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御坊市総合計画 学校区再編、幼保統合、移動手段 基本計画案(第5次)施策不満度3割減へ 〈2021年1月31日〉

2021年01月31日 08時30分00秒 | 記事

 御坊市は、第5次総合計画(令和3年度~12年度)基本構想に基づき、具体的な施策の方針を示した基本計画素案をまとめ、2月10日まで市民から意見を募集している。新たに学校区の見直し・再編や幼保統合の検討、交通弱者の移動手段確保、介護人材の確保、創業支援の充実、体験型観光の開発などを盛り込んだほか、市民意識調査を受けた施策の成果指標では10年間で不満度を3割減らし、満足度をアップさせる目標値を定めている。

 基本計画は、昨年12月議会で議決を得た基本構想に基づき、6分野で課題や基本方針、施策の取り組みをまとめ、協働のまちづくりを進めるため「市民一人ひとりに期待される活動」を明記。昨年実施した市民意識調査で聞いた施策35項目の満足度について10年間で不満度を3割減らし、満足度を上げる成果指標を入れているのも特徴。
 教育・文化では少子化の進展に伴う児童生徒数の推移や施設維持管理等を踏まえ「学校区の見直しや再編の検討」、幼稚園・保育園では「幼保統合も含め再編や民間との役割分担など適正配置の検討」を新たに明記。職業体験やふるさと学習等を通じたキャリア教育の充実も盛り込んだ。
 市民安全確保では「自主防災組織間の連携強化」「地域での備蓄や流通在庫備蓄方式など効果的な保管」「被災後を見据えた事前復興の推進」「津波発生時の防災拠点施設整備」など新たに盛り込んだ。
 福祉・保健・医療では「ひきこもりやDVなど課題を抱える人への支援の充実」「高齢者等の買い物や通院のための移動手段の確保」「介護人材の確保」「主体的な健康づくりへの支援」など新たに追加。
 産業では「魅力ある商店街づくりや意欲ある商業者の支援、空き店舗対策の充実」「創業支援の充実」「高齢者等に対する買い物支援」「ふるさと納税等を活用した新たな販路開拓や販売促進」「漁港施設や水産共同利用施設は経営規模に即した施設の再編・合理化の検討」「体験型観光の開発」「プロモーションの強化」など新たに追加。
 都市基盤整備は「空き家対策の推進」「通勤通学や高齢者の移動手段を確保するための新たな公共交通網の検討」「ICT等の利活用推進」など新たに盛り込んだ。
 計画実現に向けては「愛着と誇りを持てるまちづくり」を新設し、関係人口の拡大や移住・定住の促進、まちの魅力を知る機会の充実などを盛り込み、市民意識調査のまちへの愛着を感じる市民の割合を65%から76%にアップさせる成果指標を入れた。また、元気な高齢者や高校生らがまちづくりに参画しやすい環境づくり推進も加えた。
 現計画は不満度を5割減らし、満足度を上げる成果指標を掲げ、35項目中、26項目で満足度がアップしたのを受け、5次計画は不満度を3割減らす成果指標とした。満足度の現状と目標値は=表=の通り。
 計画素案は市のホームページ、市役所企画課、市立図書館などで閲覧でき、2月10日まで意見を募集。出された意見を参考に必要に応じて修正し、2月16日午前10時から市役所で開く総合計画審議会(会長・山田勝人市議)に諮問する。


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