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山田耕筰氏作曲の川原河小校歌を新設「美山小学校」に継承 〈2023年6月7日〉

2023年06月07日 08時30分00秒 | 記事


新設美山小の校歌になる西川氏作詞、山田氏作曲の川原河校歌


 小中学校の再編推進に取り組む日高川町は、美山地区3小学校統合の新設校名を「美山小学校」に決め、校歌は現川原河小の校歌を引き継ぐことになった。同校の校歌は、寒川出身で和歌山県民歌や県内外の市町村歌などの作詞で有名な故・西川好次郎氏が作詞し、作曲は、童謡「赤とんぼ」などで知られる故・山田耕筰氏が手掛ける貴重な校歌で、「川原河」の校名も使用されてないことから新設・美山小の校歌として後世に伝えられる。

 統合される3校の校歌はすべて地元出身の西川氏が作詞。このうち、昭和24年3月に制定された川原河小校歌は、国内外的にも有名な山田耕筰氏が作曲した。山田氏は童謡「赤とんぼ」に代表される国民的な歌、北原白秋作詞の駒沢大校歌はじめ明治大、中央大、日本大など数々の校歌を作曲。川原河小校歌が出来た前年の昭和23年に西川氏作詞、山田氏作曲で和歌山県民歌が制定されている。翌年、西川氏が校長在職中だった川原河小の校歌の歌詞を添えて、門前払いを覚悟で山田氏に依頼したところ依頼料を山田氏が建て替えて引き受けたという話も伝えられている。
 同校歌には「丸山」や「川上」の地域名が含まれているが、多くの校歌に見られるような「川原河」の校名がなく、美山の豊かな自然の中で、子どもたちが素直で健やかに育ってほしいとの思いが歌詞に込められているという。県民歌同様に、2人が作った貴重な校歌を後世に引き継ごうと、学校再編推進委員会の協議で決まった。
 作詞した西川氏は寒川で生まれ、旧美山村の川原河、寒川一、初湯川小学校長を務めた。教員生活の傍ら、作詞活動に努め、日高管内はじめ県内各地の校歌や御坊市歌、宝塚市歌など生涯に600篇を作詞した。山田耕筰は明治19年に東京で生まれ、ドイツ留学で作曲を学び、帰国後に日本初の交響楽団・東京フィルハーモニー管絃楽団を結成したことでも知られている。


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