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日高川町防災センター20日本体入札、いよいよ着工へ 〈2016年10月14日〉

2016年10月14日 08時30分00秒 | 記事

日高川町防災センターの外観完成予想図

施設西側(図左)には高速道路の側道が通るなど
立地条件を生かした施設に


 日高川町の市木久雄町長が選挙公約に掲げた施策のうち、最大の予算規模となる小熊地内への町防災センター建設は、20日に本体工事の入札を実施し、議会の承認を経て11月中にも着工に向かう。同センターは、湯浅御坊道路沿いの小熊広場に約1500平方メートルの鉄骨平屋地下1階建てを建設。通常時、防災研修に活用する機能を設け、災害時には同スペースが近隣住民ら約500人が収容可能な避難場所となる。また、東南海トラフ地震などの大規模災害発生時には、立地を生かした救援物資の集積や搬送の拠点として広域的な後方支援で活用も見込まれる。

 防災センター建設は、国の社会資本整備総合交付金事業を活用し、湯浅御坊道路沿いの小熊公園に建設。平成27年度に設計委託費を計上し、28年度の当初予算に本体建築費などに3億6860万円(3カ年計画で30年度分までの約4億5769万円は債務負担)を予算化。周辺整備を実施する30年度の完成を目指す。
 計画では、約1500平方メートルの施設に、防災に関する展示スペース、ものづくり室、イベントスペース、研修室、学習シアターを整備し、通常時の防災研修に活用。災害時には同スペース全体(約800平方メートル)が近隣住民など約500人が収容可能な一時避難場所となる。調理室のほか、イスの上部を取り外せば釜戸として利用できる「かまどベンチ」を設置し、災害時の炊き出しに利用できるほか、通常時も防災教育の一環として活用する。敷地の斜面を利用して設けられる地下1階部分には、備蓄倉庫や機械室を設け、自家発電機の整備などで停電時に非常用電源が72時間、備蓄倉庫に飲料水や非常食などを確保する。
 完成後は、通常時の研修の場、緊急時の避難場所として機能するだけでなく、高速道路(緊急輸送道路)と側道を挟んだ隣接した立地条件を生かし、大地震などの大規模災害時には、救援物資の集積や搬送など後方支援の拠点として、広域的な活用も見込まれる。
 任期満了が約7カ月後(来年5月28日)に迫る中、最大の選挙公約でもあった同施設の建設着手が間近になり、市木町長は「公約だった任期中の着工にこぎ着けられることができそう。完成後は災害時の避難施設としてだけでなく、通常時も町民の減災意識の高揚につながる場として活用できるよう期待したい」と話している。


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