10月4日の蝶ケ岳山頂。槍・穂高連峰の圧倒的景観に息をのむ
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山行日 2021年10月3日(日)から5日(火)横尾山荘2泊3日
天気 3日間、毎日快晴
山域 北アルプス
メンバー 単独
コース&タイム
10月3日(日)我孫子駅5:42=6:12日暮里6:18=6:41新宿駅(あずさ1号)7:00=9:38松本駅(ナショナルパークライナー)10:15=11:55上高地バスターミナル(梓川右岸を行く)12:45-13:48明神14:53ー14:55徳沢15:00ー15:55横尾山荘(標高1640m)
10月4日(月)横尾山荘5:15-5:44槍見台ー7:29第3ベンチの標識ー8:04樹林帯を抜けるー8:20稜線分岐ー9:00蝶ケ岳ヒュッテー9:10蝶ケ岳山頂(2677m)ー10:55稜線分岐にもどり横尾へ下山(稜線に出た8:20から分岐にもどった10:55まではのんびり大展望を満喫)
ー11:20第3ベンチー12:03槍の展望台ー12:46槍見台ー13:05横尾山荘
10月5日(火)横尾山荘4:45-5:48本谷橋ー7:19涸沢分岐ー7:28涸沢ヒュッテ10:10-11:19本谷橋11:25ー12:13横尾山荘12:19ー13:16徳沢13:21ー14:10明神14:20ー15:10河童童橋ー15:20上高地バスターミナル16:00=17:05新島々駅(新村駅乗り換え)=18:07松本駅18:40(あずさ54号)=踏切事故で30分ほど遅延=22:40?我孫子駅
<わたくしの好きな山登りのHP
<10月6日の速報はこちらに
今秋も涸沢カールの紅葉を楽しもうと計画した。コロナ禍で涸沢ヒュッテ、涸沢小屋、横尾山荘は完全予約制。紅葉の季節だけに早々と予約開始日にはどこも満室になる。この先に空室は望めそうもない。それならテントで行くしかない。このひと月のあいだ老体に鞭打って重荷を背負ってトレーニングに励んできた。やはり重い。これで行けるのかと不安になる。
涸沢小屋と涸沢ヒュッテに空室は望めない。期待できるのは横尾山荘。昨季は直前になってキャンセルが出て予約できた。それもあってか、横尾山荘のHPで予約状況を見ていたら、なんと10月1日に、予定していた10月3日と4日に空室が出た。すぐに予約。今季もミラクルだった。さあこれで決まった。大型ザックから中型ザックに荷物を移し替えた。
10月3日は上高地から横尾、10月4日は蝶ケ岳、10月5日は涸沢カールという日程にした。紅葉は見ごろで、天気だって毎日が快晴の予報。こうなると期待に胸がはずむ。
10月3日(日)
上高地へはいつもなら電車で新島々駅まで行き、バスに乗り換えて上高地に入る。今回は松本から上高地まで直通バス「ナショナルパークライナー」。乗り換えなしで便利だが、日に2便だけ。あずさ1号で行くとうまいこと利用できる。遅れることなく上高地着。
焼岳
12時30分に五千尺ホテルのライブカメラに向かって手を振る。この時刻をあからじめ友人知人に連絡しておいた。ちょっとばかり照れくさいが一興にとやっている。
ことしも下山ラッシュを避けるため、梓川右岸を行く。
岳沢の流れ
穂高神社奥宮にお参り、嘉門次小屋を横目に明神橋を渡り左岸を行く。
徳澤園手前から眺める中央のこの山。気になっていた。道々聞いてもだれも同定できなくわからない。大天井岳とにらんでいた。横尾山荘の主人に尋ねた。やはり大天井岳だという。これでやっと確信できた。上高地から予定どおり3時間で、この日の宿の横尾山荘着。ぼやいてもしょうがないことだが、この3時間の歩行がやや堪えるようになった。
10月4日(月)
