30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

冬ネギー1回目の土寄せ

2015-08-31 | 冬ネギ

冬ネギ3種のいまの姿(左から赤ネギ、九条太ネギ、下仁田ネギ)

菜園をやっていると常に気になるのが天気。この夏は8月前半は干天続き、後半は一転して雨天続きになっている。いつまでこの雨が続くのか。

こんかいは冬ネギの土寄せの話。わが家の冬ネギはことしも下仁田ネギ、赤ネギ、九条太ネギの3種を育てている。昨年10月にタネをまき、今年3月に仮植えして6月末に本植えをすませた。収穫は12月からで栽培期間は14カ月と長い。

下仁田ネギの6月末の本植え
赤ネギと九条太ネギの6月末の本植え

冬ネギ栽培は、12月の収穫に向けて、これからの作業は土寄せが主になる。冬ネギはいずれも根深ネギ。白い部分(葉鞘部)を食べる。ここを長くするように育てる。そのため土寄せが欠かせない。

猛暑をしのいできたネギは、葉の色が白っぽく褪せて、あの青々としてきりっと締まった姿からは程遠い。しかしここまでくるともう安心だ。

土寄せは3,4回に分けて行っている。9月初め、10月初め、11月初めが目安だ。というわけで1回目の土寄せを行った。本植えしてから風や雨で土が崩れて少なからず株元に積っている。このため1回目の土寄せは軽く行っている。ついでに追肥をした。

これからのネギ畑は美しくなる。土寄せを行うたびに肥えて目が覚めるような青さになっていく。


2015年の読書

2015年8月の読書
・永い言い訳(西川美和著・文藝春秋)
・流(東山彰良著・講談社)
・大いなる逃亡(田中光二著・冒険の森へ5 集英社)
・汝ふたたび故郷へ帰れず(リバイバル版・飯嶋和一著・小学館)

2015年7月の読書
・日本仏像史講義(山本勉著・平凡社新書)
・行きずりの街(志水辰夫著・冒険の森へ16・集英社)
・なで肩の狐(花村満月著・冒険の森へ16・集英社)
・それを愛とは呼ばず(桜木紫乃著・幻冬舎)
・ほととぎす(日本文学全集17堀辰雄・河出書房新社)
・かげろう日記(日本文学全集17堀辰雄・河出書房新社)
・三成の不思議なる条々(岩井三四二・光文社)

2015年5月と6月の読書
・宮本常一(日本文学全集14・河出書房新社)
・宮本常一(ちくま日本文学全集・筑摩書房)
・大岡昇平(ちくま日本文学全集・筑摩書房)
・街道をゆく17島原・天草の諸道 (司馬遼太郎著・朝日新聞)

2015年4月の読書
・三四郎(夏目漱石著・日本文学全集13 河出書房新社)
・中島敦(ちくま日本文学全集・筑摩書房)
・悟浄出立 (万城目学著・新潮社)
・宇喜多の捨て嫁(木下昌輝 著・文藝春秋)

2015年3月の読書
・高い窓(レイイモンド チャンドラー著、村上春樹翻訳・早川書房)
・鬼はもとより(青山文平著・徳間書店)
・認知症の「真実」 (東田勉著・ 講談社現代新書)

2015年2月の読書
・阿蘭陀西鶴(朝井まかて著・ 講談社)
・肥満―梟雄安禄山の生涯(東郷隆著・エイチアンドアイ)
・鳳雛(ほうすう)の夢(上田秀人著・光文社)

2015年1月の読書
・櫛挽道守(木内昇著・集英社)
・闇に香る嘘(下村敦史著・講談社)
・小さな異邦人(連城三紀彦著・文藝春秋)
・廃墟となった戦国名城(澤宮優著・河出書房新社)
・戦国廃城紀行(澤宮優著・河出書房新社)

⇒2014年、2013年、2012年の読書


         
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ブロッコリーを8月にまくわけ

2015-08-28 | ブロッコリー

きのう27日にブロッコリーを植えつけた。これは8月15日にタネをポットにまいたものでまだ本葉が2枚出たばかりの小さい苗。本来なら本葉が4、5枚に育つまで待つべきところなのに、せっかちなものだから植えつけしまった。15株を株間45センチで植えて、すぐに防虫ネットをトンネル掛けした。欠株対策に5株ほど手元に残した。

ブロッコリーは1昨年まで7月にタネをまいてきた。秋になると、トンネル掛けしていた防虫ネットの天井まで背丈が伸びる。そこで防虫ネットを取り払うころになると、ちょうどそこにモンシロチョウが押し寄せては卵を産んでアオムシが大量発生し、その駆除に追われる。毎年同じことを繰り返してきた。

アオムシ駆除には手を焼く。対策が必要だ。

モンシロチョウが襲来する時期に、防虫ネット中で生育している状態にしておけばいい。そこで昨年から1カ月遅く8月にまいた。これがよかった。モンシロチョウが盛んに飛び交う時期には、それほど大きくならずに防虫ネットのなかにすっぽりと収まって、モンシロチョウはネットの中に入れない。それに8月まきの収穫がはじまるのは12月からになる。ブロッコリーの旬は12月から2月だからちょうど良質のが取れる。

1カ月タネまきを遅らせただけでアオムシの被害がぐっと減った。それに良質のものが取れる。いうことなしであった。あれっ、こんなものか。あまりにも簡単に解決してしまった。小さな脳みそでもできることであった。


         
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ハクサイづくりは本気度全開

2015-08-26 | ハクサイ

ハクサイづくりを30年ちかくやっている。それだけに毎年立派なものができる。冬はハクサイのお香香にかぎる。それくらい大好きだから栽培の失敗は許されない。真剣になる。野菜づくりのなかでハクサイづくりは本気で取り組む。

