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女子更衣室にカメラ、教諭逮捕  稲原小(勤務先)で盗撮目的の疑い 〈2019年8月14日〉

2019年08月14日 08時30分00秒 | 記事

カメラが設置されていた女子更衣室


 勤務先の印南町の公立小学校の女子更衣室に盗撮目的で置時計型カメラを設置したとして、御坊署は12日、御坊市の教諭の男を県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕した。男は「置時計として置いただけで、盗撮するつもりはなかった」と盗撮目的については否定する一方で「別のカメラで撮影した」とも供述しており、御坊署は余罪の有無についても調べている。

 逮捕されたのは、御坊市藤田町吉田、稲原小学校教諭、山本真照容疑者(27)。御坊署によると、山本容疑者は先月7月1日ごろ、勤務する小学校の体育館の女子更衣室の棚に盗撮する目的で、置時計型カメラ1台を設置した疑い。
 この置時計型カメラは、デジタルタイプで無線でインターネットに接続できる環境などがあれば、遠隔で撮影や録画などの操作ができるもの。通常は、自宅の防犯用などに使われるという。7月中旬ごろ、御坊署に匿名の男性から「小学校の児童が着替えている場所に隠しカメラが設置されていると聞いた」との情報提供があり、署員が学校関係者などに事情を確認したところ、山本容疑者が浮上。その後の取り調べで設置したことが分かった。
 設置されていたカメラにはデータはなかったが、山本容疑者が所持していたマイクロSDカードに盗撮したとみられる画像が残っており、別のハードディスクには消去されたとみられるデータもあったという。山本容疑者は、盗撮目的については否定する一方で「別のカメラで撮影した」とも供述していることから、御坊署は余罪の有無に調べている。


「信頼損ない申し訳ない」
児童の心のケアを第一に対応

 山本容疑者は平成29年度に同校に赴任、3年目だった。同校では逮捕を受けて12日夜に緊急の保護者会を開き、逮捕事実などを説明し陳謝した。同校によると、カメラのスイッチがオフだったことやカメラを含め私物のパソコンも含めて確認するなど調査したが画像などは見つからなかったことや本人が否定したこともあり7月18日に保護者会を開いて事実を説明。しかし、完全に疑念が払拭できない-との声もあり、調査に限界があることから御坊署に調査依頼していた。稲原小の山本惠作校長は、終業式に児童に「心配しないで」と言っていたとし「子ども達、保護者、地域住民の信頼を大きく損なうことになり本当に申し訳ありません。子どもの心のケアを第一に対応し、授業などに支障が出ないよう全力を挙げて取り組みたい」と話し、山本容疑者については「子どもに優しく、休憩時間には子どもと遊ぶなど気さくな先生だった」とした上で「信じていただけに裏切られた思いだ」と唇を噛んだ。
 平尾潔司教育長は「教員の不祥事によって児童、保護者、地域住民、町民の皆様の信頼を大きく損なうことになり深くお詫び申し上げます。児童の心のケア、安心を第一に考え対応していきたい。二度とこのような不祥事が起こらないように服務規律の遵守と綱紀粛正の徹底を図り、信頼回復に努めてまいりたい」と陳謝した。


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