横尾山荘(1640m)05:15-5:44槍見台ー7:29第3ベンチの標識ー8:04樹林帯を抜けるー8:20稜線(2625m)の横尾分岐ー9:00蝶ケ岳ヒュッテー9:10蝶ケ岳山頂(2677m)ー10:55横尾分岐にもどり横尾へ下山(稜線に出た8:20から分岐にもどった10:55まではのんびり大展望を楽しむ)ー11:20第3ベンチー12:03槍の展望台ー12:46槍見台ー13:05横尾山荘
蝶ケ岳を歩くのは25年ぶりになる。そのときは燕岳、常念岳を縦走して蝶ケ岳へというコース。こんかいは横尾山荘から頂を目指す。標高差は稜線上の横尾分岐まで約1000m。
5:15ヘッドランプを点けて宿を出る。日の出は5時半ごろだから、すぐに不要になる。
このルートは初めて歩く。急坂が続くことは事前の準備でわかっていた。たしかに一本調子の急坂が続く。ところどころには緩やかな道もあるよなと期待してしまうほどで、容赦のない直登が続く。
それもうっそうとした樹林帯を歩く。はじめはコメツガ、カラマツの森、つぎにダケカンバの森になる。展望は槍が見える場所が2カ所あるだけで、稜線直下の樹林帯を抜けるまで展望はない。
樹林帯を抜けると一気に槍・穂高連峰が目に飛び込んでくる。遮るものはなく、その全貌を見ることができる。息をのむほどの大パノラマが待っていた。苦しい登りから解放される瞬間だった。
5:44槍見台。まだ明けきらない。
6:26槍見台の先にもう1個所、槍が見えるところがある。こちらのほうが眺めがいい。
前穂高岳がこんなにも身近に見えるようになる。
7:29 第3ベンチの標識
8:04 樹林帯を抜ける。
振り返ると、槍・穂高連峰の大パノラマが飛び込んできた。圧倒される。展望のない苦しい登りだった。そこから一気に解放された瞬間だった。
左から右から)明神岳、前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、大キレット、南岳、中岳、大喰岳、槍ケ岳-と続く
8:20稜線(2625m)の横尾分岐。左は常念岳、右は蝶ケ岳に向かう。
ここまで3時間。ヤマケイタイムだと3時間40分とある。よほど頑張ったのだろう。老人の体には悪い。しかしこのタイムで歩けた。かなり苦しかった。
この天気に、この展望だ。だれしもルンルン気分になるだろう。それに時間はたっぷりある。楽しもう。帰途、この分岐に戻るまでのあいだやはりついついのんびりしてしまった。
この先からの写真は速報掲載分とダブる。
ここから蝶ケ岳まではまさに稜線漫歩。緩やかな上り下りだ。どうしても目線は槍・穂高連峰に向かう。指呼の間で、尾根と谷の一つひとつまではっきりと見える。
左に穂高連峰
大キレットをはさんで右に槍連峰
明5日に歩く涸沢カールの上部が見える。
この日はなにからなにまでよく見えた。山の展望を第一の楽しみにしているわたくしには最高の日和だ。
目線を南西にやると、左奥に乗鞍岳、中が霞沢岳、右に焼岳
さらに乗鞍岳の左奥に御嶽山
北には常念岳kから大天井岳に続く稜線が。
南には富士の姿が肉眼でよく見える。だが安カメラではこの程度にしか写らない。右は甲斐駒ヶ岳らしい
なんども立ち止まっては大展望を楽しんでばかりで先に進まない。四半世紀ぶりの蝶ケ岳ヒュッテ。
蝶ケ岳山頂
もうさんざん楽しんのだから引き返そう。横尾分岐まで戻ってきた。
10:55下山開始。急坂だから気を付けないといけない。
いよいよこの景観ともお別れ。目に焼き付けて。
12:03 槍が見える場所
12:46 槍見台
13:05 登山口に到着。
2021北アルプス紅葉の山旅(2)ー10月5日の涸沢カールの紅葉へつづく
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