30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

7月末まきキャベツを10月末に収穫

2020-10-31 | キャベツ

10月28日、7月末にタネをまいたキャベツの収穫

キャベツを10月28日に収穫した。7月末にタネをまいたもので、収穫できるまでに育った。毎年こんなものである。

キャベツの品種はずっと金系201系を使っている。多くの品種がある。たまにはほかの品種をと思う。だが、この品種は味もよく、それに育てやすい。タネを買う時はいつもこれを選んでしまう。

キャベツのタネまきは7月末、8月末、9月末の3回に分けて行う。9月末まきは来年の春キャベツになる。

キャベツは3回に分けてまくことで、これから来年の5月初旬まで欠かすことなく食べられる。春キャベツが終わると、夏を経ていまのこの時季まで5~6カ月のあいだは畑からキャベツが消える。キャベツが食べられなくなる。その間はキャベツは食べない。買うこともない。ほかの野菜で賄うことができる。

それに売っているキャベツにはアタリハズレがある。それを承知で昨年めずらしくキャベツを買ってみた。ハズレだった。まずいのなんの、よくこんなものが食べられるもんだと一口食べてやめた。売っている側はいちいち味見して売っているわけではない。それでも正直のところ腹が立った。わが家のキャベツの味とは天と地ほどの差があった。

キャベツは年間を通じ栽培できる。やろうと思えば。夏収穫のキャベツは以前は作っていたのだが、虫の食害に手を焼いてやめた。防虫ネットをしても夏季は虫がどこからともなくわいて、無残に食い荒らされる。殺虫剤を散布すればいいのだろうが、キャベツだけにはどうしても殺虫剤を散布するのがためらわれる。

キャベツはタネまきから収穫までずっと防虫ネットの中で育てている。いま収穫のキャベツは冒頭写真を見ての通り、防虫ネットだけでも食害のあとはなく見た目にもきれいに育つ。

8月末まき、9月末まきのいまの生育状態は以下の通り。

・8月末まきの10月下旬の姿。

・9月末まきの10月下旬の姿。


2020年の読書

2020年10月の読書
・KGBの男ー冷戦史上最大の二重スパイ(ベン・マッキンタイアー著・ 小林朋則訳、中央公論新社) 

2020年9月の読書
・雲を紡ぐ(伊吹有喜著、文藝春秋)
・念入りに殺された男(エルザ・マルポ著、加藤 かおり訳、早川書房)
・背中の蜘蛛(誉田哲也著・双葉社)
・三体 [1](劉 慈欣著、 大森望訳、光吉さくら訳、 ワン チャイ訳、 立原 透耶監修・早川書房)

2020年8月の読書
・彼女たちの部屋(レティシア・コロンバニ著、齋藤可津子訳・早川書房)
・越前竹人形、北野踊り(水上勉全集第3巻・中央公論社)
・猫を棄てる(村上春樹著・文藝春秋)
・ザ・ロイヤルファミリー(早見和真著・新潮社)

2020年7月の読書
・少年と犬(馳星周著・文藝春秋)
・暗い森を抜けて(黒川創著・新潮社)
・銀花の蔵(遠田潤子著・新潮社)
・ダリエン地峡決死行(北澤豊雄著・産業編集センター)

2020年6月の読書
本棚から「金閣炎上」を引っ張り出した。奥付は昭和54年10月25日7刷とある。40年ものあいだ積読、と思っていたのだが、読み進めていくと既読感がずっとあった。

・じんかん(今村翔吾著・講談社)
・稚児桜(澤田瞳子著・淡交社)
・金閣炎上(水上勉著・新潮社)

・独ソ戦(大木毅著・岩波新書)

2020年5月の読書
・たまたまザイール、またコンゴ(田中真知著・偕成社)
カーテン(アガサ・クリスティー著、田口俊樹訳・早川書房)
・火星の人(下)(アンディ・ウィアー著、小野田和子訳・早川書房)

2020年4月の読書
コロナ禍で外出自粛。読書三昧で積読を少しは解消できると思ったがダメだった。菜園のほうが忙しくなったためだ。

・火星の人(上)(アンディ・ウィアー著、小野田和子訳・早川書房)
・ロビンソン・クルーソー(ダニエル・デフォー著、鈴木恵訳・新潮文庫)
・潜入ルポamazon帝国(横田増生著・小学館)

2020年3月の読書
70を過ぎたいまになってやっと源氏物語を読み通すことができた。角田光代訳の「源氏物語」(下)巻を手に取った。新刊である。これまで(上)と(中)の巻を読んできた。源氏物語は挫折の連続だった。円地文子訳、谷崎潤一郎訳でつまずいた。今日明日をも知れぬ命の高齢者となったいま、これが最後の機会だなとその覚悟で角田光代訳にのぞんだというわけである。わたくしの小さな脳みそでは原文を読むことなんて考えられない。現代語訳で筋を追うだけで精いっぱいであった。

・角田光代訳「源氏物語(下)」(池澤夏樹=個人編集日本文学全集、河出書房新社)

2020年2月の読書  
・ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(ブレイディみかこ著・ 新潮社)  
・大英自然史博物館珍鳥標本盗難事件ーなぜ美しい羽は狙われたのかー
(カーク・ウォレス・ジョンソン著、 矢野 真千子訳・化学同人) 
・待ち遠しい(柴崎友香著・毎日新聞出版) 
・おらおらでひとりいぐも(若竹千佐子著・河出書房新社)

2020年1月の読書
「熱源」を読み終えた日の夜に直木賞の発表があった。
・定価のない本(門井慶喜著・東京創元社)
・熊の皮(ジェイムズ・A.マクラフリン著、 青木千鶴訳・早川書房) 
・帰還ー父と息子を分かつ国(ヒシャーム・マタール著、金原瑞人・野沢佳織訳・人文書院)
・熱源(川越宗一著・文藝春秋)

⇒2019年、2018年、2017年、2016年、2015年、2014年、2013年、2012年の読書一覧


      
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2020紅葉の山旅ー10月26日にGo To 奥日光

2020-10-27 | 登山


半月山展望台から八丁出島を俯瞰、見ごろだね


シラカバの貴婦人たたずむ小田代ケ原に虹かかる


山行日 2020年10月26日(月)日帰り
天気 くもり時々うす日
山域 奥日光
メンバー 単独
コース&タイム
我孫子駅4:43=5:05北千住5:15=5:58南栗橋5:59=6:35栃木駅=6:41=7:39東武日光駅=JR日光駅7:52 =8:40中禅寺温泉バス停9:00=9:20半月山駐車場ー半月山展望台ー半月山駐車場10:30=10:50中禅寺温泉10:55=11:09赤沼(低公害バス乗換)11:25西の湖入り口ー西の湖ー千手ケ浜13:20(低公害バス)13:37小田代ケ原ー湯滝16:10=東武日光駅(渋滞で東武日光駅着が1時間15分遅れての18:34。帰りも鈍行で)18:39=21:52我孫子駅着


