くまぐー日記

くまさんの電脳室リポート

行為責任と結果責任

2014年06月28日 | Weblog

■経済センサスの調査に歩くと前回調査した店で廃業などで消滅しているところがやけに多い。倒産、会社更生件数が増えると経済が回復している指標だと言うがそうかもしれない。

「複数の企業が経営上の責任を平等に負担する」という場合は、いわば結果責任を負うことだと思う。たとえば5000万円の債務を規模の異なる5社が共同で負担するとして、その中の1社が倒産してしまった場合、他の4社が5000万を平等に負担して、その後各自が1000万円を越える部分を倒産した会社に求償していくことになる。1社が、「俺の責任は5分の1の1000万円のいわゆる行為責任だけでそれ以上はびた一文払わない」と駄々をこねだすと債務不履行で財産を競売されたりして全員が倒れかねない。それでは何のための責任分担の約束かわからない。

もう会社はつぶしてしまって、残った財産を平等に分配するだけという破産法の世界では行為責任=結果責任で自分の債権の割合で求償することになるが、一方で、経営陣を一新して存続させないといけない会社更生の場合は債務を減額したり一部免除したりして行為責任と結果責任は違ってくる。その結果長い時間をかけて債権回収ができるわけだ。、、という説明だと行為責任、結果責任(実はこんな用語があるかどうか知らないが)という区別がわかりやすいのではないかと思う。

こんな法律の世界で何十年も仕事をしてきたので、この結果責任的考えが常識となっているのだが、趣味の世界に足を踏み入れると全く通用しないことに驚く。

5人のグループで会費を負担しようと決めたが1人が払わない場合、他の4人は自分の分は5分の1だからそれ以上は払う理由がない、4分の1では約束とちがうというのだ。結果責任という考えがない。話が前に進まない。やむなく誰か債権回収係りを作って不払い請求をした上で、、となるともう破産型まっしぐらでプロジェクト解散となりかねない、、。

僕以外すべてそういう行為責任を確信して疑わない人ばかりだともう「正論」を言うことが無意味だ。しかし、そのままでは理由があって不履行にいたったメンバーはこれまた納得いかないだろう。次は4分の1の約束からはじめないといけない。そして、誰もいなくなったでは話にならない。僕の常識だと、この際各自4分の1の結果責任を果たし、会の継続を維持した後に、各自が自分の求償分について不履行者に請求するなり、免除するなり、説得するなりプライベートな関係で対応してくれればいいのだが、、。いままでの常識が通用しない世界で会社更生型の再建計画のかじとりは厳しい。。。。

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