30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

陣馬山から高尾山へー夏山に向けて

2013-07-05 | 登山

陣馬山から梅雨空の向こうに富士がぼんやりと見えた。「こんど世界遺産になったからね」


山行日 2013年7月3日(水)日帰り
天気 曇り
山域 陣馬高尾
メンバー 2人
コース&タイム
我孫子駅6:20=6:32新松戸6:37=7:39西国分寺7:46=8:13高尾駅8:34(西東京バス)=9:10陣馬高原下9:15-9:35陣馬山新ハイキングコース入り口-10:40陣馬山11:10-11:45明王峠-13:09景信山13:40-14:30城山14:50-15:00一丁平15:10-15:50高尾山16:05(1号路)-17:15高尾山口=吉祥寺駅(ハーモニカ横町で酒飲み)=我孫子駅


梅雨空のもと、夏山に向けての訓練に、陣馬山から高尾山まで歩いてきた。

この時期になると、夏山を意識して、長い距離を歩き、体を
痛めつけて慣らしていく。しかし昨年に左膝が痛くなってからというもの弱気になった。臆病になった。それでもまだまだ歩きたい気持ちがある。やはりことしの夏も山も歩きたい。その意欲がなくなるとおしまいだ。そのことを重々承知しているから気持ちを奮い起こす、といっても私の山のレベルからすればそこまで本腰を入れることもないのだが、山は準備が一番肝心。準備不足で後悔するのは自分だ。

さてどこのコースを歩こうか。思案していたら、偶然に知人から「山に行こう」と誘われた。タイミングが良かった。この知人は長く付き合いのあるガールフレンドだ。私より一回り年下で50を越えている。お互いバカをいえる相手だ。2年以上も会っていない。さすがに容色は衰えつつあるが、いまなお聡明で美しい。魅力はその“天然”にある。こんかいはじめて知ったのだが、学生時代の愛称は“へろちゃん”だという。思わず笑ってしまった。ぴったりの愛称ではないか。もう1つの顔がある。この人のすごいところは“波乱万丈”の人生にある。なぜそこまで厳しい生き方を選択しなければならないのか、かわいい顔のどこに苦労を背負う芯の強さがあるのか、といつも不思議に思い、戸惑ってみている。

へろちゃんは若いころは山を歩いていたが、このところ山をまったくといっていいほど歩いていない。それでも陣馬から高尾まで歩くという。大丈夫かなと心配だ。このコースはいくらでもエスケープルートがあるから様子を見ながら歩ことにする。

平日だというのにこの縦走路は人の行き来が絶えない。私のような“訓練”も多い。案の定、へロちゃんは終盤に脚全体の筋肉痛でうなった。その痛みはよくわかる。「ケーブルカーで下りようか」と声をかけるが、最後まで歩き通すといってきかない。とうとう歯を食いしばって最後まで歩き通した。やっぱり意志が強い。わたしはといえば心配した膝の痛みもなく快調に歩くことができた。これならひとまず安心といったところである。


きょうのコースは、陣馬高原下から陣馬山、そこから高尾山まで縦走し、高尾山口に下山する。

高尾駅北口からのバスは、平日なのに席は埋まった。ほとんどが登山者だ。この山域はいつもそうだから最近は驚かない。陣馬山新ハイキングコースから山に入る。すぐに汗だくだ。梅雨の低山だから覚悟の上とはいえ、この先が思いやられる。

 

陣馬山からは富士が見えた。まさかである。梅雨空だから展望も花もまったく期待していなかった。もしやと南を見ると、高い山がぼんやりと見えている。富士か。雲か。やっぱり富士だ。これはありがたい。でもすぐに雲の中に隠れてしまった。



晴れていれば、陣馬山からの展望は抜群だ。それも富士見茶屋からの眺めがいい。おじいさんとおばあさんは引退した。昨年の同じ時期にはおばあちゃんは健在だった。息子夫婦?の奥さんがいた。感じがいい人だった。

へろちゃんはきょうのコースが長丁場だと知っているはずなのだがマイペースだ。休みが多い。急ごうとしない。うーん、この調子だときょうは下山までに時間がかかるな。さあ縦走開始だ。まき道は選択しないで忠実に尾根をたどることにする。

陣馬山からの稜線は風が吹き抜けて日差しがない。これで先程までの蒸し暑さから、やっと息を吹き返した。それほど蒸し暑かった。 

私の後ろ姿はどうみても老人のものだ。そうだからしょうがないか。

景信山が近くなると一昨年歩いた送電鉄塔コースを左に見る。鉄塔が下に見えるからすぐにわかる。

 

はい、景信山だよ。へロちゃんは意外と元気だ。高曇りだから遠望が利く。もしかしたら? 富士はやはり見えなかった。出発してから約4時間。このペースだと下山は17時過ぎになる。スピードアップしなければと焦るのだが、へろちゃんはどうもわかっちゃいないようだ。のほほんとしたこういう性格もいいよなと思う。

 

この時期は花が少ない。一番目立つのがギボウシだ。とくにこの山域に多くを見る。ギボウシは好きで、わが家の庭にも10数種類の園芸種を植えている。いま花を咲かせているが、標高が高いここは花茎が伸びてきたところだ。その形はたしかに擬宝珠だ。

 

城山に着いた。高尾山が見える。先を急ぎためここは休憩なしで通り過ぎようとしたら、雨が降ってきた。通り雨だろうとしばらく様子を見るがなかなか降りやまない。ゆっくりもできない。雨具は着たくないのだが、これでは着ざるを得ない。 雨に濡れた山道はすべる。やっぱり滑ってしまった。慎重に行く。

 

雨はすぐに止んで、一丁平で雨具を脱ぐ。

がんばって高尾山到着。へろちゃんの様子がどうもおかしい。やはり脚にきたらしい。筋肉痛で痛い痛いといっている。さもありなん。山をめったに歩いていない人がこの縦走路を歩くとそうなるだろう。

ここからどの道を行くか。踏ん張りがきかなくなっているから、滑ってケガをさせたくない。稲荷山コースはこの雨で滑るからやめることにして、1号路を行くことにした。舗装道路だから百白くないのだが無難だ。

登山者なら登って来ない時間なのに次々と若いカップルがやってくる。ケーブルカー乗り場にある「ビアマウント」がめあてだ。盛況のようだ。私は酒が好きだが、歩いている途中には飲まない。飲むと歩けなくなるからだ。酒は下山まで待つ。

 

どうにか17時過ぎに高尾山口に着いた。へろちゃんは脚が痛くてへろへろになったが、最後まで歩き通した。よく頑張った。舗装道路だから余計に筋肉が痛かったことだろう。とにかく無事でほっとした。わたしは膝の痛みを感じることなく歩けた。距離は長いのだが、それほどのアップダウンがないから筋肉痛もなかったのだろう。ほっとしている。

もうすぐ夏山到来だ。意欲だけはある。


   


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