押し花マグネット作り体験など女性ならではの発想で
「木」の良さをPR
令和3年度農山村漁村女性活躍表彰の受賞者が発表され、林野庁長官賞に、日高川町内の女性らを中心に活動する県林業研究グループ連絡協議会女性林研部会が県内で初めて選ばれた。同部会は、女性ならではの視点でヒノキの間伐材を活用した「押し花マグネット」を開発し、日高川町農業祭やフォレスト祭、紀美野町、田辺市などのイベントで体験指導して「木」の良さをPR。小学校での森林林業教室、高校生への特用林産物学習などで森林や林業の魅力を発信したことが認められた。
女性林研部会は、会長の原見知子さん=日高川町大又=はじめ、会員20人のうち日高川町を中心に14人の管内女性が参加。多くの人に和歌山の「木」の良さをPRしたいと、それまでは廃棄されていたヒノキの間伐材を活用した「押し花マグネット」を考え、平成15年度から体験指導を始めた。県内産ヒノキの間伐材を土台に草花の押し花を飾り付けたもので、平成23年の第62回全国植樹祭の記念品として県を訪れた参加者らに3600個を配り、地元日高川町の農業祭やフォレスト祭などの体験指導で毎年約700個のマグネットを通じてPRしている。
森林・林業教室では、平成21年度に県の緑育推進事業の指導者に登録され、小学校での教室活動に加え、26年度からは南部高龍神分校、創造芸術高などで教室を開き、高校生と一緒にシイタケや山椒などの特用林産物、山村の暮らしについて学ぶ場を提供。就業の選択肢に林業を考えてもらう機会づくりで林業のPRを継続的に発信している。
ヒノキをかんなで削る時に出る「かんなくず」を花に象ったコサージュ(かんなリボン)の作製など、女性ならではの視点と発想を生かして森林や林業、山の魅力を森に関わる人以外にも発信し、地域に活力を与えたことが評価された。原見会長は「取り組みを通して、子ども達が学校では学べない森林や林業のことを知ってもらう取り組みが評価されてうれしいです。地元の日高川町はじめ紀美野町や田辺市を拠点に山のことを知ってもらう活動を今後も継続していきたい」と話している。
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