるのではないか。スプレーオイル。そうKUREのCRC5-56とかエステー化学のWD-40。人間やはり応用力ですよ応用力。

 すぐさま実験に取りかかったのは言うまでもない。そして結果もいつもの通り、まったく予想に反するものであった。CRC5-56を体中に浴びたゴキブリは鼻歌まじりにシンクの裏に逃げていったのだ。科学者としての推測は、このゴキブリ、一分後にシンクの裏で絶命しているというものだが、はて、、、、、



ブログの人気投票に参加しています。
ぜひ、ここをクリックして投票をお願いします。


人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。
 

仮名と実名

2007-05-23 | 科学、技術
 インターネットでは皆、個人情報を開示しないように心がけているようだ。私もブログでは佐久間と名乗っているが当然仮名である。それでも身の回りの出来事を記事にしているから検索エンジンがもう少し進化したら個人を特定することができるようになるのだろうと思っている。インターネットで匿名性を長期にわたって維持するのは困難になっていくかもしれない。

 インターネットのもう一つの特徴は、忘れてくれないということだろう。一度発信すると必ずどこかにアーカイブされ、取り消すことが難しい。発信した情報が次々と集積されてゆき、近い将来書き手を特定することができるとなると、ブログも心して書かなければならない。検索エンジンがインターネット社会を変えていくというのはその通りだと思う。

 米国では検索エンジンが就職活動を変えたらしい。シリコンバレーで技術系の人材を雇用する場合、従来は履歴書が重要な役割を果たしていた。そのため履歴書の書き方のコンサルタントが繁盛していたのだが最近では人事担当者は履歴書を重視しないらしい。そのかわりにgoogleで検索すると言う。発表論文や投稿記事を読んだ方がその人についてよりよくわかるというわけだ。

 当然この場合は実名の論文である。しかし論文の評価として検索エンジンの評価が使われているのだがこれは問題ではないかと思う。検索エンジンのページランクが低いと論文は価値が低いと見なされてしまう。googleランクを上げる論文の書き方コンサルタントにでも転身しようかと思っているのだが、、、、


ブログの人気投票に参加しています。
ぜひ、ここをクリックして投票をお願いします。


人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。

二礼二拍手一礼

2007-05-20 | 科学、技術
 カーナビの話を書いたら「よほど書くことがなくって困ってるのね」と言われた。本人は毛頭そんなつもりは無く、「S0NYカーナビの裏コマンド、オービス表示」とかこれからも色々書こうと思っていた。

 「ミステリーの読者って8割がたが女性よ」
 「ふーん、それで?」これは私。
 「きっとblogの読者も7、8割がたは女性じゃないかと思うの」
 「うーん、、、そりゃあ論理の飛躍ってものだ、、、、」
 「カーナビのことなんか書いても誰も読まないってこと」
 「、、、非論理的なのに真実をついてくるんだよなあ、、、、、」

 しかし逆らうようで申し訳ないが、女性がカーナビにいかに世話になっているかについての認識が不足だとおもう。

 はじめての道を走るときに地図を渡されガイドしろといわれたことがあるだろう。この時点でその日の楽しいドライブはあきらめる必要がある。

 正しくガイドして当たり前。それも、「あと二百メートルで左折、、、あの横断歩道の先、、、今白い車が曲がったところで左折」という言い方をしないとドライバーの機嫌が悪くなる。

 「あっ、、今の交差点、、右折だったかもしれない」などと言おうものなら「ちっ、、」などと舌打ちされたりする。最初のうちは申し訳ないという気持ちもあるだろうが、あまりにも度重なるとガイドする方も切れてしまう。

 急にしっかりした口調になって「次の信号右」、、、、「次の信号左」、、、、やればできるじゃないか、、、、「次の信号を左折したら駅前のロータリーにつけて止めてちょうだい、私は電車に乗って帰るから」

 カーナビがあるからこのような悲劇にあわないで済んでいるのだ。車に乗ったらまずカーナビに二礼二拍手で感謝を表しても罰は当たらない。



ブログの人気投票に参加しています。
ぜひ、ここをクリックして投票をお願いします。


人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。

日本語プロセッサーATOKの試用

2007-05-19 | 科学、技術
 キーボードに向かいローマ字やひらがなで入力してスペースバーを押すと漢字に変換してくれる。これをやってくれるのが日本語プロセッサーとかフロント・エンド・プロセッサー、略してFEPなどと呼ばれているソフトだ。マイクロソフトのウインドウズの中にはもともとMicrosoft IMEというものが入っていてローマ字かな変換や仮名漢字変換をしてくれる。