しかし長年やっていても、苦手は初期の生育だ。こればかりは何年やっても毎回手を焼く。ハクサイは直まきが一番いい。そうわかっていても天気や害虫の対応に手がかかるから、ポットまきとなる。ポットに5粒ぐらいまき、間引きしながら1本にして本葉が4、5枚まで育ててたものを植えつける。それができない。いつも徒長した苗になってしまう。徒長しないようにと努めているのだがうまくいかない。

それならと早めに植えつけてしまっている。本葉が1枚ぐらいのときに根鉢を崩さないように注意しながら植えつけてしまう。ポットの小さな苗4、5本を一緒に植えつけてしまう。

植えつけたらすぐに防虫ネットで覆う。しかしネキリムシの被害に遭う。そのたびに補植していく。20株育てようと思うなら、補植用を含めてポット苗は25から30ぐらい用意している。一カ所に4、5本植えつけた小さな苗は競争しながら育つ。育ちの悪いものや虫食いのものを順次間引いて最後は一本にする。これがわたくしのやりかた。確実に収穫できている。

8月15日にタネをまいたハクサイ。ことしも本葉が1枚のときに植えつけてしまった。やはりネキリムシの被害に遭った。補植して対応し、やっと被害がなくなってきた。ことしもなんとが一番手間がかかる時期を乗り越えたかなと安心しているとまたネキリムシが出てくる。昨年は32個の収穫。今年はぐっと減って21個収穫の予定でいる。

[参考]2014年ハクサイ栽培記録
1、タネまきは8月13日
タネをまいて半月
タネをまいて1カ月
4、タネをまいて2カ月
5、収穫ータネをまいて3カ月


         
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雨乞いのサトイモ

2015-08-24 | サトイモ


7月下旬から8月中旬まで猛暑が続いた。日照りで一滴の雨も降らない。心配なのがサトイモである。サトイモは乾燥を嫌う。水が必要だ。水不足は生育に決定的なダメージを与える。畑に水道などの灌水施設はないから雨が唯一の頼りとなる。その雨が降らない。畑はすっかり乾燥してしまい、風が吹くと土ぼこりが舞うほどカラカラに乾いている。一昨年の凶作と同じ状況になってきた。

ことしのサトイモは、梅雨明けまでは丹精込めて育ててきただけに目を見張るほどに素晴らしい。わたくしの力が及ぶのはここまでで、夏場は神さまにまかせる。吉とでるか凶とでるかは、雨を降らせてくれるかどうかにかかっている。しかし梅雨明け後は日照りが続く。雨乞いをするが降ってはくれない。やきもきする毎日であった。

やっとのこと、8月14日に雨が20日ぶりに降ってくれた。その後もきょうまでに2回降ってくれた。畑に水が浸みこんでサトイモは元気を取り戻した。わたくしだって胸をなでおろした。ことしのサトイモは、種イモが多く保存できたこともあり、いつもよりも一気に増やした。ヤツガシラ25株、土垂25株、エビイモ10株、愛知早生5株の4種。50坪の畑ではサトイモがいちばん場所を取っている。

この先も週に一度ぐらいの割りで降ってくれるということはないのだが、こればかりはわからない。まだまだ安心はできない。この先また日照りが続くようなら不作になるからだ。雨よ降れ降れもっと降れ。


         
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真夏にモロヘイヤがあればこそ

2015-08-21 | モロヘイヤ

このブログの野菜ネタがこのところ夏物へ行ったり秋冬物へ行ったりと落ち着かない。いまの時期は端境期だからこうなってしまう。

毎夏のこと、きまってモロヘイヤのことを書き忘れる。この夏もそうだ。真夏の野菜といえば果菜類が中心になる。葉菜類はきわめて少ない。わが家だって真夏の葉ものいえばモロヘイヤだけで、これだけを頼りにしている。それなのについ取り上げるのを忘れてしまう。

秋冬野菜へ移行しているいま、夏野菜が次々と姿を消していく。最後まで畑に残るのはモロヘイヤである。それだけわが家の食卓に貢献しているというのになんとも申し訳ない。なにも忘れているわけではないのだが、不思議とそうなってしまう。

モロヘイヤは5、6本を植えつければ十分すぎる。昨年に続きことしも苗を買って植えつけた。最初はなかなか大きくならない。暑くなるとあれよあれよという間に背丈がぐんぐん伸びてくる。忘れてしまいそうだが、背丈が30センチ程度のときに摘心してやる。枝を多く伸ばしてこんもりと茂ってくれる。

かみさんは考えていろいろと調理してくれる。モロヘイヤではたいしたものはできないし、うまいと感心するほどのものはない。それでも真夏に葉ものが食べられるというのはありがたいもので、本来ならもっと感謝しなければならないところだ。

そろそろ引き抜いて片づけてもいい時期になった。収穫物が少なくなっているいまだから、もう少し頑張ってもらうことにしている。


        
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秋ナスが取れはじめた

2015-08-19 | ナス

秋ナスが取れはじめた。待ってましたとばかりに食べた。うまいとしか言いようがない。やはりナスは秋ナスにかぎると、ひとり感じ入っている。

好きなナスは6月から9月まで食べたい。それも空白の期間がなく毎日のように。5月初めに市販の苗を植えつけると6月下旬から食べられる。しだいに実の付き方が悪くなる。そこで7月下旬から8月初めにかけて「更新剪定」する。全体を思い切って2分の1ぐらいに切り詰めてしまう。新しい枝が伸び、8月下旬から再度収穫できるようになる。これがわが家の秋ナスである。味は別物と言っていいほど変わる、とわたくし自身は思っている。

