紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

由良町文化賞に上本郁子さん、地域の書道普及に大きく貢献 〈2016年10月29日〉

2016年10月29日 08時30分00秒 | 記事

長年にわたり書道を指導する上本郁子さん


 平成28年度由良町文化賞が発表され、長年にわたり書道を指導し普及に努めた上本郁子さん(86)=里=が受賞する。子どもから大人まで幅広い世代に書道を教えるなど、町の文化発展に貢献したことが高く評価された。文化功労賞の該当者はなく、受賞者は一人。表彰式は11月3日午前9時から役場で開く。

 上本さんが書道を始めたのは小学校6年生の時。素晴らしい恩師に出会ったのがきっかけで、小学校卒業後は日高高等女学校に進み、卒業後は町内の小学校や地元の私立幼稚園で教員として働いた。
 その間も書道は続け、日本書芸院青潮会に所属し、上本翠汀(うえもと・すいてい)の名で筆を持ち、同展で特別賞を2回受賞するなど精力的に取り組む一方、教師の資格を取得し23歳の時に書道教室を開設した。
 教室には子どもから大人まで通い、これまで63年間指導を続けている。一方で、町内の成人を対象とした公民館の書道教室で43年間にわたり講師を務めるなど、地域住民を対象に書道の普及に尽力した。
「自分が学んできたことが地域の人の役に立てば」との思いで取り組み、63年経た今も現役指導者として、自宅や公民館で硬筆や毛筆を指導する。教室生と接するのは楽しく、日々の刺激になっているようだ。俳句や川柳、水墨画もたしなみ充実した生活を送っているという。
 昭和47年から50年まで社会教育指導員、同58年から60年まで町文化協会副会長を務めるなど町の文化振興にも大きく貢献し、平成9年度には町文化功労賞を受賞した。
 上本さんは「書道の基本を教えるのが私の役目で、上を目指すなら別の先生についてほしい。そこに行くまでの段階で関わっており、自分の好きなことを勉強し皆さんの役に立ったらいいと思います。健康で筆が握れる限り、皆さんのお役に立ちたい」と話している。
 町ではこれまで文化賞とスポーツ賞を合わせて表彰していたが、今年度から分けて行い、秋は文化賞表彰となる。


その他の主なニュース

 鈴木忍教諭(名田中)に日本陸連優秀指導者章

 印南町中学生税の標語入賞者決まる

 13日 御坊市民文化会館でボランティアフォーラム

 御坊市のしらゆり保育園児が防火訓練とパレード


この記事についてブログを書く
« 日高川町文化賞に森田淳三氏... | トップ | 御坊市学校空調整備、中学校... »
最新の画像もっと見る