<わたくしの好きな山登り

10月26日に奥日光を歩いてきた。10月3日の東北の栗駒山10月5,6両日の北アルプスの涸沢に続く第3弾の紅葉の山旅。

バスで後ろに座る年配夫婦の奥さんの声。
「どこもきれい」
きょうの奥日光の紅葉にぴったりの言葉だなと聞いた。中禅寺湖の湖畔の紅葉はいまそんな感じで見ごろであった。

天気予報は見事にはずれた。ウキウキ気分で家を出たのに。
「快晴のはずがなんでこんな天気になるのか」
だれもが晴天を期待していた。よもやと、あちこちで恨み節が。
 
だが悪いことばかりではなかった。この天気が幸い?したのか、小田代ケ原に虹がかかった。これを見ることができたのはわたくしを含めて3人だけ。うつくしかった。きっとシラカバの「小田代ケ原の貴婦人」からのすばらしいプレゼントだろうと思っている。それにしてもきれいな虹でした。

奥日光の紅葉の時季はいつものことだがすごいとしか言いようはないほどの人出。この日も平日だというのに東武バスの車内は、コロナ禍なのに密、密、密の濃密で過密。命がけの紅葉見物となった。

奥日光は歩きなれたエリア。こんかいは西の湖と千手ケ浜が目当て。期待通り西の湖の紅葉は見ごろで晴らしかった。それだけに日差しがあったならと悔やむこと、悔やむこと。
 
直前まで1泊2日の計画でいた。初日は奥日光、2日目は奥白根山登山。10月27日の奥白根山は強風だというので中止にした。年を取っただけにあきらめもはやくなった。あきらめた理由はもう一つある。湯元温泉の旅館の予約が取れなかった。大手旅行サイトで「男1人」でなんども何度も検索するが最後までダメだった。「Go To トラベル」の効果なのか。


「まるごと日光東武フリーパス」をはじめて利用した。知ってはいたが利用したことはなかった。奥日光まで行くならこれが便利だとわかった。こんかいはこのパスを使って、紅葉の名所をハイキング。

3時半に起床。4時15分に家を出て駅に向かう。ふと気がつくと口笛で岩崎宏美の「ロマンス」を。🎵あなたが好きなんです・・・🎵なんて72歳のじじいが暗い住宅地の中を口笛ふきながら歩いている。いい気なもんだが、薄気味悪いと思われても仕方がない。だれもいないのに照れた。いまの時季ならハイファイセットの「燃える秋」なんかも知らずに口ずさんでいることがある。いつもこうだ。山に行くときはこころが弾んでいるだなと実感する。

◆半月山展望台から中禅寺湖の八丁出島を見る。

半月山バス停から20分ほど登山して展望台へ。ここは八丁出島を眺める人気スポット。八丁出島は2013年と2014年に見ている。6年ぶりになる。あいかわらず多くの人だ。カメラはすべては八丁出島に向いている。みんな日差しが出るのをじっと待っている。だが今日はだめだなと、あきらめて下山していく。



八丁出島は過去2回とも晴天だった。そのときの画像を参考までに。
参考)2013年10月28日の八丁出島。晴れたときとでは湖面の色が違う。遊覧船を入れる構図はくしくも同じになった。

参考)2014年10月24日の八丁出島。このときは湖畔沿いに近づく。

バス停のある半月山駐車場からの眺めも素晴らしかった。思いがけない出合いであった。すてき、という景色であった。


半月山駐車場から中禅寺温泉に戻るバスの中からも、素晴らしい紅葉が続く。カメラに収めようとするのだが、走るバスからではむずかしい。その中の一枚。

◆中禅寺温泉に戻り、赤沼へ。ここで「低公害バス」に乗り換えて西の湖入口下車、西の湖から千手が浜まで歩く。

この低公害バスには、東武バスのまるごと日光パスは使えず別料金。本来なら歩くコースをこの日は一カ所でも多くの紅葉の名所を見ようと積極的にバス利用。

シラカバの道をたどる。

西の湖。見ごろでした。薄日はあるのだが、ここでも悔しや日差しなし。

千手が浜へ。西の湖と同じような景色かな。

◆千手ケ浜から低公害バスで小田代ケ原下車。小田代ケ原にいた多くのハイカーはこのバスに乗り、残ったのがわたくしを含めて3人だけになった。

小田代ケ原の「貴婦人」と呼ばれるシラカバの木とご対面。何年ぶりになるのだろうか。周囲のカラマツが育っていて、以前の記憶よりも相対的に小さく見えた。

この日は寒気が入り込んだのだろうか。しぐれてきた。よもやの天気であるがすぐにやんだ。その時であった。「あ、虹だ」。まるで小田代ケ原の端から端まで橋をかけるかのような虹の出現であった。こんなにまじかに見られるなんて。いつものバカ〇〇〇カメラではこの程度しか映らない。実際は何十倍も美しかった。みとれました。



曇り空を見上げてはぼやいていたのに、これで気分がよくなった。貴婦人様、またお会いしましょう、と別れを告げて湯滝を目指した。

しぐれがやんだ後は徐々に天気が回復し晴れ間が出てきた。遅いんだよなあとお天道様に向かって愚痴のひとつでもいいたくなる。

◆小田代ケ原から湯滝までを予定していたが、戦場ヶ原の北端を通って光徳に出るコースに変更。

男体山をバックに戦場ヶ原。晴れてきたかのように見えるが、すぐにまた雲が出てきた。

この日の最終目的地が湯滝。

湯の湖。ここの紅葉は終わっていた。

これで予定通りすべてをめぐることができた。奥日光の「黄葉」を満喫できたのだがいささかあわただしい山旅になった。

湯滝から16時15分のバスに乗る。覚悟していたとはいえ渋滞で遅々として進まない。湯滝から中禅寺温泉まで1時間の遅れだった。このため帰りの電車に間に合わなかったのが唯一の予定外だった。

長い一日だった。午前4時過ぎに家を出て、家にたどり着いたのが午後10時過ぎ。こうなるのなら「Go To トラベル」で中禅寺温泉にでも泊まってもよかったかなと帰りの電車の中で酒を飲みながら思ったものだ。


      
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サツマイモの収穫続くー昼食のデザートはイモばかり

2020-10-23 | サツマイモ

よくもまあ飽きないで食べているなとあきれる。自分のことである。サツマイモは9月5日に初収穫してからというもの、毎日の昼ご飯のあとは蒸かしイモばかりをデザートのつもりで食べている。ほぼ毎日である。