しかし更新剪定中はナスは食べられない。ナス好きならだれだって困る。その間も食べられるにはどうすればいいかとだれだって考える。わたくしだって小さな脳みそで考える。

すでに自己流を何度も書いている。更新剪定中にもナスを食べるには、5月末から6月はじめにかけてタネをまいて育てると、ちょうど更新剪定中に実を結んでくれる。これで秋ナス登場までの空白を埋めることができる。

しかしことしはそれがスムーズにできfなかった。6月初めにタネをまいたのだどうもうまくいかず、さいどタネをまく羽目になり、植えつけがだいぶ遅れてしまった。更新剪定中はこれを食べるはずだったのだが食べれられなかった。あてが外れた。

いま。更新剪定していたのが再び実をつけて秋ナスが食べられるようになった。一方タネから育てたのがやっとのこと小さな実をつけてきたところで、これも秋ナスというのだろうか。手ちがいが幸いしたのか、9月にはこの2つのナスを食べ比べることができる。


         
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ニンジンの間引き、中耕、土寄せはまじめにやる

2015-08-17 | ニンジン

7月18日にタネをまいたニンジン。いっせいに発芽した。これができればニンジン栽培は成功したも同じ。だからひと安心する。ニンジンの発芽には苦労してきた。試行錯誤のおかげでいまではすっかりうまくなった。

それから1カ月がたった。本葉が2枚ぐらいまでに育っている。こうなると1回目の間引きをしなければならない。間引きは大事な作業になる。これを怠るとニンジンは太らない。間引きは2、3回に分けて行い、本葉5枚ぐらいまでに終わらせる。

きのうは1回目の間引きを行った。今回に限り穴あきマルチを使わないでじかに点まきした。雑草が茂って埋没してしまうのではないかと心配した。それを意識してまめに防除した。

間引きをしたついでに追肥、中耕してから、軽く土寄せしておく。点まきしたとはいえ密集している。細かい作業になる。面倒だなと思う。それでもしなければならない。わかっているが手を抜きたくなる。せっかく発芽に成功したのだから、このままうまい具合に収穫までもっていきたい。掘り出したときに、5寸ニンジンのサイズが揃っていると満足感が広がる。この気分がまんざらでもないのである。


         
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きょうもキュウリ、あしたもキュウリ

2015-08-16 | キュウリ

秋冬野菜の準備に追われている。狭い菜園のため夏野菜をいつまでも放置しておくことはできない。見切りをつけて次々と片づけ、石灰と肥料をまいて耕しては秋冬野菜のスペースを確保している。トマトハウスも早めに撤去した。

収穫できている夏野菜は、キュウリ、オクラ、ピーマン、シシトウ、モロヘイヤ、ニガウリ、そして秋ナスが間もなく取れる。これだけになった。

いま一番収穫があるのがキュウリ。これは6月1日にタネをまき、10株を植えつけ、7月16日から収穫している。7月下旬から8月上旬が盛りで毎日15本から20本が取れていた。いまは盛りがすぎてやや終盤か。それで毎日10本以上が取れている。

キュウリは大きくなってはうまくない。そのため毎日、毎日、一日も欠かさず午前中に取りに行く。

問題はなんで10株も植えつけたかということ。2人家族なら2、3株あれば十分だ。それをいやというほどわかっていながら、タネをまいたのがうまく育ったものだから、みんな植えつけてしまった。多すぎるというのははじめからわかっていたことなのだが、やはり多かった。かみさんは近所に分けるのに忙しい。

この夏のキュウリは、まず市販の苗を植えつけた。次にいま食べているのを植えつけた。さらに3回目として4株を植えていまツルが伸び始めているところだ。

こんな調子だからこの夏はよくキュウリを食べている。毎日、朝食には生で、夕飯には浅漬けを食べている。まったくあきない。キュウリは品種によってうまいまずいがある。2回目以降にまいた品種が心配だったが、これもうまかった。この夏はうまいキュウリにあたっている。


         
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キャベツの植えつけ計画

2015-08-15 | キャベツ

秋冬野菜のタネまきがはじまった。まずはキャベツのタネまきから。

キャベツは7月末、8月末、9月末と3回に分けてタネをまいている。収穫時期は、7月末まきが10月下旬から、8月末まきが1月末から、9月末まきが5月からーとなる。

キャベツの1回目のタネまきは7月18日。もう本葉が4枚になった。そろそろ植えつけの時である。きのう待望の雨が降った。土が湿っているいま、急ぎ植えつけてしまおう。

1回目のタネまきは苗床にまいた。キャベツ栽培の敵は虫。防虫ネットはタネまきのときから絶対に欠かせない。それをしても小さな苗はネキリムシの被害に遭う。

2回目のタネまきは、早めだが今日15日に行った。あわせてハクサイ、ブロッコリーもタネをまいた。今回はすべてポットとセルトレイを使用。

いまの時期は2日もするとすぐに芽が出てくる。強い日差しをさえぎるために白い寒冷紗で日よけをしている。そうしないと小さな苗には夏の直射日光は厳しすぎる。苗床と違って、ポットまき、セルトレイまきは注意を要し、手間がかかる。


         
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白馬岳~雪倉岳~朝日岳(3)

