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大規模氾濫減災協 想定最大規模(千年以上に 1回)洪水浸水区域図 管内4水系別 今年度中に作成公表  〈2019年8月11日〉

2019年08月11日 08時30分00秒 | 記事

協議会で県や市町が取り組み状況を報告


 県と管内7市町、国交省近畿地方整備局、和歌山地方気象台で構成する「日高地域における大規模氾濫減災協議会」は、9日に日高振興局で開き、昨年度策定した令和3年度を目標にした「減災に向けた取り組み方針」に基づく構成団体の取り組み状況を報告。「洪水時の逃げ遅れによる人的被害ゼロ」実現をめざし、県が新たに管内4河川水系を対象にした想定最大規模降雨の洪水浸水予想区域図を今年度中に作成・公表し、それに基づき市町がハザードマップを作成するなどハード、ソフト両面から必要な対策を推し進める。

 全国各地で毎年のように豪雨や台風などで大きな被害が発生し、国の水防災意識社会再構築ビジョン、水防法等が一部改正されたのを受け、平成29年7月に協議会を設立。県が7市町に現状と課題をヒアリングし、昨年8月の協議会で令和3年度までに達成すべき減災目標や取り組み方針を策定。「水害に強い地域をつくるための水防災意識の更なる向上と、現在及び将来世代に確実に普及、継承する」を減災目標に「洪水に対する意識の啓発及び普及」「避難時間の確保」「迅速、的確な行動の備え」を柱に掲げている。
 取り組みの大きな柱の一つ、想定最大規模降雨による洪水浸水想定区域図は県が洪水予報河川の日高川、水位周知河川の印南川・切目川・南部川の4河川水系別に作成中。想定最大規模は「1000年以上に1回の割合で起こる洪水」を想定しており、浸水エリアは広範囲に及ぶと予想され、今年度中に作成を終え、公表する。由良川は水位周知河川に指定されていないため、町の要望を受け、今後、指定を含め作成を検討している。
 4河川水系の洪水浸水想定区域図が公表されれば、それに基づき御坊市、日高町、美浜町、印南町、日高川町、みなべ町が関係する河川水系のハザードマップを作成し、住民に配布する。浸水範囲や浸水深を色分けし、分かりやすく表示することで利活用されるハザードマップをつくり、防災意識を高めるとともに家庭、地域での避難対策に役立ててもらう。
 令和3年度を目標に7市町が災害時の応急対策活動の相互応援に関する協定書に基づく具体的な広域避難計画の検討をするほか、想定最大規模の浸水に対する地域防災計画における被災者支援の見直し、防災行政無線のデジタル化、防災用資機材倉庫の整備などに取り組んでいる。従来から行っている避難場所等を周知する標識・案内板・誘導灯の設置や自治会単位での啓発活動、河川水位の情報提供、水防資機材の整備なども充実させている。


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