昼ごはんの後に甘いものをほんの少しばかり食べるのが習慣になっている。サツマイモを食べるようになってからはほとんどこればかり。酒のみのくせして両刀遣い。晩酌は欠かせないのに、本当は甘味のほうが好きなのではないかと思うくらいで饅頭だって羊羹にだって目がない。

昨年から再開したサツマイモ栽培。昨年は40本の苗を植えたがこれでは足りなかった。ことしは倍の80本を植えた。

少しずつ掘り出しては食べ、食べては掘り出している。掘り出しは楽しいものだからついつい予定よりも多く掘り出してしまう。そのためには繁茂しているツルを取り除かなければならない。これが思った以上に手がかかる。

昨年は早々に食べつくし、後半は買って食べていた。そのためことしは倍の80本の苗を植えつけた。

さすがに多い。収穫は霜が降りる前まで。貯蔵は来年3月ぐらいまでできる。いま全体の半分くらいまで掘り出し、台所脇のパントリーに泥付きのまま段ボールに収めている。ここにきて貯蔵の量がだいぶ増えた。しだいに食べるのが追い付かなくなっている。畑にはまだあと半分ある。食べきれるのか。


      
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まん丸いヤツガシラを作ったのだがやっぱり違和感が

2020-10-20 | サトイモ

これが丸系ヤツガシラ。親イモがまん丸い(中央)。子イモも大きい

10月上旬に登山のため久しぶりに遠出した。新型コロナウイルスの潜伏期間の2週間がたったいま、なんともない。感染を免れたようだ。

こんかいは10月17日付けの記事「サトイモの収穫」の続き。

わが菜園のサトイモはこのところ毎年、タケノコイモ、土垂、ヤツガシラの3種に絞って作っている。

このほかにことしは楽しみにと「丸系ヤツガシラ」をすこしばかり作ってみた。昨年知り合いの農家から親イモがまん丸のヤツガシラとその種イモをいただいた。

従来のヤツガシラといえば形に特徴がある。見るからにごつごつして、皮をむくのが面倒になるくらい。わたくしはこのヤツガシラがサトイモの中で一番好きである。それゆえにすっきりとまん丸い形のヤツガシラがあるなんてはじめて知って興味津々。

上がいわゆるヤツガシラ、下が丸系ヤツガシラ(画像は昨年のもの)

親イモを食べてみるとそれはヤツガシラの味でまったく変わらない。これは面白いと、ことしはいただいた種イモを植え付けた。

ほかのサトイモ同様にこちらも生育がよい。はたしてまん丸のヤツガシラができているだろうかと半信半疑で掘り出してみたら、まん丸のヤツガシラが現れた。それに立派な子イモが分球している。

従来のヤツガシラは親イモと子イモが分離しないで合体してしまうから、入り組んだ形になる。分球は少なく、それが孫イモ、前回に記事で取り上げた「八つ子」である。

となるとこの丸系ヤツガシラは親イモと子イモが分離しないものなのか。種イモはがたくさん取れた。来年も作れる。だが、昨年いただいたときと同じようにこれがヤツガシラといわれてもどうもなじまない。違和感がある。

従来のものとまん丸のもの、どちらかを選ぶとなると、いまはやっぱり従来のものになるのかなと思う。でも皮がむきやすいから、意外と重宝するかもしれない。


      
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サトイモの収穫ーことしもタケノコイモ、土垂、ヤツガシラ

2020-10-17 | サトイモ



ヤツガシラの孫イモ「八つ子」。収穫後すぐに蒸して酒のつまみに食べている

わが家のサトイモはいずれもひときわ生育がいい。周囲の農家や家庭菜園のものと比べると一目瞭然、群を抜く。6月と7月の生育ぶりなんかは目を見張るほどで、つい自慢したくなる。

それに隣の農家の畑の潅水設備を借りることができるようになってからは、サトイモ栽培の一番の難敵である、夏の日照りによる干害を受けることなく、ずっと安心して育てることができるようになった。

そのサトイモを13日に収穫した。タケノコイモ、土垂、ヤツガシラの3種。ほかに試しにと2種ほどほんの少し作った。

イモの充実ぶりは茎の太さを見ればある程度分かる。生育が良くて太ければイモは大きく、生育が悪くて細ければイモは小さい。

見た目である程度予想がつくが、さてことしの出来栄えは。

◆タケノコイモー茎が太い。見てすぐわかる。かなりいい出来だと。縦に育つから土寄せをすればするほど伸びる。それをわかっていながらも手間がかかるからつい手を抜くことがある。サイズがそろい、長さは30センチぐらいのものになるだろう。
すぐに子イモを分離。これが来年の種イモになる。親イモは表面の皮を腐らせるためすぐに埋めもどす。12月になるとタケノコらしい姿に変身する。

子イモは来年の種イモに。

親イモはすぐに埋め戻す。できるだけ早く表面の皮を腐らせるために。

12月初旬にはタケノコみたいな姿に変身する(画像は昨年のもの)

◆土垂ーこれも茎は太く、いい出来だというのがわかる。まさにその通りになった。土垂の出来不出来の基準は、手のひらにすっぽり収まる程度のサイズのものが数多くあるかどうか。ことしはその手のものが多いからうまくいったといえる。最悪は小さなイモばかりのとき。皮むきに手間がかかるからつい無駄にしてしまう。

ことしはサイズがそろった。かなりいい出来だ。2株ほど試しに掘り出してみた


これぐらいのサイズが優良品?

◆ヤツガシラー茎が例年に比べてやや細い。やはり小ぶりになった。目指すのは1キロぐらいの大きさ。これだとヤツガシラらしい姿になって見事だ。今季は全般に小さく期待外れといったところ。
親イモはタケノコイモ同様に埋め戻して表面の皮を腐らせる。こちらはごつごつした姿に変身する。
孫イモがついている。八つ子という。これが来年の種イモになる。そのなかでも2~4センチぐらいの小さなものはすぐにゆでるか蒸すかして食べる。これがサトイモの中で一番好きだ。なかなかスーパーには出ない。

ヤツガシラの親イモは埋め戻す

孫イモの八つ子

収穫後すぐに食べられるのは、土垂とヤツガシラの八つ子。早速食べる。前者は煮っころがしにして、後者は蒸して。毎年食べ慣れているとはいえ、やはり初物は格別。ああ秋の味だなと感じ入りながら食べている。