2015-08-12 | 登山

  
朝日岳の山頂から北東に妙高山、高妻山を見る。逆光のため墨絵のごとし

きのうたどった雪倉岳からの稜線を目で追いながら五輪尾根を下る


←8月5日(1日目)8月6日(2日目)から続く

8月7日(3日目)のコース&タイム
8月7日(金) 朝日小屋5:25-6:15朝日岳6:25-6:53栂海新道分岐7:00-8:16標柱・五輪の森-8:40花園三角点8:55-10:10白高地沢出合10:30-11:15瀬戸川出合-12:10兵馬ノ平12:20-12:56朝日岳登山口-13:05蓮華温泉ロッジ(2時間ほど野天風呂と内湯を楽しむ)蓮華温泉バス停15:30=17:05糸魚川駅(北陸新幹線)17:34=19:54上野駅20:03=20:37我孫子駅


3日目は最終日。朝日小屋から朝日岳を踏んで蓮華温泉に下る。

朝日岳の山頂から、毛勝三山の北に僧ケ岳と(越中)駒ケ岳を見ることができた。たぶん見えるのではないかと期待していただけにうれしかった。山頂にある展望盤にこの2つの山名が刻まれていたからその姿を確認できた。この2つの山には2002年に登った。この年に因んで2002メートルの駒ケ岳に僧ケ岳から登山道が開設されたのである。記念しての登山会がその年の8月3日に行われた。地元新聞社の知人からこの情報を得てかみさんと参加した。整備されたばかりの真新しい道のふわふわとした感触をいまでも思い出す。懐かしく眺めることができた。

朝日岳から蓮華温泉までの道のりは長い。
2418メートルの朝日岳から瀬戸川の1180メートルまで下る。ここから1470メートルの蓮華温泉ロッジまで標高差300メートルをこんどは登り返す。直射日光のきびしい日差しを浴びて、ゴール手前のこの登りはやはりつらい。

ゴールしたら温泉が待っている。蓮華温泉には24年ぶりに来た。内湯よりも「雲上の野天風呂」がいい。こんどもこれを楽しみにしている。野天風呂まで、疲れた体を引きずっていちばん高みの「薬師湯」まで登り15分。どぶんと飛び込み、3日間の山旅の充実感を味わいながら、緊張と疲労がしだいに解けていくのを感じる。この気分がたまらない。


この日は1日中晴れた。標高が低くなるにつれて強い日差しがつらかった。山の上だって暑かった。

朝日小屋は朝ご飯もうまい。お代りして3膳食べた。山小屋ではたいがい朝夕ともに3膳は食べる。白頭のくせしてよく食べる。これだけしっかり食べておくと、行動中はそれほどお腹が空かない。

朝日岳に向けて出発。木道を直進する。途中水平道を右に分ける。


昨日のコースもそうだが今日のコースだってフラワーロードだ。撮りだしたらきりがない。やめよとう思いながらもついカメラを向けてしまう。



朝日岳に登るにつれて周囲の山並みが見えてくる。剱岳と立山連峰。この2日間ずっと一緒だ。


剱岳と毛勝三山。


白馬岳と旭岳。


朝日岳の山頂。周囲には朝日小屋を出てきた多くの登山者がいる。カメラの枠に入らないようにしてくれている。後ろには、冒頭に書いた僧ケ岳と駒ケ岳が見える。偶然だがわたくしにはいいアングルになった。



その僧ケ岳と駒ケ岳。

山頂からは、北東に妙高山と高妻山の山並みが美しい。まるで月明かりの中に浮かんでいるかのようだが、逆光で墨絵のような幽玄な景色になった。


山を同定できればいっそう楽しい。
 

五輪尾根を目指して下る。
  

千代の吹上。ここが「栂海新道」の分岐点。3人のパーティーと白馬山荘で知り合った70代で単独の2人がこの道を進んで行った。わたくしも当初はこの道を行く計画であった。少しばかり年下のわたくしがこの単独の2人を見送るのだがら複雑な気持ちになる。
 



分岐点の大岩に、「栂海」への矢印、「日本海」への矢印。 

蓮華温泉への道を取るとすぐに雪田。ここの通過は注意するよう朝日小屋の女主人がいっていたところ。足の置き場所がスプーン状にカットされている。慎重に一歩一歩行く。無事にクリア。写真は来た道を振り返っているところ。
 

こんな雪田だった。
 

このあたりはいまも雪田が残り、沢には雪解け水が流れ込んでいる。飲む水には困らない。
この沢沿いを赤ペンキのマークに従って下っていく。曲がり角のしるしを見落としてそのまま沢を下ってしまい、間違いだと気がついて戻ってきた人がいた。そのポイントをよく覚えている。わたくしも間違うところだった。沢を離れるまでは赤ペンキじるしを丹念に追うことだ。

沢状の道は気が抜けない。下ばかり見て歩く。時々顔をあげては周囲の山々に目を向ける。 

きのう歩いた雪倉岳ばかりが目立つ。ひときわ大きく感じる。 

沢から離れて五輪の森。その標柱。沢状の道から樹林帯の道へ。  

 樹林帯を抜けると視界が開け、五輪尾根に延々と続く木道を見下ろすことができる。ここも花の道だ。

「花園三角点」の標柱が見つからない。見過ごしたのか。高度計を見るとたぶんこのあたりだろうと見当をつけた。見下ろすと立派なベンチがある。水場があるのはここだな。左の木道をたどるとすぐにあった。

水場らしい水場。うまい。がぶ飲みした。
 

この周辺は湿原と草原が広がり開放的な気分になれる。この周辺のお花畑がすばらしい。 

雪倉岳、赤男山、朝日岳の稜線を見ることができる。ここで見納め。ここからしだいに樹林帯に。急坂を下っていく。
 

ごうごうと川の流れの音が響いてくる。白高地沢の河原に出た。立派な鉄橋だ。橋を渡る手前が休憩にいい。河原に下りて汗だくの顔を洗う。
 

次は瀬戸川の出合。ここも鉄橋がかかっている。ここから蓮華温泉までは登りに転じる。標高差300メートルを登る。少しばかり登ると沢がある。ここが最終水場か? きょうは日差しが強い。水ばかり飲んでいる。

