くまぐー日記

くまさんの電脳室リポート

財産開示期日

2008年06月21日 | Weblog
■Hに対する財産開示期日は午前10時から福井地裁の民事和解室で行われた。Hは何を考えているのかニコニコ顔で出頭してきた。若い女性判事さんだったが先に提出してある開示結果に対する質問事項をうまく使って話を誘導してくれた。

銀行口座は差押さえを受けたから自分のものではなくなってしまったと思ったとか、車は代金未払いだから所有者は他人名義だとか、債務者Hの言い訳は元勤め先から仕事の代金は受けているが給料は未払いだとか、その雇用契約は口約束だから証拠はないとか、、、まあ言うわ言うわ。

前回期日は事故だとか言って欠席したので家に電話したのだが誰も出なかったのだが、聞いてみるとその後離婚したそうだ。しかし、収入はないから保険の外交員をしている別れた妻に食わしてもらっているとか。元妻が請求総額8万円のうち2万円を返しなさいと準備していたが僕に取に来てくれと言ったのにとりに来ないので自分の生活費に使ってしまったとか、僕の請求のような「出世払い」で借りた人が5,6人いて200万ほどあって返せないでいると言ってしゃあしゃあとしているのには裁判官もあっけにとられた感じだ。職安に通って職探ししてますがありそうもなくて、、なんていいながら「出世払い」はないだろと思いつつ、、。

裁判官に最後に何かと促されてあえて息子の居所を聞いたが裁判官がそれは聞けませんと言った。閉廷後Hはそんなことをすると弁護士を立てて争う、と言う。

息子の大学入学祝いに親戚からもらった数百万や息子の学費に困っているからとK氏に無心したこの8万円、そして期日に自分で認めているように、同様な口実で何人からも寸借して回った金を全部自分で使い込んでいながら、それでもそれを息子に知られるのは怖いらしい。なんという父親だろう。

この裁判はこれで終了し債務名義の返却をうけた。離婚したHが死亡すれば息子に請求できることになる。

そういえば以前相談を受けたことがある。破産状態の親が死んで子が皆相続放棄した場合、兄弟も放棄しないと危ないか?そこまでする債権者は聞いたことがないから、、と答えたのだが逆の立場の今やっとその事情が理解できた。民法の相続財産の破産というのはこういう場合に出てくるのだと気づいた。

財産開示請求なんて知っている法律家はどれだけいるだろう、、と思われるような制度だが場合によっては結構使えると分かったのがよかった、と言えるかな。




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