 NECの98シリーズのPCを使っていた20年ほど前、ワープロは一太郎だったし仮名漢字変換をしてくれる日本語プロセッサーはATOKであった。その後一時MACへ行ったのでEG Bridgeを使うことになったのだが、その後はほとんどマイクロソフトの日本語プロセッサーを使っている。

 しかし最近日本語の入力が増えてきて感じるのだがどうもこのMicrosoft IME、正しい漢字に変換してくれないことが多い。時々イライラすることがある。ATOKに替えてみるか。

 開発元のジャストシステムのホームページへ行くと体験版がダウンロードできる。簡単なアンケートに答えてファイルをダウンロードし実行するとインストールウイザードが走り簡単にインストールできた。一ヶ月の限定ライセンスだ。

 さっそく使ってみる。変換対象の文節がブルーになる。ああATOKだ、いやあ懐かしい。現用PCが3台あるが同時に使わなければ3台ともにインストールしてよいというのも気に入った。一ヶ月使ってみて購入するか否か結論を出そうと思っている。

 ただ最近気にいっているのがgoogleサジェスト。入力していくとどんどん候補を出してくれる。これがなかなか快適で、ATOKの予測変換モードよりも良いかもしれない。googleサジェストで変換してからコピーアンドペーストすることもよくあるくらいだ。ここでも膨大なデータを持つgoogleが勝利するのだろうか。一ヶ月後にレポートするので楽しみに、、、、、、


ブログの人気投票に参加しています。
ぜひ、ここをクリックして投票をお願いします。


人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。


さて、ひかり電話にするか

2007-05-18 | 科学、技術
 2007年5月15日の夜、NTT東日本のネット接続サービス「フレッツ」と、IP電話「ひかり電話」が使用できなくなる障害が発生し、復旧に数時間かかった。300万軒に影響が出たと言うから大規模な障害である。今回の障害はひかり電話による110番や119番などの緊急電話も不通となったので問題は大きい。

 たしかに従来の電話交換機のころにはあまり起こらなかった事故だ。消防署に電話がかからないなど冗談じゃない、人の命がかかっていることもあるのだからしっかりせいと言うことはできる。しかし現在の複雑になったシステムでは完全なシミュレーションもできなければ、プログラムの誤りを見つけることも困難になってきている。やはり、こういうたぐいのことは今後も必ず起こるとして各人が身を守っておく必要がある。

 実際のところこれは比較的簡単で、代わりの手段を持つことで解決できる。現在IP電話を使っている人は携帯電話を持っていることも多いだろうからお互いが代替手段としてうまく機能すると思う。IP電話が駄目でも携帯があるさということ。

 IP電話と言えば米国ではもっと深刻な問題が起こっている。米国では犯罪捜査のため盗聴が認められているが、従来は令状を持った捜査官が薄暗い電話交換機室内でワニグチクリップを使って盗聴をするというイメージがあった。

 この米国で1994年の法改正により電話会社に通話内容を警察に直接送ることが義務づけられた。デジタル交換機でこれを実現するのは容易であり、電話局に出向くことなく警察で盗聴が可能になった。しかし残念ながらこの法律はIP電話の普及を全く予想していなかった。

 現在FBIは当然のことながら無数にあるIP電話のプロバイダーにも盗聴機能を要求している。これはIP電話のプロバイダーに余分なコストが発生することになったが、問題はそれだけでない。セキュリテイホールになりうるのだ。電話の内容が誤って第三者のところに転送されてしまう可能性があるとして問題になっている。

 電子メールは必ず誰かに覗かれているものだと思っているべきと言われてきたが、IP電話でもあまり重要なことは話さないほうがよさそうである。


2007年5月23日追記

NTT東日本とNTT西日本が提供する「ひかり電話」で、23日午前6時25分ごろから、東日本管内と西日本管内をまたがる電話がつながらなくなった。同午前10時6分ごろ復旧したが、約3時間40分にわたるトラブルで、計約317万回線が影響を受けた。



Ref: IEEE Spectrum May 2007 P6 Wiretapping Woes


ブログの人気投票に参加しています。
ぜひ、ここをクリックして投票をお願いします。


人気blogランキングにも参加しています。
こちらのクリックもよろしくお願いします。