来年の種イモは確保できた。食用のイモもたくさん取れた。両方ともに満足にできる収穫であった。こういう年が続くことを願う。


      
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ラッカセイの収穫ーおおまさり平年並み、千葉半立やや不作

2020-10-15 | ラッカセイ

おおまさり(上)
おおまさりと千葉半立のサイズの違い(下)

12日にラッカセイを一気にすべて掘り出した。作っているのは大粒種の「おおまさり」と、普通種の「千葉半立」の2種。おおまさりは千葉半立の倍近くの大きさがある。周囲もこの時季は収穫真っ盛りである。カラスはラッカセイがかなり好物のようだ。目を離したすきに食わて飛んでいく。

ことしの結果。
おおまさりは昨年並み。昨年もいい出来であったらから、豊作とまではいかないがやや豊作といった感じだ。

一方、千葉半立はやや不作である。莢が多くできてはいるが、全体に小さく未熟なものが多い。この千葉半立の出来がいいのは3年に一度くらいなもので、思ったようにはなかなか育ってはくれない。

といってもラッカセイの世話は土寄せするくらいなもので、ほかはあまり世話を焼かないで済む。労少なくしてできてしまう。もっぱら放任栽培だ。豊作、不作はお天道様しだいといったところである。

おおまさりはゆで専門種。かならずゆでて食べる。煎ったらどうなるのか。やってみたら水分が抜けてしまい、食感がかなり悪く食べられたものではない。

塩を加えて殻ごとゆでる。塩分濃度は2~3%。塩分控えめで、これまでの経験だと約35分ぐらいで好みのかたさになる。

千葉半立の方はゆでてもうまいのだが煎って食べている。このところ年を取ったせいか、殻をむくのが面倒になりつつある。おおまさりは大きいからそれほど面倒を感じないのだが、千葉半立は小さく手間がいる。

収穫後の貯蔵と保存。
おおまさりは、面倒でもすぐにすべてを茹でて殻をむいて冷凍してしまう。乾燥貯蔵させたものは、収穫すぐのものと比べて格段に味が落ちる感じがするからだ。

千葉半立は、殻ごとからからに乾燥させる。乾燥が甘いとカビが生えてくる。ネットに入れて風通しのいい日陰にぶら下げておく。こうすることで1年後でも食べられる。



ラッカセイの収穫後の楽しみは、おおまさりのとれたてをすぐに茹でて食べること。これはうまいものです。晩酌のつまみにあっという間になくなる。

おっとことしも忘れるところだった。食べることばかり考えていると肝心なことを忘れてしまう。収穫したらすぐに姿かたちのいいもをより分けて、来年の種として殻ごと保存する。こちらもネットに入れて風通しのいい日陰にぶら下げておく。


      
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2020紅葉の山旅ー10月6日の北アルプスの涸沢(2)

2020-10-10 | 登山

涸沢から仰ぐ奥穂高岳、真っ赤に色づいたナナカマドをさがして


山行日 2020年10月5日(月)から6日(火)小屋泊1泊2日
天気 5日くもり 6日くもりのち晴れ
山域 北アルプス
メンバー 単独
コース&タイム
10月5日(月)我孫子駅5:42=6:12日暮里6:18=6:41新宿駅(あずさ1号)7:00=9:38松本駅(上高地線)10:10=10:40新島々10:55=12:10上高地バスターミナル(梓川右岸を行く)12:45-14:00明神14:05ー14:55徳沢15:00ー16:00横尾(横尾山荘泊)

10月6日(火)横尾山荘5:00-6:00本谷橋6:05ー7:40涸沢分岐ー7:50涸沢ヒュッテ8:20(涸沢パノラマ周回)-10:05涸沢小屋10:35-12:00本谷橋12:05ー13:00横尾13:05ー14:00徳沢14:05ー14:55明神15:00ー15:50上高地バスターミナル16:00=17:05新島々17:22=17:52松本駅18:05(しなの19号)=18:58長野駅19:08(あさま630)=20:52東京駅21:03=21:42我孫子駅


<わたくしの好きな山登り

(⇒2020紅葉の山旅への出発あれこれは4日付の記事を参照)


 
涸沢ヒュッテに6日7時50分に着いた。横尾山荘から3時間。予定通りに来た。下山開始は10時30分だから、2時間半の余裕がある。休憩しテラスからのんびりと周囲の名峰と紅葉を眺めていた。ことしはナナカマドの赤の発色が悪いという。真っ赤に燃えない。たしかにいまひとつ精彩を欠く。

これから予定通り「涸沢パノラマコース」を歩く。パノラマといえば「パノラマ新道」と勘違いされてしまうので説明がいる。

涸沢ヒュッテからテント場に下り、山岳相談所の手前を左折、すなわち奥穂への道をたどる。道はずっと岩場だ。足元に注意しながら高度を上げていくと、涸沢小屋から奥穂への道と合流する。ザイテングラートへの道を左にわけて、右に涸沢小屋への道を歩む、というコースだ。

涸沢ヒュッテからテント場へ。山岳相談所の手前を左折して奥穂への道をすすむ
 
この道はパノラマというだけあって眺めがよく、それだけにシャッターチャンスがある。高度を上げると、いままでいた涸沢ヒュッテとテント場が小さな点になりつつある。それだけ登ってきた。目の前の岩壁を仰ぎ見るようになる。
 
 
涸沢小屋からの道との合流点からは、奥穂へ行くザイテングラートの取り付き点がよく見える。見なきゃよかった。ここからなら奥穂の山頂まで2時間半もあれば行ける。いまの時間帯なら往復できる。そう思ってしまう。これを実行するにはどちらかの小屋の予約ができていないと不可能だから現実的ではない。それでもちょっぴり悔しかった。今回は紅葉見物と割り切ったもののやっぱりてっぺんを踏みべきだったかと。というのも年も年だし、もういちど奥穂の頂を踏むことはないだろう。でも今回久しぶりに奥穂への道を歩いて、ここまでそれほど疲れを感じなかった。これなら72歳のいまでも行けるな、とそう思う。
 
涸沢小屋からの奥穂へ続く道との合流点からザイテングラートの取り付き点がよく見える


「涸沢パノラマコース」に入るとすぐに2人組に会う。同じ団塊の世代と分かり、バカ話をしながら歩く。一人が写真に夢中だ。わたくしもその人の撮影ポイントをまねてカメラを向ける。遅々として進まない。下山時間まで余裕があるからそれができた。しかしだいぶ道草を食って遅れている。合流地点の手前で「こりゃヤバイ」と気が付きあわてた。そこで分かれて涸沢小屋に向けて急いだ。
 
