Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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最終組み立ての開始です

2019-07-09 20:58:47 | Ford Model T Truck
本日の山陰は曇りで午後からは雨が降りましたね。
朝一番では隣の鳥取県の日野地区と米子地区に大雨洪水警報が出たりしてちょっとびっくりしました。
ちょうど朝一番で家内が病院に行く日だったのでちょっと心配でしたが何もなくて無事に帰ってきましたので・・・良かったです。
どうも昨日あたりから彼女が行くところに大雨が降るんですよね。
この頃の雨の降り方は心配になるような降り方をしますからね〜
シトシト降る分には全く心配は要らないのですけどね〜

さて本日はホットロッドの最終組み立てからですね
ここにきて忘れていたものが1つありました
そうなんです〜展示ベースに取り付けるためのネジ穴です。
フルディティールに近い(!?)このホットロッドでは全ての部分が見えてしまいます。
シャーシも普通の板ではなく実車のように新たにフレームを作っています、また中央にはプロペラシャフトもついていますのでその部分にはつけられません・・・
エンジンの部分に真鍮板がありますのでその部分につけてみましょうかね・・・
後ろはフレームの一番後ろの部分がありますが・・・ここは考えてみたらガソリンタンクが付く部分でしたね〜。
ちょっと考えてみましょう。


エンジンの部分にオイルパンをつけようとしたら・・・(固定ネジの確認のために)
少しフレームに干渉することが判明しました。
応急的にフライスを使って少し削っておきました。
ここはタッチアップ(というか再塗装)ですね。



さて見積もりも始めましょう
昨日の箱を開けますと・・・
こんな車が入っていました
オートアートではこんな車も作っていたんですね
日本ではなかなか珍しい車種です、ちなみに僕は初めて見ました。


お手紙を読みますとドアのチリが合わないということですね・・・
確かに現在のオートアートのものに比べますと少々ドアが下がっています
今のはとてもかっちりできていますので・・・こんな事はないですよね。
それとも個体差なんでしょうか?

反対側のドアは少しマシな状態ですが・・・
基本的に下がっています

お客さまからの手紙には以前に分解して修理をされた時の手順が書かれておりまして分解の参考になりました。
どうもお客さまはリアタイヤのホイールハウスにあるビスを外すためにリアの足回りを外されたご様子です。
でも私は外さないのです。
タイヤのレターにかからないようにドライバーを斜めに差し込みまして回してビスを緩めます。
レターの印刷部分にドライバーが当たりますとレターが剥げてしまう恐れがあります。

シャーシを外してコクピットのフロアーを外してロールバーを逃しておいてからコクピットを外して・・・
このあとダッシュボードも外さないとドアのヒンジに到達できません

ドアが下がるので多分お客様が入れられたであろう樹脂のワッシャーです
私はここに金属ワッシャーを加工したものを入れました
なぜなら樹脂ではドアの重みでクリアランスが変わってしまうからですね

でも金属ワッシャーを入れますとなぜかボンネットが1.0cmほど浮き上がってしまいます
と言うのもドアのヒンジとボンネットのヒンジを支えている部品が一体のためにここにワッシャーを入れますとボンネットのヒンジが下がってしまってボンネットがボディに押し付けられるのです。
一体化して組み立てを簡単にしようと言う考え方ですが個々に調整ができないのでこの方法はあまり良い方法じゃないですね。
なのでボンネットを外して少しシャフトを削ります
と言うのもドアの建て付けを優先してキッチリ固定をするならボンネット側のヒンジのシャフトを少し削って余裕を持たせてボディと干渉しない様にするのです。

ここからは組立てです・・・と思ったら
組立て時にリアタイヤの部分のビスを締めたら何故かタイヤホイールを支えているプラスチックのピンが折れてしまいました。
お客様大変申し訳有りません・・・。
特に力を掛けた訳では無かったのですが・・・外す時は全く問題なかったのに・・・。
ここでも修理の腕が役に立ちます・・・!
折れたシャフトの中心に1.5mmの穴を開けます
ピンを支えている部分(シャーシ側ですね)にも同様の穴を開けまして・・・ピンは1.5mmの真鍮線を使って接着します。
そこにブレーキディスクを装着したのがこの画像です
ブレーキディスクとセンターのピンはかなりの力で勘合されていますが真鍮の1.5mmのピンのお陰でかなりきつかった勘合を填めてもピンはびくともしません。
リアのスタビライザーも取り付けが外れていましたので取付けますけど・・・
接着部分が折れていたりしますので真鍮線の0.4mmを使ってピンを打ちまして接着します。
ここの接着は後でお客様が外されるかもしれない(修理の為に)のでゴム系の接着剤で固定しておきます。

しかもスタビの途中にヒビが有るのを発見しましたので一旦分離してピンを打って接着し直しておきました
継ぎ目は見えますので一旦サフを塗ってからプラスチック同様セミグロスブラックで塗装をしておきました。
もう継ぎ目は全く解りませんちなみに下の画像はサフを塗って継ぎ目を確認した所です。

このミニカーですがサイドステップの部分の塗装が剥げています。
多分お客様が分解された時に当たって剥げた物と思います・・・まあこれは誰にも有る事なのです。
修理途中で傷が付く事だってありますから・・・。
接着剤が付いた所や床下の塗装が剥げた部分などをタッチアップしておきました。
剥げた塗料をタッチアップしておきますとかなり印象が良く見えるんですよね〜。

そしてタッチアップ後の姿がこちらです。
この辺りの塗量の剥げた部分は通常の姿勢で楽しむ限り見えないかもしれません
でも少し手をかけるだけでかなり良くなるんですよね〜
下の写真でも印象が違うのは良く解りますよね〜。

ドアが下がっていたので、ドアを閉める度にステップの上側に当たっていたのでしょう・・・。
ここも剥げています。

ちなみにここのタッチアップはマスキングテープを貼ってタッチアップしておきましょう
余計な部分に塗料が付きますとこれはこれで印象が良く無いですよね。

最後にエンジンルームの中の途中で外れてしまったキャブレターやラジエターの前側の部品を取付けておきます。
実はこの部品も端の方が折れてしまいまして・・・ピンを植えて修正して塗装をしています
でも全く解らない位になっていますね〜。

このミニカーの黒いプラスティックは劣化が進んでいるのか素材が悪いのかわからないですけど粘りが無くかなり脆くなっていますね。
いつ頃の製造かわかならいですけど・・・
分解時には注意が必要なものも存在すると言う事は理解できました。


見積もりするよりも先に修理完了しました(笑)

でも修理というのはなかなか難しいのです
お客様がどれくらいの程度を期待していらっしゃるのか良く解らないからです。
しかも分解してみないと解らなかったり、実際に修理してみないと解らない事の連続なんですね〜。
ですから今回のように見積もりのために分解しますと次に組み立てた時にはもう完成してしまう・・・などと言う事も有ります。
取り敢えず完成したので明日はお客様の元に送り返してみましょう。
ご覧頂いてからの判断と言う事にしておきます(笑)