兵馬ノ平まで来た。思いのほか早くついた。ゴールは近い。
 

兵馬ノ平は湿原。多くの沢が流れ込んでいる。シモツケソウが一面に咲いている。

朝日岳登山口に着いた。ゴールだがバス停のある蓮華温泉までは10分ほど歩く。

蓮華温泉キャンプ場が右手に。

蓮華温泉ロッジが見えてきた。ここではじめて「着いたな」と。

蓮華温泉ロッジに13時過ぎに着いた。長かった。14時到着と見込んでいたから1時間早くついた。13時45分のバスに十分間に合うのだが、予定通りつぎの15時30分のバスに乗ることにして、たっぷりと温泉を楽しむことにした。


蓮華温泉といえば野天風呂。ここから15分ほど登る。安堵感と疲労感の体に鞭打って再度馬力を出すのはつらい。24年ぶりだから無理しても行きたい。登るほどに「三国一ノ湯」、次に「仙気ノ湯」、さらに高みに「薬師湯」がある。

野天風呂は見晴らしがいいところにある。開放感のあるロケーションがいい。まずはてっぺんの「薬師湯」。だれひとりいない。ひとり占めだ。湯加減がいい。汗だくの衣類を脱いで飛びこみ、頭から湯をかぶる。蓮華温泉ロッジの内湯だけではもったいない。やっぱり蓮華温泉といえばこの野天風呂まで足を運ぶべきだ。風に吹かれ、展望を楽しみながら野天風呂に浸かるのは格別。山を歩いたあとだからなおさらいい。

そうだ。写真を撮ろう。風呂前に石を積み、カメラをのせた。セルフタイマー10秒にセット。シャッターを押してあわてて風呂に飛び込む。なかなかうまくいかない。こんなもので我慢するか。朝日岳が背後に見えるのだがいまは雲の中。

つぎは100メートル下にある「仙気ノ湯」へ。ハシゴである。汗びっしょりの服を着るのは気持ち悪いし面倒だ。だれもいないのをいいことにはだかのまま、衣類、ザック、靴を持って移動する。

この仙気ノ湯はだいぶぬるかった。水風呂みたい。水ホースが突っ込んであったからだ。せっかくだからと体を沈めていたら体の熱気を鎮めてくれた。

満足した。次は内湯に向かう。汗を流したというのに汗にぬれた服をきて内湯に向かう。着替えてさっぱりしたところでバスの時刻が迫ってきていた。すっかりゆっくりしてしまった。

糸魚川駅までのバス運賃は荷物料込みで2100円。糸魚川駅からは北陸新幹線。あっというまに上野駅についてしまった。新幹線はたしかに便利だがどうも味気ない。北アルプスの帰りによく富山駅に出ることがある。富山から東京行きの最終は21時過ぎ。富山駅前でいっぱいやってから帰ることができる。そんな便利な面もあるのはたしかだが、山旅の余韻をゆっくり味わえないまま東京の雑踏のなかに放り出されてしまう。

こんかいのコースは思いのほか長かった。率直な感想だ。それでも3日間を無事に歩くことができた。天気はしだいによくなった。花々も期待通り咲き誇っていた。展望だって負けてはいなかった。計画していた栂海新道はこのさき歩くことはないだろう。なんどもなんどもシミュレーションしているから、コースや景色は頭の中にいまも描くことができる。これで我慢しよう。


         
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白馬岳~雪倉岳~朝日岳(2)

2015-08-10 | 登山

 

三国境から雪倉岳、朝日岳への道は清々しい。おはよう!

広大なお花畑がつづく。 雪渓が残る斜面は百花繚乱


←8月5日(1日目)から続く

8月6日(2日目)のコース&タイム
8月6日(木) 白馬山荘5:35-5:50白馬岳6:00-6:28三国境-8:05雪倉岳避難小屋8:15-9:00雪倉岳9:10-11:00赤男山ツバメ岩先の水場11:30-11:57水平道分岐-13:47朝日小屋(泊)


2日目は白馬岳から雪倉岳、水平道を経て朝日小屋へのメインコースを歩く。

三国境から雪倉岳方面へ踏み入れると、
評判通り花の道が続く。雪渓が残る斜面のお花畑がすばらしい。山上のお花畑が好きな人にはうれしくてワクワクするコースといっていい。花の盛りのいまを歩けば満足すること請け合いだ。知ってる花すべてに会うことができるのではないだろうか。花の群落があればどうしてもカメラを向けてしまう。すべてそうしていたらきりがないと早々にあきらめてしまうほど多くの花が咲き競っている。

じつはわたくしは山の花が大好き。全国の山々のお花畑に目がなく、時期を狙っては訪ね歩き、多くのお花畑を見てきた。花の時期は天候で微妙にずれる。最盛期に出会うには幸運がものをいう。自慢ではないが(やっぱり自慢になるか)わたくしはその幸運に恵まれたと思っている。おかげで素晴らしい花園に立ち会うことができたのだから幸せなヤツなのだろう。

白馬岳は今回で3回目になる。2回目は、白馬岳から清水尾根を下り祖母谷温泉さらに欅平駅まで標高差2300メートルを一気に下りるハードなコースをとった。ここを歩いたのは花が素晴らしいと聞いたからだ。たしかにそうだった。登山道の両側は花であふれていた。まさに花園であった。

