Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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今日は凄い物を見て来ました

2013-08-21 21:50:49 | Maybach Zeppelin
今日は休日なので・・・朝から比較的ゆっくりと過ごしておりました。
私の場合自動車模型を作る事くらいしか趣味・・・いやいや仕事です(笑)・・・が無いのですが親戚から随分前に聞いた事が有る安来市に二式大艇が不時着した事が気になっていまして少しずつ調査をしていました。
今日は中心になっていた友人のIさんが聞き取りにくるという事でその当時の話を伺いました。

本日お話を伺ったのは親戚のKさんと元安来市の市長をしていらっしゃったKさんのお二人です。
話を要約しますと
昭和20年8月21日に戦火をくぐり抜けた3機の二式大艇は終戦時に石川県に有ったのですが元々の基地が有った四国に回送される事になったそうです。
勿論終戦直後だったので日本軍の飛行機が空を飛ぶというのは特別な許可が無い限りアメリカ軍に撃墜されても不思議でない状況の中3機は石川県を飛び立った様です。
当時鳥取県米子市の中海際にには美保基地と言う海軍の基地が有りましたが3機の内1機が燃料不足で中国山脈を越えられない事がわかった為に中海に不時着水した様です。
不時着した1機は再び空を飛ぶ事は無く翌日8月22日に軽機関銃で射撃されて沈没廃棄されたのです。
そして当分の間は水面から垂直尾翌が出ていましたが翌年の台風で破損して完全に水没しました。

昭和25年に朝鮮戦争による特需が発生するとこの飛行機を引き上げて処分してしまったらしいです。
その部品の残りがこれです・・・

何かわからないかもしれませんがこれは飛行機の部品でしてそれも飛行艇でないと装備されていない物・・・
そうです、着水した時に飛行機が流れない様にする為の錨なのです。
細かく見てみるとこの錨は組み立て式でして恐らく飛行機の中で場所を取らない様にしてあったのでしょう・・・。
2式大艇の部品で現在残っているのはこれだけの様です。
一説によると両翼についていたフロートは地元の人が持って帰ったらしいのですがどこの誰なのかわかりません。

この飛行機は航続距離が長かったので終戦直前の特攻作戦で銀河という飛行機が特攻を掛ける為に出撃してゆきましたがそれを護衛して目的地近くまで行って帰って来た飛行機らしいのです。
当時水面から出ていた垂直尾翼には特攻機の印であった菊水のマークが有ったとの証言も有りました。
意外と身近な所に戦争の遺物が残っている事に驚きを隠せません。
奇しくも不時着した同じ日に証言を聞く事になったのも何かのご縁かも・・・

私にはこの錨が『そっとしておいて・・・』と言っている様見えましたね。


さて帰って来てからは早速制作に入ります。
お待ちのお客様がまた数人増えてしまいまして3年待ちも目前・・・と言うかもう3年待ちと言っても良い様な気がします。
もうこれ以上お約束が出来ないのではないかと心配する所では有ります。

さてマイバッハはツートンの塗装が完了しましたのでマスキングを剥がしました。
なかなか奇抜な塗り分けですね・・・

それでもマスキングが巧くいっていない部分も有りますのから少しタッチアップします。

あまり変わってないですかね~?

明日はウレタンクリアーを塗れますでしょうか??