この2人は館林からやってきた。毎年秋は涸沢の紅葉だという。宿は涸沢ヒュッテで2泊する。今日が2泊目。奥穂に登るのをやめて今日一日のんびりと周辺をめぐる。小屋はコロナ禍で宿泊人数を制限しているため、スペースに余裕があり、例年に比べてかなり快適、これ以前もこれ以後もこんなことはないだろう、コロナ禍のおかげと笑っていた。
2人の話を追加)コロナ禍で槍穂周辺の山小屋はどこも完全予約制。予約方法は電話のみ。涸沢ヒュッテもそうだ。紅葉の時期はいちばん人気の小屋だけに予約が大変だったという。1カ月前の予約時刻から電話し続けたがつながらない。電話中ばかり。やっと昼過ぎにつながったという。それでも予約できたからいいものをこれがすでに満室ですと断られたら・・・。

以下は道々撮った名峰たち
 
・奥穂高岳
 
・涸沢岳と涸沢槍
 
 
 
・前穂高岳
 
 


・北穂高岳
 
・常念岳方面も

涸沢小屋には10時5分に着いた。だいぶ道草を食った。下山時間にはまだ間がある。それまで涸沢小屋で食事をとりながら休憩する。涸沢に着いてからの2時間半はあっという間にすぎた。

涸沢小屋


「涸沢パノラマコース」を歩いたのはよかった。昔の思い出がすこしずつよみがえってきた感じだ。
 
10時30分。涸沢小屋から下山開始。まず横尾山荘までは2時間のコースタイム。コースタイム通りに歩けば、上高地最終のバス17時30分までには余裕をもって到着できる。
 
ところが涸沢から横尾の間の10時台、11時台のこの時間帯は、上高地を朝早く出発した人たちがわんさとやってくる。登り優先だからたびたび立ち止まっては待機する。横尾まで2時間のところが2時間半かかり、横尾到着は13時になった。ここまでくればもう大丈夫だ。ここから上高地まで3時間だから、16時にはゴールできはずだ。
 
ちょっぴり悔しかたことがもうひとつあった。それは天気。6日は晴れの予報を信じていたが、一夜にして午前がくもり、午後に晴れと変わった。下山開始までは曇り空だった。さいわいに高曇りで、景色を見るにはどこまでも遠く見渡せることができて、それで十分満足できた。それでも晴れ間がほしかったというのも事実。

下山開始して、後ろ髪をひかれる思いで最後に奥穂の姿を見ようと振り返ると、なんとなんと、奥穂の空に晴れ間が広がりつつあるではないか。あれよあれよという間に雲がとれて青空が広がっていく。あと一時間いることができたら・・・。しかしこれも運、十分に満足したのだからいいではないかと言い聞かせ、稀代の晴れ男は涙をのんだ。
 

13時、横尾山荘に着いたときは雲ひとつない青空になっていた。

 横尾山荘から上高地バスターミナルまで3時間。ところが徳沢園あたりからどうも調子悪い。ペースがダウンしてきたのがわかる。どんどん抜かれていく。ペースを落として歩く。ラスト2時間の歩きはヘロヘロ状態で、いつ行き倒れ老人なってもおかしくない。明神で休み、あと1時間がんばった。

晴れ間は長く続かなかったようだ。河童橋から見ると16時前ですでに稜線は雲に隠れていた。これでお別れである。

上高地バスターミナルに着いたのが15時50分。見事というか、予定どおりの歩きであった。この日は11時間の歩行時間となった。よく頑張った。しかし久しぶりの山行なのにちょっとばかり無理をしたかなとの反省もあった。

17時30分の最終バスを予約していた。繰り上げてもらい、すぐに16時のバスに乗り家路についた。


久しぶりの山行だった。紆余曲折はあったが、10月3日の栗駒山の紅葉といい、この10月5、6両日の涸沢の紅葉といい、いずれも見ごろに立ち合えた。かなりの幸運に恵まれたといえよう。天気も晴れなら申し分がないのだが、あまり欲を出すといけない。山の神様の罰が当たる。山行記録をまとめているいまも、紅葉風景の写真を見ながら上機嫌で書いている。

追記(10月11日)
やっぱりぼけてきた。この報告で過去に奥穂に登ったのは夏、と書いてきた。わたくしのホームページを見て愕然とした。

そのトップに5月の穂高の写真を載せている。そういえば若いときに5月にも登ったことがあるんだと思い出した。古い記憶が次々と消えていく。ああ、ぼけた、ぼけた。

さらに追記
わたくしが歩いた10月6日の翌7日に同じ涸沢カールを歩いた方の動画を見つけた。どこかですれ違っているはず。この動画は
わたくしにとってもいい思い出になる。この日は天気予報がくずれるはずだったが晴れ間があったようだ。よかったですね。

かほの登山日記⇒紅葉最盛期の涸沢カール


      
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2020紅葉の山旅ー10月6日の北アルプスの涸沢(1)

2020-10-09 | 登山

10月6日の涸沢の紅葉風景。
周囲の名峰があればこその圧倒的スケール感。見ごたえがある


山行日 2020年10月5日(月)から6日(火)小屋泊1泊2日
天気 5日くもり 6日くもりのち晴れ
山域 北アルプス
メンバー 単独
コース&タイム
10月5日(月)我孫子駅5:42=6:12日暮里6:18=6:41新宿駅(あずさ1号)7:00=9:38松本駅(上高地線)10:10=10:40新島々10:55=12:10上高地バスターミナル(梓川右岸を行く)12:45-14:00明神14:05ー14:55徳沢15:00ー16:00横尾(横尾山荘泊)

10月6日(火)横尾山荘5:00-6:00本谷橋6:05ー7:40涸沢分岐ー7:50涸沢ヒュッテ8:20(涸沢パノラマ周回)-10:05涸沢小屋10:35-12:00本谷橋12:05ー13:00横尾13:05ー14:00徳沢14:05ー14:55明神15:00ー15:50上高地バスターミナル16:00=17:05新島々17:22=17:52松本駅18:05(しなの19号)=18:58長野駅19:08(あさま630)=20:52東京駅21:03=21:42我孫子駅


<わたくしの好きな山登り

(⇒2020紅葉の山旅への出発あれこれは4日付の記事を参照)

10月3日の栗駒山の紅葉に引き続いて、1日おいてこんどは5、6の両日に北アルプスの涸沢へ紅葉登山をしてきた。涸沢ヒュッテのHPによると見ごろだという。栗駒山のあざやかな紅葉に心躍らせ、こんどの涸沢もそうだというのだからうれしくなる。

山小屋はコロナ禍のため予約制。涸沢の2つの小屋は予約開始ともにすでに満員だろうからテント泊と決めていた。そのため17キロの荷物を背負い、72歳の老体に鞭打ち体を鍛えてきた。ところが9月下旬にかかりの医者からドクターストップ。