2回目のルートと今回の3回目のルートではどちらが花を楽しめたか。なかなか判断はむずかしい。わたくしからは、花が好きになら2回目の清水尾根ルートもぜひ歩くことを勧めしたい。


白馬山荘は7畳の部屋に4人と意外に空いていた。快適に過ごすことができた。天気予報は、朝から10時頃まで晴れ、日中はくもりとガス、午後遅くになって晴れ。どこまで晴れが続くか。

白馬山荘を5時30分に出る。暑くなるという。水は1リットルを持つ。今日のコースには水場が後半に3カ所ある。これなら安心して歩ける。

小屋の前から剱岳と立山連峰を眺める。うーん、天気がよさそう。

けさは、白馬鑓の右奥に槍ヶ岳と奥穂高岳をはっきりと見ることができた。

アップして見る。奥穂(左)と槍(右)がよく見える。肉眼ではもっとよく見えるのだが、安カメラではこれが限度。

 毛勝三山だってご覧の通り。

村営白馬岳頂上宿舎ではヘリが荷揚げ中。朝にここまで展望を楽しめれば、気分よく出発できるというもの。

 昨日に続き白馬岳の山頂を踏み、分岐の三国境を目指す。振り返って白馬岳にお別れ。


三国境に着いた。これから向かう鉢ケ岳、雪倉岳、朝日岳が迎えてくれた。鉢ケ岳と雪倉岳の鞍部に雪倉岳避難小屋を遠望できる。昨日はこのあたりで雷に戦々恐々としていた。きょうは一転さわやかな山並みが続いている。おはようと声をかけたくなるほどに清々しい。

三国境からは下りになる。振り返るとあっというまに三国境は遠のいていく。すぐにマツムシソウの群落が続く。なんか期待できそうだな。


さらに下って振り返るとこんどは旭岳(右)が見送ってくれている。この山は白馬岳よりも目立つ。


鉢ノ岳と雪倉岳が迫ってきた。


鉱山道分岐。これをいくと蓮華温泉へ出る。


鉢ケ岳はトラバースする。雪渓が道を覆っている。危険を感じることなく通過できた。このさきにも雪渓があるが難なく通過。


鉢ケ岳の東斜面はお花畑が続く。花と残雪と青空。いい気分にならないはずがない。

雪倉岳避難小屋。内部は清潔。トイレもある。これは使える。しかし緊急時のみというからもったいない。


避難小屋周辺は素晴らしいお花畑が広がる。


避難小屋からは雪倉岳山頂への登り。剱岳が顔を出している。


雪倉岳。避難小屋から一気に登ってきた。今日は快調だ。ここから今夜の宿、朝日小屋が見える。だいぶ遠い。あそこまで行くのか。


山頂で10分ほど休み、朝日岳を正面に見ながら赤男山との鞍部までぐんぐん下がる。もちろん花咲く道は続く。

雪倉岳から赤男山との鞍部まではかなり下る。標高差600メートルぐらい下ってしまう。鞍部に水場がある。ここでひと休み、という場所なのだが、ここの水場が気に入らない。赤男山のツバメ岩の先にある水場まで行って休むことにした。

木道が見えてくる手前にその水場はあった。流れが早く冷たい。こっちのほうがずっといい。一気に500mlぐらい飲んでしまった。ここで昼飯タイム。後続の人たちも。


正午近くから曇ってきた。
このあたりで標高は2000メートル。蒸し暑い。汗だくになって歩いている。


水平道分岐。まっすぐが水平道で朝日小屋へ、右は朝日岳へ。7月30日に開通したばかりの水平道を行く。

雪がいつまでも残って水平道の開通が遅れた。谷筋に雪が多い。樹林帯のなか木道が続く。ますます蒸し暑くなってきた。雲間から太陽が顔を出すと直射日光がきびしい。水平道の分岐が2040メートル、朝日小屋が2150メートルだから標高差はたしたことはないのだがアップダウンがあり長いみちのりだ。疲れもあるのだろうがうんざりする道だ。分岐から朝日小屋までコースタイム通り1時間50分かかった。



沢音を聞こえてきた。朝日小屋が見えてきた。沢の水をがぶ飲みして、朝日岳からの稜線に出る。

木道をたどるとすぐに小屋だった。予定より1時間ほど早く着いた。この日の朝日小屋は40人ほど。思ったより空いていた。小屋前のベンチでみなさんと缶ビールを飲みながら懇談。あびるように酒を飲んでいる人がいる。これがわたくしにはわからない。なぜ山でそこまで飲むのか。下界では飲まないではいられないわたくしだが、山上ではあまり飲みたいとは思わない。自分でも不思議だ。

朝日小屋の食事はうまいとよく聞く。たしかにほかの小屋とちがった。ご飯がうまかった。山の雑誌によく登場する女主人はきびきびとして元気なひとだ。ひとり重責を背負ってスタッフをひっぱっている。その立ち居振る舞いからがんばっているなとよくわかる。感心した。ただあまりにてきぱきしている。その気迫に押されてわたくしのような小心者は遠慮してしまうところがある。


朝日小屋のテン場。

夕方近くになって晴れてきた。左から雪倉岳、白馬岳、旭岳。この景色を眺めていると「あそこから歩いて来たんだよなあ」という感に堪えない声が聞こえてきた。たしかにここまで長かった。


きのうと同じく夕映えが美しい。夕焼けに見とれ感激している自分に照れてしまう。

サンセット。

2日目は快調に歩くことができた。評判のお花畑を満喫できた。展望もたっぷりと楽しむことができた。山はやっぱりいいなと感じる一日であった。

⇒3日目(8月7日)続く


 

        
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白馬岳~雪倉岳~朝日岳(1)

