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日高町 宮本秀信さん(画家)に文化賞 「ひだかおはなしの会」が功労賞 〈2020年10月27日〉

2020年10月27日 08時30分00秒 | 記事

 令和2年度日高町文化賞が決まった。文化賞は、50年余りに及び「人間のいる絵」「生活のある絵」の理想を追い求めて描き続けてきた小浦出身の画家、宮本秀信さん(74)=東京都在住=、文化功労賞に読み聞かせサークル「ひだかおはなしの会」(野田ち代代表)が選ばれた。文化奨励賞に高校生2人を選出。表彰式は11月3日午前10時から町中央公民館2階大会議室で行われる。

 宮本さんは日高高校、武蔵野美術大学専攻科卒業。森芳雄氏、麻生三郎氏という戦後の洋画界を代表する画家の薫陶を得て基礎を築いた。絵画教室で生計を立てながら、ひたむきに絵に向かい、時にはスランプに陥りながらも、麻生氏の言葉「人間のいる絵」「生活のある絵」を自己の理想として追求した。
 現代画廊など個展を開いたり、第12回新作家展で協会賞受賞、日韓美術交流展2006京都出品など功績を残し、2017年には初画集も出版。古希を過ぎても変わらずに、希望と絶望の中で生きる人間の営みや、安らぎをもたらす自然へのつきぬ思いを描き続けている。
 宮本さんは「故郷の海や山など自然と東京のエネルギーが合わさった感覚が、今の自身の画風に出ている。まさかの故郷からの表彰でうれしく、光栄です。今後も描き続けたい」と話した。
 ひだかおはなしの会は平成13年、町中央公民館の読み聞かせボランティア募集で集まった地域の幅広い年齢層11人でスタート。毎月第3火曜日に乳幼児を対象とした読み聞かせやペープサート、パネルシアターなどを展開。子ども達と一緒に七夕笹飾りを作って飾ったり、参加者にサンタクロースに扮してプレゼントを贈るクリスマス会など季節に応じた催しも。町内3小学校を訪問して読み聞かせや秋に読書指導を行ったり、図書室利用者へ配慮して大型絵本用の手提げかばんを制作・提供するなど図書を通じて地域社会に貢献し、今年、第53回全国優良読書グループにも選ばれた。
 文化奨励賞は小学生以上の若年層を主に文化・芸術活動における業績が顕著であり、今後も継続してその活動が期待できる場合に贈られる。
 みはま支援学校高等部3年、船代大悟君(18)=荊木=は5歳から書道を始め、2019年10月に「パラリンアート世界大会」審査員賞島田淳子賞を受賞、2020年2月に第42回書初コンクール準特選(日本教育書道研究会)を受けた。現在は同会の学生書の教室毛筆3段、一般書の教室半紙漢字初段、ペン字1級を取得している。
 紀央館高校3年、前田美琴さん(18)=高家=は同校美術部に入部し現在までほとんど休むことなく熱心に制作に取り組み、公募展等へ出品。第39回近畿高等学校総合文化祭京都大会出品、第19回福知山市佐藤太清賞公募美術展入賞など活躍している。
 今回を含め各受賞者総数は文化賞が11人と3団体、文化功労賞2人と1団体、奨励賞が15人となる。


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