思ってもみない事態になった。となると小屋泊まりになる。いまから予約なんて無理だろう。登山は中止か。ダメもとで涸沢ヒュッテ、涸沢小屋、横尾山荘に電話。なんと横尾山荘に予約できた。ミラクルだった。ちょうどグループがキャンセルしたところに入り込めたようだ。
 
これで行ける。計画を練り直した。5日は上高地から横尾。歩行時間は3時間。6日は横尾から涸沢をピストンし、さらにゴールの上高地まで。最終バスは17時30分。それまでに戻らなければならない。歩行時間は11時間になる。結果はその通りになった。
 
72歳になってもヤマケイタイムで歩くことができた。でも6日のラスト2時間はへとへとだった。行き倒れ老人になる寸前といった状態であった。
 
東北の山の紅葉の美しさを思う存分に楽しんできたという自負がある。その経験から紅葉の山を歩くなら東北の山に限る、とずっとそう思いこんできた。いまもそうだ。北アルプスを含めて全国の紅葉の山を少なからず歩いているが、いつも東北の山の紅葉とくらべると見劣りする。やっぱり東北の山の紅葉にはかなわないと思ってしまう。それほど紅葉の山といえば東北とお決まりのセリフになる。
 
これまで穂高を歩いた、といってもたかが知れているが夏ばかり。秋の涸沢ははじめてになる。涸沢の紅葉だって、東北の山の紅葉にくらべたら大したことはないと思ってきた。これまで涸沢に紅葉登山していないのもそれが理由だった。それなのに急に涸沢の紅葉を見てみたいとの気持ちが起こった。それほどの評判ならあの世に行く前にこの目で確かめたいと思い立った。年を取ったせいとしか思えない。
 
東北の山にはなく、中部山岳にあるものは圧倒的スケールの山岳風景だ。涸沢に立つと、左から前穂、奥穂、涸沢、北穂につづく風景は一級品だ。久しぶりに仰ぐ穂高はなんかぞくぞくするくらい雄々して凛々しい姿だった。
 
涸沢につく前から穂高が姿を見せる。今回はあくまでも紅葉見物と割り切っていたのだが、ここまできて、てっぺんに立つことなく帰るとは・・・。やっぱり少しばかり後悔した。
 
本番の6日の天気はこの秋一番のいい天気になるはずだった。しかし朝から曇り空で晴れ間が見えない。一夜にして予報が変わり、午前は曇り、午後から晴れに変わったそうだ。

幸いに高曇りであった。晴天よりもこのほうが遠くまできれいに見渡せることは登山者ならわかるはずだ。山の際がはっきりと見て取れてきれいだ。
 
下山を始めたのが6日の午前10時半。後ろ髪を引かれる思いで振り返ると、なんと奥穂の空に晴れ間が見え始めたではないか。いまごろになってこの野郎と悪態をついた。

7日以降の天気は出発前に確認した天気とはガラリと変わった。雨が続くようだから、涸沢の紅葉は7日で見納めといったところか。
 
山小屋はコロナ禍で大幅に宿泊者の数を減らすなど対策に懸命だった。館内はマスク着用。それでも涸沢ヒュッテにとまった人によると、予約開始の日は3時間も電話をかけ続けやっとつながったというからコロナ禍でもすさまじい人気だ。その時点で予約するだから、当日の天気、紅葉状状況がまったくわからないまま予約日を決めざるを得ない。今年の紅葉の見ごろは平年に比べかなり遅れた。当てが外れたと嘆く人は少なくないはずだ。
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◆10月5日
この日は横尾山荘泊まり。移動日だから天気はあまり気にしない。本番である明日6日の天気だけが予報通りになれと祈るばかり。

上高地から横尾山荘までの歩行時間は3時間。1時出発だから4時ごろ着く。時間に余裕がある。こんかいは上高地から左岸を行くのではなく、右岸を歩くことにした。河童橋を渡り岳沢方面に行く。この時間帯は朝に山を下山してきた人のラッシュになる。続々向こうからやってくる。左岸はもっと下山者が押し寄せているだろう。

梓川の支流を見ながら明神橋を渡り
明神へ。ここからは左岸を行く。徳沢にまもなくというところで奥に前穂間違えました、大天井岳のようです)が。




予定通り3時間で16時に横尾山荘に着いた。テント場は混んでいた。横尾山荘に泊まるのはもちろん初めて。建て替えているから新しく清潔そうだ。旅館といってもいいほど。
コロナ感染防止対策にかなり神経を使っていることがよくわかった。ピリピリした雰囲気が安心感をもたらす。経営者も従業員もたいへんだ。今年は予約制で人数もかなり制限している。そのため部屋のスペースに余裕があった。食事も申し分ない。この山荘には立派なお風呂がある。こうなるとやはり山小屋というより旅館だ。快適に一夜を過ごすことができた。

テント場は登山道のすぐわき、小屋の目の前にある。

奥が横尾山荘。手前2棟がトイレと水場。テン場は道を挟んだ反対側にある。かなり便利なテン場だ。

横尾大橋。あしたこの橋を渡ってすすむ。



◆10月6日
予定では朝の5時に宿を出て、8時に涸沢到着。周辺の紅葉をめぐって遅くも10時30分には下山開始。17時までに上高地に戻り、最終バス17時30分で家路につく。歩行時間11時間になる。

宿の朝食はとらないで朝5時に宿を出る。ヘッドランプを照らしてまずは横尾大橋を渡る。足が滑る感じがする。足元をよく見ると霜が降りていた。橋を渡り終えると平坦な道になる。暗闇でも安心して歩ける。

5時20分になるとヘッドランプの明かりがいらないほどうっすらと見通せるようになる。灯を消した。5時40分にはすっかり明るくなった。これまでの経験ではあるが、早出のときは日の出30分前から歩くようにしている。

朝の暗い静寂の道をいい気分で歩いている。後ろからくる同年代と思われる3人グループの熊除けベルがうるさい。かなり耳障りだ。登山者がひっきりなしに往来する穂高への道で熊を警戒してそこまでやる必要があるのか。北海道の人けがない山を単独で歩くのなら熊除けベルを鳴らすのは肯けるが、
それ以外なら必要ないというのが私の考え。せっかくの静かな山をどうして楽しむことができないのか。静寂を破って騒音をまき散らしてるとしか思えない。過去にもそんなことをなんども経験してきた。