2015-08-08 | 登山



このコースの魅力は百花繚乱のお花畑。雪が消えるといっせいに美しさを競う(鉢ケ岳の東斜面)


山行日 2015年8月4日~7日
山域 北アルプス北部
メンバー 単独
コース
  8月4日(火) 我孫子駅=新宿駅23:54(ムーンライト信州)
  8月5日(水) 白馬駅=栂池高原=栂池自然園-白馬大池-小蓮華山-白馬岳-白馬山荘(泊)
  8月6日(木) 白馬山荘-白馬岳-三国境-雪倉岳-水平道-朝日小屋(泊)
  8月7日(金) 朝日小屋-朝日岳-花園三角点-兵馬ノ平-蓮華温泉=糸魚川駅=我孫子駅
天気 5日=朝晴れ、日中くもりのち雷小雨、午後遅く晴れ 
      6日=朝晴れ、日中時々くもり、午後遅く晴れ
      7日=晴れ


北アルプスの北部、白馬岳から雪倉岳、朝日岳を歩いてきた。このコースの魅力は高山植物。お花畑が広がる人気コースである。このコースを歩く登山者は、百花繚乱のいまの時期がいちばん多いのではないかと思う。

このコースを歩こうとしたきっかけは栂海新道にある。2年前に南アルプスの笊ケ岳を歩いた。元気なうちに次は北アルプスの栂海新道と決めていた。白馬岳から縦走する。昨年の8月は天候不順で歩けずことしに持ち越した。栂海新道のゴールは海抜ゼロメートルの親不知。最終日は下るほどに暑さとの戦いになる。その指摘にたしかにそのとおりだと思い、あっさりと2年越しの計画を修正した。朝日岳から栂海新道に行かずに蓮華温泉に下ることにした。

こんかい白馬岳の山小屋で、これから栂海新道を歩くという2人に出会った。ともに単独で70代。これを知ってあっさりと計画を修正してしまった自分がなんともふがいなく、やはり歩くべきだったかと心が揺れた。しかしこの時点ではどうしようもない。決めたことだ。あきらめようと努めた。

このコースは3日間とも行程が長かった。うだるような暑さの下界を抜け出してきたのだが、山上も暑かった。汗まみれの毎日だった。どれだけ水を飲んだら気が済むのだろうと言いたくなるほど水を欲して飲んだ。

家に帰った翌日のけさのこと。顔を洗ったとき雪渓の雪解け水の冷たさが一瞬頭をよぎった。


8月5日(1日目)のコース&タイム

初日は栂池自然園から白馬大池を経て白馬岳へ

8月4日(火) 我孫子駅=新宿駅23:54(ムーンライト信州)
8月5日(水) 5:40白馬駅6:00=6:28栂池高原(ゴンドラ&ロープウエー)=7:50栂池自然園8:00-9:12天狗原-9:55雪田-10:30乗鞍岳-11:04白馬大池山荘11:20-12:15船腰ノ頭-13:23小蓮華山-14:00三国境14:25-15:15白馬岳15:35-15:50白馬山荘(泊)

初日は雷に遭った。こわかった。白馬岳に近ずくにつれ遠のき青空が見えてきた

夕焼けがじつに美しかった。白馬山荘から見る剱岳と立山連峰


こんかいのコースの山行記はあふれている。思い出に残るものだけに絞って進めていく。

初日の思い出に残る出来事は、一にも二にも雷に遭ったこと。頭の上で轟音がさく裂して肝をつぶしてしまうほどのものではない。遠雷がゴロゴロと常にまとわりついて鳴っている状態だ。雨も降り始めた。いつこちらを直撃するかもしれない。その恐怖心を抱きながら歩いた。左右に眼をやって避難場所を見当つけながら歩いた。いざとなったらハイマツに入りこんでやり過ごさないといけないとわかってはいても一刻も早くこの恐怖心から逃れたい。

正午前だというのに遠雷が聞こえてきた。船腰ノ頭の手前あたり。雷は人一倍怖い。小心者だから余計に怖い。まずいな。空はしだいに暗くなり、雨が落ちてきた。心細い。さいわいにして5人のパーティーと前後して歩いている。こんな状況では人の姿を確認できるだけでも気分が違う。

小蓮華山の手前で雨具をつけ、しばらく様子を見ていた。しだいに雷鳴が大きくなってきたが、ここは前に行くほかない。小蓮華山は天気がよければ白馬岳の眺めがいいのだが素通り。この先の細い稜線を一目散に進む。雷から逃げるように。絶体絶命。なんとも大げさなと思われてしまうのだが、なんといわれようとコワイものはコワイのである。

やっと三国境まできた。雨がやんできた。一瞬白馬岳方面に青空がのぞいた。また雲が覆ってしまったのだが、ここで雨具を脱いだ。しばらく休憩。遠雷は思い出したように鳴っている。山頂までもうすぐだ。ラストスパート。一刻も早く怖さから逃れたい。疲れを忘れて全力を出して登った。

久しぶりの山での雷。稜線漫歩のはずが、雷にうたれまいと恐怖心を抱えながら歩いた。助かったという思いが強い。

同じ時間に同じ稜線を歩いていた人はみんな気持ちは同じだった。そりゃそうだろうと思うのだが、怖さはひとによってレベルがちがう。わたくしのは最高レベルにあると自認している。

この日の朝は晴れ。栂池ロープウエーから白馬三山が見えていたのだが、自然園に着くころには雲が出始め、まもなく隠れてしまった。再び青空になるのは午後遅くなってからだ。


