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県道御坊由良線整備促進に向け由良・日高・美浜3町が協議会設立合意 〈2018年2月11日〉

2018年02月12日 08時30分00秒 | 記事

整備促進に向けタッグを組むことに合意し、右手を重ねる
由良・畑中、美浜・森下、日高・松本3町首長(左から)


 県道御坊由良線は地元住民の生活道路で、災害時や観光の道路としても大きな役割を担うが、まだまだ道幅が狭く見通しの悪い区間が多く、海岸沿いでは大雨や高波などの災害時に崩土、越波、冠水が絶えない。そんな現況をいち早く打開しようと、同線の通る由良、日高、美浜3町の首長らは9日、日高振興局で開いた準備会で、同線の整備促進を連帯して県へ要望していく組織「県道御坊由良線整備促進協議会」を設立することに合意した。

 県道御坊由良線は、御坊市湯川町小松原、花ご坊前交差点から西の美浜町へつなぎ、美浜町三尾、日高町田杭、阿尾と海岸線に沿って北上、由良町の衣奈トンネル手前まで約37キロに渡って伸びる道路。かつて「キララ・ときめき道路」として整備が進められたが、財源不足で10数年前からその計画は立ち消え、未整備の区間が多く残されたままになっている。点在する19の集落を結ぶ唯一の道路で地元住民らの日常生活に欠かせず、災害時の支援道路としての役割も担うが、狭い個所や見通しの悪い個所が各所にあり、通行に支障をきたしている。
 海岸線の険しいところでは、法面や路側が切り立っていて崩落の不安があり、実際、大雨などの際に法面崩落が繰り返し発生。高波による越波や冠水もあり、そのたびに通行止めを余儀なくされている。
 沿線は、紀伊水道とそこに点在する島々を眺められる風光明媚なところで、白崎海岸や日ノ御埼など絶景が点在。温泉や民宿、海水浴場などの施設もあって観光道路としての役割も期待されるが、現状は道路が狭くて観光バスなどが通りにくく、誘客しづらい。
 準備会では、美浜町の笠野和男副町長が「3つの町で力を合わせることが必要。県としても早く整備したい願いはあるが、幹線道路に予算配分が集中し、生活道路にまで予算がまわってこない。そこで『三本の矢』、固まってやっていこうと」と、協議会設立の趣旨と目的を説明した。
 畑中雅央由良町長は「協力して取り組みたい」。松本秀司日高町長は「この線は重要道路と認識している。3町で取り組んでいけたらすばらしい」。森下誠史美浜町長は「三人寄れば文殊の知恵。ぜひとも前へ前へと進んでまいりたい」と述べ、協議会設立に固く合意した。
 協議会は、4月にも設立総会を開いて発足させる。協議会では、3町が相互の連帯と強調を図りながら、県知事や関係機関へ、同線整備促進の要望活動を展開。会員には3町首長、各町議会議長と建設関係委員長、区長会会長ほか、運輸関係民間会社・団体、観光協会などにも参加を呼びかけていく。予算は会員町が各3万円を出し合って組む。


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