阿蘇山ー烏帽子岳から高岳と噴煙を上げる中岳の展望。4月に噴火警戒レベル2に
西駅周辺はミヤマキリシマが見ごろとなり、一帯をピンク色に染めている
山行日 2019年5月26日(日)から30日(木)4泊5日
天気 26日晴れ時々曇り 27日曇り時々晴れ夕方から小雨 28日曇り 29日曇り時々晴れ 30日 曇りのち晴れ
山域 阿蘇山と宝満山
メンバー 単独
コース
5月26日(日)我孫子駅=成田空港=阿蘇くまもと空港=宮地駅前ー[肥後国一之宮・阿蘇神社]=阿蘇駅
5月27日(月)阿蘇駅前=草千里阿蘇火山博物館前ー[烏帽子岳]ー[杵島岳]ー草千里阿蘇火山博物館前=阿蘇駅=熊本交通センターー[熊本城]
5月28日(火)熊本駅=八代駅=[日奈久温泉]=八代駅=博多駅
5月29日(水)西鉄天神駅=大宰府駅=[竈門神社]ー[宝満山]ー竈門神社=[大宰府政庁跡]ー[坂本八幡宮]=[太宰府天満宮]ー大宰府駅=西鉄天神駅=博多駅
5月30日(木)[筑前国一之宮・住吉神社]=福岡空港=成田空港=我孫子駅
1月末に右脚の付け根に激痛が走り、1カ月ほどまともに歩けなかった。山を歩きたい一心でリハビリ登山に励んでいる。前回の5月中旬の箱根登山はエスケープすることなく順調に歩けた。これに気をよくしての九州の山へ遠征である。
このところ九州の山は2年おきに歩いている。こんかいは熊本の山歩き、といえば阿蘇五岳。九州の山で多く歩いているのがこの阿蘇山とくじゅう連山。ともに5回ほどは歩いている。とはいえ、前回歩いたのが2004年だから15年ぶりとなる。
その予定でいた。ところが阿蘇山は4月に、箱根と同じく噴火警戒レベルが「2」にアップした。入山規制があり、予定したコースの一部が歩けなくなった。5月中旬の箱根登山から戻ると計画の大幅修正に追われた。
なんとか計画をまとめて、福岡入りが一日早くなった。さてどうしようかと。そこに登場したのが大宰府の宝満山だ。
もの足りない登山か、だがリハビリ登山なのだから、箱根同様無理をすることなく低山を歩くことにした。
いつものことながらあわただしい山旅である。年寄りなんだから、ゆっくり山旅をと意識はするものの、ついたくさん詰め込んでしまう。これまではそれをこなしていたのだが、やはり寄る年波に勝てないのか、こんかいは後半の予定消化に疲れを感じた。
1日目(5月26日) 肥後国一之宮・阿蘇神社へ
コース&タイム 5月26日(日)我孫子駅=成田空港=阿蘇くまもと空港=宮地駅前ー[肥後一之宮・阿蘇神社]=宮地駅前=阿蘇駅前
初日は移動日。阿蘇くまもと空港着が10時40分。登山をするには半端な時間だ。そこで3年前の地震で被害を受けた阿蘇神社を訪ねることにした。
成田空港からLCCで阿蘇くまもと空港へ。LCCは座席が窮屈だといわれながらもすっかり慣れた。1時間も我慢すれば目的地に着くからどうってことはない。
この日は天気がよく、機内から下界の景色がすばらしい。座席は右側。大分空港をみて飛行機は九州に入る。別府の街、鶴見岳、つぎに由布岳。あきさせない眺めが連続する。これだけでも大満足である。
さらにくじゅう連山。阿蘇カルデラの広大さを実感できるのは飛行機から。過去にいちど見たことがある。見事な景観だった。阿蘇は左側にあるから今日は見ることはできない。
阿蘇くまもと空港からはバスで阿蘇神社のある宮地駅前を目指す。右手に阿蘇の山並みが見えてきた。やってきました、阿蘇に。
宮地駅前から15分ほど歩いて阿蘇神社。旧社格は官幣大社。この日は暑かった。この距離でも汗だくになった。
全国の山をやっていると、山のふもとには神社、頂上にはその奥宮がある。これまで何度拍手を打ってきたことか。そのうえ神社が好きだから、下山して近くに社格の高い神社があると寄り道してしまう。これも生家が神道だということに少しは関係があるのかなとも思う。
阿蘇神社は20106年4月16日の地震で、楼門と拝殿が倒壊した。地震で被害を受けたときの様子の写真が数多く境内に展示されている。
下の写真は2016年4月18日に撮影した写真(右下に共同通信社のクレジット)で、楼門と拝殿が倒壊しているのがわかる。
倒壊前の楼門
倒壊前の拝殿
わたくしが立っているのは倒壊した拝殿の前。すでに整地してある。奥には左から一の神殿、三の神殿、二の神殿。拝殿が倒壊して神殿を見ることができるようになったという。
神社の周囲には阿蘇山の湧水。
きょうの宿のある阿蘇駅前に戻る。隣りには道の駅がある。観光客に賑わっている。駅前からは阿蘇五岳が大きく見える。
根子岳
高岳と中岳
杵島岳
初日の宿は阿蘇駅前の「ASO BASE BACKPACKERS」、いわゆるゲストハウスである。ビジネスホテルは周辺になく、宿探しの検索をしているとこの宿が出てきた。ゲストハウスというと年寄りは敬遠するだろう。だが山をやっている者にとっては、すんなり溶け込める。上等な山小屋である、と思えばいい。清潔で気持ちよく過ごせる。炊事全般そろっているから具材さえ持ち込めば自炊ができる。この日の宿泊者は大半が外国人で、それも女性が多い。年寄りはわたくしひとりだった。それでも疎外感はちっともなかった。
あす2日目は阿蘇登山である。天気が下り坂のようだ。