明るくなったから熊除けべルをしまい込むのかと思っていたら、鳴らし続けている。とうとう堪忍袋の緒が切れた。見ると3人のうち2人が熊除けベルを鳴らしてる。年の功でやんわりとやめるようにおねいがいした。それでもその後もやめる気配がない。先に行かせた。相手が休憩を取っているところで、うるさいのでやめてもらいたい、やめないのなら先行するか、後行するかにしてほしいと再度。わたくしが先行するしかないようだ。あまりかかわっているとせっかくの山歩きが台無しになる。年を取ってまでこんなことに煩わされるとは迷惑千万。本谷橋に向けてスピードを上げた。といっても72歳の老人には限りがある。

熊除けベルにはいつも悩まされる。人の通りが多いコースで必要なのかと。賛否があろう。かつて熊除けベルがはやったことがある。特に初心者はそれがはやりの登山スタイルと勘違いしたのだと思っている。熊除けベルが気になるのはわたくしばかりではないはずだ。

閑話休題。
横尾から1時間、6時に本谷橋に着く。仮の橋ができていた。ここから本格的な登りがはじまる。

本谷橋を振り返る。仮の橋が見える。


本谷橋から約1時間。周囲が紅葉に彩られるようになると、吊り尾根と涸沢カールが見えてきた。やってきましたよ。



するとすぐに奥穂が。いいですね。山にスレているわたくしですがやはり感激しました。好きなのは、前穂か、奥穂か、涸沢槍か、北穂か。ひとそれぞれです。わたくしは奥穂です。



吊り尾根もここまで見えてきた。

涸沢の全容がしだいに姿を見せてきた。期待は高まるばかり。

一刻も早くこの分岐にと思うのだがなかなかつかない。それでも頑張ってとうとう。どちらを選択するか。まずは涸沢ヒュッテへ。

7時50分に涸沢ヒュッテ。横尾山荘から2時間50分。すぐにテラスへいそぐ。



涸沢の紅葉といえば代表的なのが、涸沢ヒュッテのテラスから眺めるこの紅葉。写真でかなり見慣れてはいるが、実際にこの目で見るのとではかなり違う。涸沢の紅葉のすばらしさはその圧倒的なスケール感だろうか。周囲の名峰たちがあればこその力強く生き生きとした景色である。

ここまで上高地から6時間。横尾から3時間。しばし見とれる。わたくしの通称バカ〇〇〇カメラではその広大な眺めを表すことができない。やはりこの目で見るに限る。

カール底に広がるガレ場にテント場。この時間帯は撤収、下山したばかりだから少ない。

ぐるっと見渡せる風景を一枚の写真に収めることができれば、この涸沢の全容を見ることができるのだが、それができない。左から前穂、奥穂、涸沢、北穂がそびえている。

左に奥穂(左)、右に涸沢と涸沢槍を見る。この左手さきに前穂があり、この右手さきには北穂が。

ここらあたりで涸沢の紅葉報告1回目として、2回にわけて報告する。書かなくてもいい余計な熊除けベルのことを書いたので長くなってしまった。結構力が入っている。よほど腹が立ったのだろう。

次回の2回目は明日にアップの予定でいる。

2020紅葉の山旅-10月6日の北アルプスの涸沢(2)⇒


      
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2020紅葉の山旅ー10月3日の栗駒山

2020-10-07 | 登山

2020年10月3日の栗駒山の紅葉。東栗駒から眺める紅葉が圧巻であった


山行日 2020年10月3日(土)日帰り
天気 くもり
山域 東北
メンバー 単独
コース&タイム(行きは東栗駒山コース、下山は中央コース
我孫子駅6:28=7:01上野駅7:22(はやぶさ101)=9:12くりこま高原駅(ミヤコーバス紅葉号、定時では9:20発だが多数の登山者のため混乱、出発は9:50となり30分の遅れ)=11:10いわかがみ平(バス到着10:30予定が40分の遅れ)-12:00新湯沢-12:30東栗駒山-13:10中央コースとの合流点-13:20栗駒山13:30-13:45天狗岩往復-13:55栗駒山-14:02東栗駒山分岐点-14:50いわかがみ平15:00=16:15くりこま高原駅16:57=18:56東京駅19:11=19:49我孫子駅


<わたくしの好きな山登り

(⇒2020紅葉の山旅への出発あれこれは4日付の前回記事を参照)

栗駒山は10月3日ごろから見ごろを迎えた。この日は土曜日。最も多い数の登山者が押し寄せたというが、確かに聞きしに勝る人出で混雑した。

栗駒山へ公共交通機関を利用して行くには2つの方法がある。ひとつはくりこま高原駅からいわかがみ平へ。もうひとつは一の関駅から須川温泉へ、いずれもバスがある。

前者は、紅葉シーズンの土日祝日限定でミヤコーバスが「紅葉号」を運行する。後者は毎日、岩手交通がバスを走らせる。

見ごろのタイミングを逃さないようネット情報を慎重に丹念に検討する。選択肢は3日(土)、4日(日)のいずれかしかない。しかしどちらも曇りマーク。3日のほうがいくらかよさそうだということで決定。

栗駒山は今度で3回目。過去2回とも須川温泉から登っている。今回はいわかがみ平から登ることにした。そうなると週末運行のミヤコーバスの「紅葉号」を利用することになる。

栗駒山の紅葉はだれもが注目している。紅葉の山の全国ランキング1位の人気の山だ。それっとばかりに大勢が押し寄せることは容易に予想できる。

ついニヤリとしてしまったのは、新幹線に乗り込んで、網棚のザックを目にしたときだ。あちこちにザックがある。すぐにこれは栗駒山登山だなと分かる。

くりこま高原駅に降り立った登山者はやはりかなりの数になった。バス乗り場から駅の構内にまで行列が延びる。まさに予想した通りになった。
紅葉シーズンは毎年こんな状況になるのだろう。ミヤコーバスにとっては慣れたものだろうから、つぎつぎとスムーズにさばくのだろうと思っていた。

ところがこれが大間違い。過去の経験知などまるでないかのような混乱ぶり。なかなかバスが来ないのである。やっと来たと思ったら、バスへ誘導することなくいつまでも待ちぼうけ。やっと乗り込んでも、いっこうに出発する気配がない。やきもきさせられた。運転手はじめ係員の行動を観察していると、バスの台数そのものが足りなく、かつ人手不足が原因のようにみえる。

ミヤコーバスは宮城交通の子会社とはいえグループの一員である。これ
だけの組織なのになんともお粗末だなとの印象しかない。これだけの人出があることは事前にわかっているのだから、もっとスムーズに対応できないのかとイライラさせられた。

定刻9:20発が30分遅れて出発は9:50。いわかがみ平到着は10時30分の予定が40分遅れてすでに11:10になっていた。

帰りのバスは15時である。定刻10時30分に到着していたのなら、行動時間は4時間30分ある。到着が40分遅れたために、15時の出発まで行動時間は3時間50分と短縮となる。