・水場
1、登山口の「栂池自然園ビジターセンター」入口。
2、天狗原の手前に「銀冷水」の標柱がある。細い水流だ。
3、白馬大池山荘。このさき白馬山荘までない。

天狗原を過ぎると大きな岩がごろごろとした道になる。雪田までは急坂で歩きずらかった。雪田はコース上にロープが張ってある。アイゼンは登り下りともにいまの時期は不要だ。

白馬大池と白馬大池山荘。周囲は残雪とお花畑。


昼過ぎたばかりだというのにごろごろと雷が聞こえる。遠い。大丈夫だろうと先をすすむ。ところがしだいに雷鳴の間隔が短くなり雨が降ってきた。この先のことは冒頭に書いたとおりである。

小蓮華山。このあたりが一番こわかった。足早に通り過ぎる。先を行く5人パーティーの姿を追う。それだけ心細かった。


小蓮華山を振り返る。


三国境でようやく雷が遠ざかり雨がやみ、やっと青空が見えてきた。これで助かったと胸をなでおろす。


雷鳴につきまとわれ、恐怖心にめげそうになりながらも無事に白馬岳山頂へ。やれやれ。

午後遅くになって晴れた。この日のベストは落日の前の夕空がじつに美しかったこと。山荘前の広場はカメラを向ける人たちの人垣ができた。

剱岳と立山連峰は絵になる。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



白馬鑓の右奥に奥穂高、槍ヶ岳、針ノ木岳。わたくしの眼には奥穂と槍は雲の中で見えないのだが、見える、いや見えないのおしゃべりが盛んだ。楽しい時間であった。わたくしは翌朝に奥穂と槍を見ることができた。

落日の瞬間。

 夕映え。みごと!

初日は雷鳴に肝をつぶされた。ついていないなと懸命に歩いた。一転、午後遅くになって晴れ、展望を楽しむことができた。これでよーし。怖さのことなんか忘れてしまったかのように目の前の夕映えに夢中になっていた。

⇒2日目(8月6日)に続く。


         
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ラッカセイの塩煎り

2015-08-03 | ラッカセイ

いまのラッカセイ、花が咲き続けている

暑さに強いのは、ニガウリ、モロヘイヤ、オクラばかりはない。ラッカセイだってそうだ。猛暑のなかでも青々とした葉をこんもりと茂らせている。

5月にタネをまいたらひと月もたてば花が開いてくる。初期栽培では雑草に気をつける。放ったらかしにしていると雑草のなかに埋もれてしまう。花の期間は長い。花は小さいながら鮮やかな山吹色でかなり目立つ。

花が咲いてきたらわずかに追肥。中耕して株元に土寄せする。栽培のポイントはこの土寄せにある、と思っている。そうわかっていてもつい忘れてしまう。気がついたら土寄せをしてやると、そのたびに株が大きくなっていく。

飲んべえには、殻付きの塩ゆでラッカセイがたまらない。それを楽しむために作っている。収穫は10月になる。

ラッカセイは収穫直後に殻付きのまま塩でゆでたものを2,3回食べると、もうそれだけですっかり満足してしまう。これはラッカセイだけでなく食べ物全般にいえるのだが、旬のものを1,2回食べると「うまかった」という気分でおなかがいっぱいになりそれ以上食指が動かない。このあたりが自分でもわからない。たしかに飽きっぽいのだが、これが食欲にまで及んでいる。

昨年のラッカセイがいまだに殻付きのままたくさん残っている。そろそろ食べ尽くさないといけない。保存していたものは、ゆでないで塩煎りにする。殻をむかないといけない。これが一番の面倒だ。

粗塩をフライパンに敷いてそこに殻をむいたラッカセイを入れて乾煎りする。焦がさないように20~30分煎る、味見をしながら。噛んでグニャとする食感だとまだ煎り足りない。わずかでもカリッとした歯ごたえになったら火を止める。カリカリになるまで煎ることはない。火を止めてさます。これがいいあんばいの固さになって酒のつまみになる。

↑昨年収穫して殻付きのまま保存

↓殻をむいて塩煎り


        
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トマトの冷製パスタは夏の十八番

2015-08-01 | トマト

トマトの冷製パスタを作った。夏の昼飯にはよく作る。トマトはあまり好きではないのにである。トマトはいまの時期はたくさん取れ、冷蔵庫にはいっぱいある。それを見るたびに早いところ食べなきゃと思って作る。

作るのはかみさんが留守の時。毎夏作るからそれなりにレシピは覚えているものの、毎回微妙に違う。味のポイントは酢。酢が好きだからどうしても多めに入れてしまう。これが全体の味を締めてさっぱり感があり、いつも一気に食べてしまう。

トマトはミニトマトを使う。酸味があって大玉トマトよりも気に入っている。こんかいは大玉トマトを使ってみた。味つけはお好み。大ざっぱだからいくらでも好みの味に修正できる。

冷蔵のトマトを切る。ここに調味料ー塩、コショウ、ニンニク、酢、醤油、エクストラバージンオリーブオイル、砂糖を入れて混ぜ、ひとまず冷蔵庫へ。スパゲティーは茹でて氷水にさらしてから水気を切る。ここに調味料であえたトマトをのせる。さらにバジルをのせるのだが、畑から取ってくるのを忘れたので青じそで代用。これで出来上がり。待てよ、なにか足りない。いつもはモッツァレラチーズを加えるのだが、ないものはしょうがない。

酢と醤油の味が濃いと冷やし中華風パスタになってしまう。これだってわるくはない。オリーブオイルのおかげでその一歩手前でなんとなくパスタの味を保ってくれている。昼飯はさっさと作りたい。この冷製パスタ。面倒のようですぐにできる。簡単にできるものしか作れないわたくしにうってつけの一品なのである。


        
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