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下志賀若中 50年ぶりにのぼりさし復活 唐獅子を描き、のぼり手作り 〈2019年10月2日〉  

2019年10月02日 08時30分00秒 | 記事


新しく作った絵のぼり


 10月13日に行われる志賀祭(志賀王子神社例祭)で、下志賀若中がのぼりさしを50年ぶりに復活させる。祭りを盛り上げようと、これまでなかった5反のぼりを作るため、若中が区民に寄付を呼びかけ奔走。OBらも協力して手作りで大きな唐獅子が入った絵のぼりに完成させた。関係者は「復活させることで、もっと祭りの良さを知ってもらえれば」と期待している。
 下志賀区では近年、転入者が増え、若い世代が徐々に祭りにも参加してきており、若中有志が5反のぼりを作成しようと、3年ほど前から検討。昨年は台風の影響で祭礼が中止になったが、新たな取り組みに予算をつけることがなかなかできない中、1年がかりで若中が区民に寄付を募った。
 のぼりの長さは8・5メートルあり、若中の親が1反ずつ縫い合わせたり、若中OBがポスターカラーの絵の具で祭りらしく力強いイメージになるよう、のぼり中央に大きな唐獅子とともにボタンの花を添えて描写。上部には「可」という組印や下部には下志賀若中と書き入れ、すべてを手作りで仕上げた。
 志賀祭では中志賀が4年前に、のぼりさしを復活させたが、下志賀でものぼりさしをしていたとの地域の高齢者らは話しており、記録はないものの50年ぶりの再現。さし手を務める若頭の稲葉裕一さん(25)、のぼり頭の中村祐紀さん(22)らが8月下旬から練習を続けており、当日は、これまで使っていた3反のぼり2本と同時に新しく作った5反を振り、力技を魅せるという。
 昔は、花形とされていたさし手を復活させることで、祭りの活性化にも期待でき、稲葉さん、中村さんは「協力者に感謝したいし、若い世代が一致団結して取り組めたのが良かった。のぼりさしだけでなく、特有の獅子舞をからかうササラとのかねあいなどもあり、下志賀の良いところを知ってもらえたら」、年行司の野尻勝さん(53)は「若い世代が復活させてくれたのがうれしいし、皆さんの善意に感謝。かっこいい勇壮なのぼりさしを見せてほしい」と話した。
 志賀祭は、13日早朝に宮入りし、久志が鬼当番で鬼獅子に続いて各地区の諸芸を奉納した後、御輿の渡御となり、日高中学校前の御旅所で再度、諸芸を納める。のぼりさしは13日午後11時頃に宮入りの諸芸で披露する。


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