東栗駒コースを取り、下山は中央コースの予定だが、はたして3時間50分の間に戻ってこれるかと不安になる。

バスを下車するとき運転手に尋ねた。帰りの便を遅らせることはできないのかと。するといや30分ほど遅らせるという。帰りの便は最後は15時30分まで待つ。これは個人的に尋ねたからわかったもので、乗客全員にその旨の車内アナウンスによる周知はなかった。なぜ周知しないのか、これがわからない。

確かだろうなと念のため運転手の名前を聞いておいた。果たしてそうなるのか。その不安は下山するまで残った。

予定通り、東栗駒山へのコースを取り、下山は中央コースと決めた。ところがまた困った事態だ。登山道が行列でなかなか進まない。新湯沢の徒渉点まで30分のところが50分もかかってしまった。

ここで過去の経験が生きた。帰りのバスに間に合わないようなら、須川温泉に下山する手がある。須川温泉が16時35分発だから、かなり余裕のある行動ができる。そうと決めてしまえば、なるようになれである。それでも山を楽しむよりも、時間に追われるあわただしい山行となった。

そんな悩ましさを消してくれたのはやはり紅葉であった。見事であった。特に東栗駒山前後から眺める紅葉は圧巻であった。栗駒山の山肌を見事なまでに赤く染めている。この様は神の絨毯と例えられる。なんと大げさなと思う向きもあるだろうが、この鮮やかな赤を主体とした彩りを見ると、なるほど、そうとも見えるなと納得するだろう。


11:10いわかがみ平の登山口をスタート。東栗駒山コースに入る。すぐに渋滞に巻き込まれる。なかなか先にすすまない。待ち時間が多い。

12:00新湯沢。標準タイムは30から40分だが50分もかかってしまった。あせる。



12:15 新湯沢を過ぎるとすぐに景色が一変する。紅葉の世界に突入だ。実にいい。まだ黄色が多いが高度を上げるにつれてしだいに赤が多くなる。

いいね、いいねとこんな紅葉の世界が続く。

12:30東栗駒山。この前後の紅葉が素晴らしかった。 

東栗駒山から栗駒山を望む

 



13:10 中央コースとの合流点




13:20栗駒山山頂。これなら15時(実際は15時30分まで待つ)の帰りのバスに十分間に合う。

事前の情報によると、須川方面が見ごろだというから天狗岩まで足を延ばす。

あいにくのガスだが、かえっていい雰囲気だ

あまりゆっくりもできない。早々に栗駒山頂に戻り、13:55に下山開始。

こんどは中央コースの紅葉。ここも素晴らしい。東栗駒周辺も、須川方面の天狗岩周辺も、それにこの中央コースだっていい。どこに行っても見せ場がある。

14:50 いわかがみ平に到着。15:00発のバス(実際は積み残しがないよう15:30まで待つ)は、順次出ていく。帰りは順調だった。

帰りの車内では両脇の人と話がはずむ。わたくしと同じような感想だった。なぜ帰りのバスの出発を遅らせることを周知して説明しなかったのかと。かなり怒っていた。一人はコース変更して中央コースピストンにしたという。

いろいろあったが、紅葉が期待通りに素晴らしかったことがなによりだった。「愛宕の松・むすびまる」特別純米酒で祝杯をあげよう。


      
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2020紅葉の山旅ー栗駒山と涸沢カール

2020-10-04 | 登山

 2020年10月3日の栗駒山の紅葉。東栗駒山から眺める

紅葉を求めて山を歩くことにした。コロナ禍の今年は5月に一度歩いただけで4カ月ぶりになる。年寄りは家にいたほうが無難だとわかっているのだが、どうにも我慢ができなくなった。

行先は東北の栗駒山と北アルプスの涸沢カール。両者はウェザーニュースによると紅葉の山としては全国ランキング1位と2位。山を歩いている人ならたいがいはそうだろうなとうなずくはずだ。

計画を立てている最中に「大人の休日倶楽部パス」発売のメールが届いた。パスの概要は「臨時設定 大人の休日倶楽部パス JR東日本全線エリア乗り放題 9月24日から10月6日までの4日間」というもの。

大人の休日倶楽部の会員になって十数年になる。「乗り放題のパス」を利用したのは一度だけ。どうも利用時期がわたくしの趣味と合わない。ところが今度の利用期間は山の紅葉の時季と重なる。

このパスを利用すれば、栗駒山の最寄駅のくりこま高原駅まで、大人の休日倶楽部の3割引きよりも安く行ける。これにしよう。待てよ。このパスは涸沢カールへ行くのにも使えるのではないか。JR最寄り駅の松本駅にも行くことができるとわかった。すなわちこのパス一枚で両方いける。そうなると計画を見直しさなければならない。4日間で両方に行けるよう調整した。問題はいつも天気だ。

涸沢カールへはコロナ禍のためテント泊と決めていた。久しぶりのテントである。いま72歳。60歳を過ぎてからは大型ザックの重量が体にかなりこたえるようになった。テント泊となるとその重量に体を慣らすため、1週間ぐらいは重荷を背負って歩く練習をしなければならなくなった。17キロの荷物を背負う。普段の生活でこんな重いものを持ったことがないから、筋肉が懸命になって支える。毎日の1時間30分のウォーキングコースをこの重荷を背負って歩く。初日はかなりきつかった。あちこちの筋肉がきしむのがよくわかる。2日目は筋肉痛を我慢して歩く。3日目になると重さに体が慣れてきたのがわかる。4日目にはそれほどの苦痛を感じない程度に歩けるようになる。

ところが1週間前にかかりつけの医者からドクターストップがかかった。いまさらという気持ちが強いのものの、小心者だから「はいそうですか」とテントをやめることにした。

そうなるとまた計画変更である。山小屋を予約しなければならない。紅葉の時季はどの山小屋も早くから満員になる。ことしはコロナ禍でどの山小屋も予約制。予約ができなければ、山歩き自体を中止にせざるを得なくなる。だめもとで電話した。なんと直前にグループのキャンセルがあったようで予約ができた。ミラクルであった。

こうしてやっと計画が固まった。
・10月3日(土)栗駒山。こんどで3度目になる
・10月5日(月)から6日(火)が涸沢カール。秋の涸沢ははじめて。

昨3日に栗駒山を歩いてきた。まさに紅葉真っ盛り。すごい!すごい!の歓声が満ちていた。週末ということもありどっと登山者が押し寄せ、登山道はかなり渋滞した。詳しい記録は涸沢カールから帰りしだアップの予定でいるが、トップにそのすごい!紅葉風景を2枚。


      
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