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日高川町美山新産品加工所、今春完成へ着々 〈2018年2月9日〉

2018年02月09日 08時30分00秒 | 記事

今春の完成、利用開始に向けて建設が進む美山の新産品加工所
(写真は1月)


 日高川町は、役場美山支所南隣のむつみ荘跡地で「ふるさと産品加工所」を建設を進めており、今春に完成。4月中旬に開幕する地域最大のイベント「ふじまつり」に間に合うように利用を開始する。美山地区には、昭和63年に整備した既存の加工施設が皆瀬地内にあるが老朽化。加えて、椿山ダム湖畔の新産品販売所では慢性的な商品不足になり、新たな加工品なども大きな課題で、新加工施設を生かした特産品生産の拠点施設や地域振興に期待を寄せている。

 国の平成28年度第二次補正予算で確保した地方創生拠点整備交付金を活用して建設中の「美山ふるさと産品加工所」は、総事業費約3900万円を投じて木造平屋。延べ床面積108・67平方メートルの施設内に、作業台やラッピングテーブルを備える広い作業場はじめ、アイスクリーム製造室、みそなどを生産する「ムロ部屋」、ごんちゃん漬けやみそなどの保管室、下処理室などを完備し、地域の特産物を生かせる施設を整備する。
 現在も旧美山村時代の昭和63年に整備した加工所が皆瀬地内にあり、生研グループ美山支部会員らが名物の「ごんちゃん漬け」はじめアイスクリームやコンニャクなどを生産しているが、老朽化に加えて施設の規模が狭く、特産加工品の生産に支障をきたしている。
 そんな中、椿山ダム湖畔にあった産品販売所が地盤沈下などの影響で閉鎖。2年前にリフレッシュエリアみやま駐車場に新販売所が誕生した。ふじまつり開催時には多くの人出で賑わうが、商品不足や地域の特色ある加工品の開発などが課題となり、イベント時期以外の閑散期は売上が伸び悩んでいる。
 一方、美山を代表する加工品として人気の「ごんちゃん漬け」は、生産が追いつかない状態で、弥谷、熊野川両地区の遊休農地で地元の生活研究グループ・ゴンパチ(イタドリ)部会が量産栽培に取り組んでいる。材料のゴンパチの研究に携わる県林業試験場(上富田町)の協力で、これまで商品に使用できなかった部位を使った加工品の研究も進められており、同試験場と協力した新たな商品開発も期待される中で新しい加工所の役割は大きい。
 施工は、地元の北村建設(株)=北村哲夫代表=。


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